
阪神大震災級と共に中越地震を上回る過去最多の余震が連日続く『熊本・大分大震災』の被災地への救援活動が妻有地域でも始まっている。十日町市と津南町は飲料水を19日に輸送し、栄村では義援金を議会で決める方針。住民の自主活動も始まり、妻有エリア全域で募金活動も始まっており、民間レベルを含め、「中越地震、県境地震の恩返しを」と支援の輪が広がっている。
十日町市は18日、災害時等相互応援協定を4年前に結んだ鹿児島・指宿市を通じてペットボトル(2g)4千本を熊本市など被災地に送るほか、全国組織「地方を守る会」(加盟540団体)に入る熊本県の大津町、甲佐町、大都町(3町とも断水状態)に市内飲料水製造会社ムラオの「十日町の水」ペットボトル(2g)1800本を19日、現地に輸送した。地方を守る会に加盟の三条市、魚沼市、南魚沼市も熊本の3町に送る方針だ。
さらに十日町市では18日、市役所本庁・支所はじめ公民館など公共施設21ヵ所に震災支援の募金箱を設置している。関口市長は「中越地震、県境地震、さらに水害などで全国から多くの支援をいただいた。今度は我々が支援する番。市民の多くの思いを被災地に届けたい」と協力を呼びかけている。
津南町は新潟県と協力し、緊急支援物資として「津南の天然水」2万本(5百_g)を19日、熊本市に輸送した。ファミリーマートで販売する同天然水を製造する津南町見玉のクリアーウォーター津南で製造、積み込みし19日、熊本市の救援物資拠点の県民総合運動公園陸上競技場に県トラック協会が協力の10d車で輸送した。上村町長は「これから夏季を向かえる被災地は、さらに厳しい状況になる。被災地の要望を受け、さらなる支援の準備を進めたい」と話している。町では役場などに募金箱を設置し、協力を呼びかけている。
県境地震で全国から支援を受けた栄村は18日、役場と支所に募金箱を設置し、村民に支援協力を呼び掛けている。一方で村では義援金を送る計画で、今月28日の臨時議会で協議し、支援金を決める方針だ。村社会福祉協議会には村民から「何か送りたい。何かできないか」などの声が多数届いており、現地の状態を見ながら取り組む方針だ。
『熊本・大分大震災』への支援には、議会でも取り組みが始まっている。十日町市議会内の任意団体「農業振興議員の会」(高橋俊一、遠田延雄、鈴木和雄、小嶋武夫、飯塚茂夫、鈴木一郎、涌井充、村山邦一の8氏)では、5年前の東日本大震災時にも同会で地元住民らに呼びかけ、米やタオル、衣類や支援金などをマイクロバス1台で現地東北に届けている。今回も、同会メンバーの市議が地元地域などに協力を呼びかけ、「米一升運動」や「ワンコイン運動」、使っていない贈答品など支援物資提供を呼びかけている。会長の小嶋武夫市議は「中越地震や県境地震で全国から支援を受けている地域だけに、何かできないかと多くの方々が思い行動している。だが、どう協力したらいいのか分からないという声も多く、その思いをまとめて形にしたい」と話す。
同会では現地の避難所状況や仮設住宅の建設など現地事情を見ながら6月中旬頃に現地に送りたいと考えている。
一方、津南町議会は震災発生後の16日、議員協議し、議会として街頭募金活動実施を決め、19日午前9時半から午後6時まで、JA津南町Aコープ、ハートピア津南で議員が交代で街頭募金を呼びかけた。この日一日で約50万6千円集まった。草津議長は「震災で自分たちもお世話になったと言いながら、多くの方々が寄付してくれた。この思いを被災地に届けたい」と、9百人余の募金者に感謝している。議員個々でも寄付し、県町村議長会を通じて現地に贈る方針だ。
東北震災でもいち早く取り組んだ十日町青年会議所は14日の発生後、すぐに会員で協議し16、17日、イオン十日町店、リオンドール十日町店で街頭募金を実施。両日で集まった約67円は、日本青年会議所を通じて被災地に送られる。馬場大和理事長は「大震災は他人ごとではない。我々も全国の支援を受けた。恩返しと共に、何か役立ちたいという皆さんの思いを被災地に届けたい」と話している。
市民レベルでも支援活動が始まっている。東北震災時に救援物資を現地に持参した小嶋屋・小林均氏は、今回の震災発生後、すぐに準備に入り、同社各店での募金活動と共に、救援物資のリスト化を進め、まだ混乱状態にある現地の推移を見ながら支援活動する方針。 小林氏は「報道の限りでは、救援体制がうまく機能していない感じだ。中越地震の経験を役立てる方法を考えている」と現地熊本の関係者などと連絡を取り合っている。