
今年3月末で10年間の経営業務委託が契約満了となる津南町のマウンテンパーク津南。4月以降の同施設の存続に関心が集まるなか、町は現状施設での経営継続が可能かどうか、民間コンサルタント会社に調査・報告を依頼している。一方で、同施設をイベント活用する町内関係者から新たな活用プラン構想が上がっている。大地の芸術祭などで交友関係ができたアーティストと活用計画を検討し、町に提案する方針だ。同施設エリアの自然環境を活用した体験プログラムや全国的に人気が高まるアウトドア活動・エコ活動などと結びつけ、「不特定多数をターゲットにするより、こうした環境を求める層にターゲットを絞った活用が、将来的な継続につながるはず」と活用プランのポイントを打ち出している。
スキー場やキャンプ場など観光施設を有するマウンテンパーク津南は、昭和40年に『駅からゼロ分』を宣伝コピーに売り出した「津南スキー場」が前身。その後、新潟県観光公社経営となり、同51年に現在の宿泊施設「ロッジ」を建設。その後のリゾートブームで民間・第3セクター経営、さらに町営、そして業務委託と、その時々の時代を反映した経営形態で現在に至っている。
3月末で契約満了となる現在の業務委託先は「クロスマイル」(梅邑太郎社長)。津南町の上村町長は「現状のままでの契約継続はありえない」と方針を示している。
町が今後の経営継続を探るため民間コンサルに調査・報告を求めているのは、『現状の施設で経営継続が可能なのかどうか。どういう経営継続の方法があるのかを調査。廃止も含まれる』(地域振興課)としている。コンサル会社は「株式会社地域産業振興」(本社・東京六本木)。委託費は432万円。2月中の報告を求めている。コンサルの前提条件には『町補助金・委託金は限りなくゼロに近い』条件も付けている。
3月末に契約満了が迫るなか、同施設を活用し年間数回イベントを開く福原太さん(31・農業)は新たな活用プランを模索している。3年前の第5回大地の芸術祭の開催前準備から交友関係ができた芸術祭アーティストで空間デザイナー「Bubb(バブ)」氏や造形アーティスト・Braviryfree(グラビティフリー)などと活用策の検討を始めている。両氏は前回の大地の芸術祭で津南町大田新田での空家プロジェクト「DEAI(であい)」を展開し、アメリカのシューズメーカー「KEEN(キーン)」が全面支援し、今年の第6回芸術祭では作品展開を拡大するなど、注目のアーティスト。
両氏が5年前から富士山麓で「アースキャンプ」を開き、芸術祭を契機に福原さんと交友が生まれ、昨年11月初め、マウンテンパーク津南で「アースキャンプ」を開催。アースキャンプは、その名称の通り地球環境をテーマに、環境保全・保護を基本理念に自然体験プロジェクトや自然素材活用のワークショップ、さらに「地産地消」を主体に地元産農産物などを活用し、音楽フェスを含め、キャンプ活動を通じて自然体験する。
アースキャンプを主催する両氏は、マウンテンパーク津南からの河岸段丘の景観やエリア全体の自然環境を高く評価し、「特に四季がはっきりし、冬の雪が大きな魅力。環境をテーマに活動するには最適地」と、津南の地に魅かれている。
11月のアースキャンプの3日間で2千人が参加。その6割以上がファミリー層で、自然体験プログラムやクラフト系の手作りワークショップなどが人気を集めた。福原さんは「自分もこの地で育ち、ここの良さを感じている。その良さを共有できるアーティストと連携し、環境を全面にだした活用で、新たな利用層が生まれるはず」と同所の活用を促している。
写真・昨年11月のアース・キャンプ。家族づれら多数が楽しんだ