土砂崩落の原因は東京電力の導水管の水漏れだった。津南町前倉の国道405号で18日午後3時過ぎ土砂崩れが発生。厚さ2b、長さ50bに渡り道路を埋め、津南町大赤沢など秋山郷6集落128世帯278人が一時孤立。約20時間後の翌19日午後2時に道路は復旧。だが原因は、東電の中津川第1発電所導水管からの水漏れと見られ、住民からは「集落の上の導水管の水漏れだったら大災害になった可能性がある」と管理責任を問う声が上がっている。
県発表では流出土砂は約1千立方b。雪解け後に斜面の亀裂などを調査する予定だ。18日に食料品配達の帰りに足止めされ、大赤沢の避難所で一晩過ごした阿部政輝さん(67、大割野)は「大量の水や石、土が道路に流れていた。普段はまったく水がない場所だが、流れていた水の深さは50a余で凄かった」と当時の状況を話す。阿部さんは前倉出身、東電の導水管に異常があったとすぐ感じた。「集落の上の導水管だったら大変なことになっていたかもしれない」。大赤沢地区総代の石沢哲さん(63)は「20日に東電職員がお詫びに来たが、玄関で文書を読み上げて終わり。特に説明もなく、あっけない対応。原因が分かったら詳細を住民に知らせるべきだ」と話している。
津南町には東電・信濃川電力所(小千谷市)から19日11時半過ぎに古谷聡所長が上村町長を訪ね謝罪。上村町長は「冬の国道405号は住民にとって唯一無二のライフライン。二度とないように原因究明、地元住民のケアにしっかり取り組むように」と強く求めた。
東電の発表によると、18日午後12時半頃、中津川第一発電所の使用水量低下を遠隔監視装置で確認。職員が調査したが取水設備や水位計に異常はなく原因特定できず、同日午後6時20分に取水を停止。この約6時間の間に土砂崩れが発生。翌19日朝、県無人ヘリ調査により、前倉の土砂崩れ現場から約6百b上にある導水路点検用の横抗周辺に融雪箇所を確認。この横抗から水が漏れた可能性が高いと判明。19日に東電は県庁で謝罪会見。20日は孤立全戸を職員がお詫び訪問。信濃川電力所は「何らかの理由で水路が閉塞したと見られ内部を現在確認中。二度と起こさぬよう原因究明を急ぎたい」(中北佳男地域・環境グループマネージャー)とする。
同発電所は90年前の大正13年に発電開始、最大出力は12万6千`h。導水路(全長16`)も同時期に建設。点検は6年毎に行い、3年前の点検時は大きな異常はなかったという。東電の導水管は他にも信濃川左岸沿いに西大滝―信濃川発電所(津南町三箇、昭和14年発電開始・約21`)にもあり、導水管ルート下部には多くの集落があり、今回の漏水事故により、さらなる厳密な管理体制が問われている。
土砂崩れの原因は?
土砂崩落の原因は東京電力の導水管の水漏れだった。津南町前倉の国道405号で18日午後3時過ぎ土砂崩れが発生。厚さ2b、長さ50bに渡り道路を埋め、津南町大赤沢など秋山郷6集落128世帯278人が一時孤立。約20時間後の翌19日午後2時に道路は復旧。だが原因は、東電の中津川第1発電所導水管からの水漏れと見られ、住民からは「集落の上の導水管の水漏れだったら大災害になった可能性がある」と管理責任を問う声が上がっている。
県発表では流出土砂は約1千立方b。雪解け後に斜面の亀裂などを調査する予定だ。18日に食料品配達の帰りに足止めされ、大赤沢の避難所で一晩過ごした阿部政輝さん(67、大割野)は「大量の水や石、土が道路に流れていた。普段はまったく水がない場所だが、流れていた水の深さは50a余で凄かった」と当時の状況を話す。阿部さんは前倉出身、東電の導水管に異常があったとすぐ感じた。「集落の上の導水管だったら大変なことになっていたかもしれない」。大赤沢地区総代の石沢哲さん(63)は「20日に東電職員がお詫びに来たが、玄関で文書を読み上げて終わり。特に説明もなく、あっけない対応。原因が分かったら詳細を住民に知らせるべきだ」と話している。
津南町には東電・信濃川電力所(小千谷市)から19日11時半過ぎに古谷聡所長が上村町長を訪ね謝罪。上村町長は「冬の国道405号は住民にとって唯一無二のライフライン。二度とないように原因究明、地元住民のケアにしっかり取り組むように」と強く求めた。
東電の発表によると、18日午後12時半頃、中津川第一発電所の使用水量低下を遠隔監視装置で確認。職員が調査したが取水設備や水位計に異常はなく原因特定できず、同日午後6時20分に取水を停止。この約6時間の間に土砂崩れが発生。翌19日朝、県無人ヘリ調査により、前倉の土砂崩れ現場から約6百b上にある導水路点検用の横抗周辺に融雪箇所を確認。この横抗から水が漏れた可能性が高いと判明。19日に東電は県庁で謝罪会見。20日は孤立全戸を職員がお詫び訪問。信濃川電力所は「何らかの理由で水路が閉塞したと見られ内部を現在確認中。二度と起こさぬよう原因究明を急ぎたい」(中北佳男地域・環境グループマネージャー)とする。
同発電所は90年前の大正13年に発電開始、最大出力は12万6千`h。導水路(全長16`)も同時期に建設。点検は6年毎に行い、3年前の点検時は大きな異常はなかったという。東電の導水管は他にも信濃川左岸沿いに西大滝―信濃川発電所(津南町三箇、昭和14年発電開始・約21`)にもあり、導水管ルート下部には多くの集落があり、今回の漏水事故により、さらなる厳密な管理体制が問われている。
写真・下が国道405号。上部が導水管。約600b下まで漏水が流れた。