合併新市の初代市長を務めJA十日町経営管理委員会長・田口直人氏(71)の叙勲祝賀会は19日、JAラポート33百人余が出席し開いた。32年余の地方政治への取り組みや農協経営への尽力などに評価の声が寄せられた。田口氏は「私は幸せ者だなぁと、つくづく感じている」と田口氏らしい表現で受賞の喜びを語った。
旭日小綬章・叙勲祝賀会は、前市長で地方自治功労叙勲のため市が主体の実行委員会で開き、実行委員長は現市長・関口市長が担った。石原裕次郎『我が人生に悔いなし』のBGMで夫婦で入場。2会場に渡る出席者3百人余に深々とお礼した。
昭和60年の川西町議初当選からの歩みを関口市長が紹介し、新市初代市長として中越地震からの復旧・復興の取り組みなどを評価。「3Kである健康・環境・観光への取り組みは、高い先見性で事業化し市民の大きな自信になっている。現在の協働のまちづくりへにつながっている」などと業績を評価した。
多数の来賓出席のなか、TPP問題で共闘するJA新潟県中央会・今井長司組合長は、自民農政部会の小泉部会長が進める農協改革を取り上げ、「強制的な見直しは受けることはできない。我々は自ら改革に取り組んでいる」と述べると、田口氏も祝賀会の席ではあるが、「皆さんの組合が他の力で動かされようとしている」と、農政問題に言及。
、「新自由主義を持ち出して農協を解体しようとしている。全農の株式会社化だ。このまま政府自民党が進めるなら、政治問題にならざるを得ない状況だ。これを守らなければ、この国の形が変わってしまう」と持論を展開。自民・高鳥修一氏や塚田一郎氏秘書などが出席するなか、自民農政を牽制した。
祝賀会では孫の琴海さん、智哉くんから花束を受けるといつもの「おじいちゃん」になり、相好を崩していた。