
「定数削減のたびに、郡部の代表が減る」。21日投開票で決まった十日町市議の新しい顔ぶれを見て、中里地域で聞いた住民の声が耳によみがえる。4人定数削減し、26議席を31人で争った今回の市議選。議席を失った現職は松代と川西の2人。有権者の7割近くが十日町地域。定数削減により当然、当選ラインがあがり、基礎票が少ない郡部地域の候補は、削減のたびに厳しさが増している。今回、中里が2議席、川西4議席、松代2議席と改選前より1議席失った。十日町も17が16議席となったが率的にはわずか。松之山が変わらず。市議選を通じて、郡部住民の思いを聞いた。
投票前日の20日、松之山・上鰕池(かみえびいけ)の公民館前に、集落の人たちが集まった。拍手で迎えられたのは、旧松之山町議時代から連続6期務める高橋洋一氏(62)。
「有権者2032人の松之山。もし議員定数が20人になったら、松之山から1人出せるか、どうかだ」と危機感を訴える。さらに「十日町中央部の人たちがきちんと周辺地域のことを把握できるのか。必ずしも地域の実情を理解できるとはならない現状にある。それだけに地域の代表をしっかり出すことが重要である」。
昨年の第5回大地の芸術祭で 『上鰕池名画館』で人気を集め、多くの来場者があった上鰕池。だが普段は戸数20戸、58人がひっそりと暮らす。独り暮らしのお年寄りが亡くなると、住人を失った家は廃屋となる。そんな地域事情と住民感情は、市中央部に伝わるのか。
住民の60代の男性は話す。「改選のたびに議員定数が削減され、そのたびに周辺部の議員が少なくなっている。さらに定数が少なくなると、周辺部から議員が出せなくなる」。前回もそうだったが、今回の市議選を通じて、再び感じている。「ここまで来てくれる候補は、地元と政党関係者だけ。市中央部の候補は街宣にも来てくれない。これが合併後の実情だろう」と嘆く。
今回の改選では、定数削減論議で6人削減の「24」と4人削減の「26」が拮抗し、結局、段階論として26で改選し、その後、再度検討することになっている。議員のひとりは、「最終的には小千谷市や糸魚川市のように定数20人の時代になるだろう」と見ている。
定数20は、実は合併前に旧十日町市議会の定数と同じ。「結局、大票田の地盤を持つ旧市部の議員が生き残るのだろう。これは自明の理だ」。
写真・山間地の実情は市中央部の代表では把握できないと高橋洋一氏(4月26日号、松之山・上鰕池で)
2013年4月21日執行 十日町市長選 開票結果
当26,939 関口芳史 54 市長 無現A
9,059 樋口明弘 65 不動産業 無新
2013年4月21日執行・十日町市議選 開票結果
(マル数字は合併前からの当選回数)
当2038 宮沢幸子 54 十日町・党県役員 公現C
当1778 福崎哲也 40 十日町・建築業 無新@
当1706 遠田延雄 63 十日町・農業 無現A
当1598 吉村重敏 62 十日町・会社役員 無現A
当1551 涌井 充 61 十日町・農業 無現D
当1505 安保寿隆 72 十日町・振興会長 共現C
当1492 庭野茂美 52 十日町・小売業 無現D
当1349 川田一幸 61 十日町・会社員 無現D
当1309 太田祐子 60 十日町・NPO局長 無現D
当1265 鈴木一郎 61 中里・建材業 無現D
当1261 大嶋由紀子40 十日町・自営業 無新@
当1233 村山邦一 72 松之山・農業 共現E
当1231 小嶋武夫 64 川西・農業 無現C
当1222 庭野政義 65 十日町・織物加工 無現E
当1199 飯塚茂夫 62 十日町・農業 無現D
当1190 鈴木和雄 65 中里・農業 共現C
当1163 羽鳥輝子 62 川西・社協評議員 無現C
当1151 近藤紀夫 72 十日町・元会社役員無現B
当1134 仲嶋英雄 73 川西・高校後援会長無現B
当1109 高橋俊一 58 川西・団体副会長 無新@
当1011 高橋洋一 62 松之山・会社員 無現F
当1000 小林弘樹 51 十日町・食品販売業無現C
当 996 村山達也 43 松代・会社役員 無新@
当 981 小林 均 56 十日町・会社役員 無現A
当 964 小野嶋哲雄64 松代・会社役員 無現E
当 944 藤巻 誠 66 十日町・元市職員 無現A
903 山賀子平 68 松代・農業 無現C
757 小林正夫 65 川西・電気工事業 無現C
489 重野順司 57 十日町・建設業 無新
384 小柳 勤 58 中里・元市職員 無新
273 徳永貴広 37 十日町・会社役員 無新
当日有権者数 48,239人(男23,357、女24,882)
投票率76.20%(前回83.76%)