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2011年02月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
県内トップの軽減率、津南町が新年度から保育料50%軽減  2月25日号
 子育て支援を通じて、若者定住を促進し、人口増加につなげたいと津南町は新年度、県内でもトップクラスとなる保育料の軽減を行う。国の助成が打ち切られ、保育園運営はすべて自治体の財源を行っている現状で、保育料の家庭負担の軽減は、自治体財政の負担増に直結する。津南町は従来の36%軽減率を、新年度から49・8%軽減を実施する。その財源2081万5千円を新年度予算化している。津南町は「子育ての環境整備の一つ。定住人口アップにつなげたい」としている。
 

 保育園の運営は4年前から国の助成がなくなり、運営はすべて自治体負担と行うことになっている。津南町は今年度までは国基準に対し軽減率36%で家庭負担を支援してきた。
 今回、新年度予算編成の協議の中で、「子育て支援を充実し、若者定住と共に、もうひとり我が子をという人口アップにつなげたい」と保育料の軽減に取り組む。
 

 負担軽減は、自治体の財政負担増に直結する。新年度予算案では、保育料1人平均月額3600円の負担軽減を行い、その財源2081万5千円を予算化した。
 保育料は、国では所得に応じて8段階に分け、標準額を定めている。津南町はこれをさらに13段階に分け、新年度からさらに18段階に細分化して、実情に合う保育料体系を組む。このため新しい軽減率は、最大60%から最小23・5%となり、平均49・8%となる。
 

 津南町の新年度の軽減率は、魚沼地区では最高の数字で県内でもトップクラスという。十日町市は合併後の移行期間であり軽減率33・5%。2年後に統一保育料となりさらに減額の見込み。魚沼地域では湯沢町が軽減率35・4%、魚沼市29・9%、小千谷市28・3%、南魚沼市26・8%となっている。
 
 津南町の上村町長は「子育て支援は、私がめざす『強くて、どこよりもやさしい町づくり』の基本で、今後も子育て環境を整備し、若者定住や人口政策に結びつけたい」と話している。この予算案は1日開会の3月定例会に提案する。

写真・津南町のひまわり保育園で

栄村の応援団、交流でエネルギーを、東京栄村会  2月25日号
 「ふるさととの架け橋に」と創設した東京栄村会。第27回交流の集いを19日、東京市ヶ谷のアルカディア(私学会館)で開き、80人余が参加の創設後最高の出席となった。栄村歌や信濃の国、「のよさ」も飛び出し、4時間半の交流会は大いに盛り上がった。今年は7月1日の野々海高原開きにふるさと訪問し、地元との交流会を開く計画だ。
 

 組織拡充のため昨年から3事業部制を導入。事業部、広報部、会員部で60代世代が主体に活動。独自の連絡網ホットラインを作り、声掛け運動で今期36人の新会員が仲間入りし現在156人。さらに30ページに及ぶ会報「とうきょうのさかえ」が会員相互の思いをつなぐ。栄村イベントにふるさと応援団として参加、バックアップするなど活発に活動している。
 

 集いで広瀬会長は、「ふるさとの架け橋になろうと始まった東京栄村会。出身者とふるさと栄村との関係をもっと深めたい」と今夏のふるさと訪問交流を期待している。栄村からは島田村長、赤津議長、同会創設メンバーの高橋彦芳前村長、広瀬進前村議も出席。栄村の特産販売の田舎工房・島田社長は特産品を持参し、交流を盛り上げた。
 

 村の1年間の動きを紹介した島田村長は「全国で無縁死が3万人もいるいう。栄村ではそういうことはない。これからもふるさと交流をお願いしたい」と呼びかけた。高橋前村長は同会設立の経過などを述べ、「ぜひふるさとの歴史を訪ねてほしい。根っこは栄村にある、この根っこを忘れず、栄村を応援してほしい」と話した。
 
 集いでは新メンバーが自己紹介し、名前と共に屋号を話すとうなずく人が多く、あの頃にタイムスリップした雰囲気。4時間半はあっという間に過ぎ、閉会後も参加者は名残惜しそうに懇談を続けていた。

かあちゃんの漬物、秘伝「二五八」  2月25日号
 ○…漬け物もかあちゃんの味で―。「ふれあい工房みそ」が人気の同工房では、味噌づくりの技術を生かし、今月24日から漬け物の素となる「二五八」づくりに取り組んでいる。「いい味の漬け物ができること間違いないよ。あっはっは」、かあちゃんたちは元気にいっぱい。出来栄えに太鼓判を押す。
 

 ○…「二五八」は塩2、麹5、米8の割合でつくることから名付けられている。福島や山形の郷土料理で有名な「三五八漬け」は有名だが、塩の分量を少し変えて辛さを抑えたのが「二五八」だ。かあちゃんたちは町内上段の農協加工施設内の作業場で米を蒸かし、麹菌を混ぜ3日間寝かすなどの作業をてきぱきこなしている。二五八の素の販売は、夏野菜が採れ始める6月下旬から。それまで同作業所の冷蔵庫の中でゆっくりと熟成される。

十日町市、ソニーと排出取引で契約、全国初  2月18日号
 国内クレジットは、経済産業省が08年に開始したCO2の排出削減取引制度。国内の中小企業が行う排出削減を、大企業が購入し、自社の排出量達成に当てる。今回、十日町市が行う取引は、市内の温泉施設・ミオンなかさと(昨年導入のペレットボイラー)、ゆきぐに森林組居(廃菌床バイオマスボイラー)、ミートコンパニオン(動物性油脂バイオマスボイラー)、高木沢企業(生木乾燥チップボイラー)、前田商会(廃油使用製油製造)など5施設が取り組むCO2排出削減と取りまとめ、同市が一括してソニーに同制度で売り渡し、購入したソニーは、クレジット代金を十日町市に支払い、同市は削減事業社に相応分を支払う。


 排出取引の相場は1d1500円から3千円と見られ、単価は今後、同市とソニーで定める。今回の取引では、ミオンで年間約1千dの削減が可能となり、ゆきぐに森林組合約500dなどを予定している。
 
 ソニーは今回の提携について同社総務センター・竹村康広マネージャーは「十日町市の先取的な取り組みは評価でき、ソニーが求めているものと合致する。市内の排出削減の取り組みを市がまとめ、市あげて環境対策に取り組むことに対し、ソニーとしてもCSR(社会的責任活動)効果を上げることができる」と話す。ソニーはすでに静岡のメロン栽培農家を排出取引を行っているが、自治体との取引は初めて。
 

 十日町市の関口市長は「ソニーは自然再生エネルギーに力を入れている。今後、十日町市が取り組む温泉熱発電への関心も見せている。グローバル企業との連携は、今後の市にとって大きな要素だ」と提携の意義を話している。
 来月7日の調印式は、ソニー本社から来市し、ミオンなかさとで契約を交わす。

写真・ペレットボイラーを使用する温泉施設「ミオンなかさと」

女性の感性で商品化、イチゴジャム  2月18日号
 雪国で育ったイチゴジャムを―。昨年から夏イチゴの産地化をめざし、栽培を拡大している津南町のフェアリーズファーム(早河聖光代表)。イチゴは早河代表の妻・史恵さん(◎)が主に担当しており、今月17日から出荷用のイチゴを材料にした手作りジャムの販売にこぎつけた。「跳ね出しなどっていません。おいしいですよ。ぜひ味を試してみて下さい」と出来栄えに○○している。
 

 史恵さんは町の農村生活アドバイザー。同アドバイザーの会合では毎回のように津南野菜を活用した加工品づくりの話が出ており、メンバーらの「夢」でもあった。そんな中、同じアドバイザー仲間で手作りジャムにも取り組むサンベリー農園の尾池三佐子さんとの間で、「出荷用のイチゴを材料にしてジャムをつくってみよう」との話がトントン拍子に進み、今回の製品化につながった。販売もアドバイザー仲間が協力し町内の菓子店などを紹介。今後は「津南のおみやげとして旅館などにも」と『女性パワーの連携』で徐々に輪が広がっている。
 

 史恵さんは「ありがたいことです。今後、さらにこうした加工食品など女性が中心になって商品を生み出していってほしいですね」と話している。なお、同ジャムは140c入り550円(税込)。まだ販売店は少ないが、町内の菓子店などで販売している。

村の冬、まるごと体感、栄村むらたび実施  2月18日号
 村が持つ歴史や伝統、自然資源、郷土料理など、あるがままの素材をまるごと使い誘客する「栄村むらたび」の冬版第2弾「雪山トレッキング」を11日から13日まで行った。1b以上の雪は初めという静岡からのグループや東京の学生、九州でグリーンツーリズム活動するNPO関係者など20人が参加。山麓にさかえ倶楽部スキー場が広がる貝立山を散策し、長野県宝指定の民家でお茶飲み、あんぼ作り体験など、雪深い地ならではの「体験むらたび」を満喫した。
 

 昨年から取り組む「むらたび」。村内外の多彩なメンバーで作るNPO栄村ネットワーク(樋口利行理事長)が取り組む独自企画。冬版第一弾は先月、村内箕作の伝統行事「おんべ」をメインに開き、東京などから家族連れが参加。今回の雪山トレッキングは比較的若い世代の参加を求め、駒沢大の学生やネットで企画を知り参加した静岡・沼津のグループなど20、30代が大部分だった。
 

 トレッキング前夜の交流会は地元の吉楽旅館で開き、初対面ながらすぐに打ち解け、各地での活動情報が飛び交った。雪山トレッキングは、地元ガイドの引率で行い、山頂では携帯コンロでご飯を炊き、熱々の豚汁で体を温めた。沼津からの男性は、「これだけの雪は初めて。カルチャーショックですね。でもきれいですね。また来たいです」と話していた。
 

 むらたびの人気メニューの一つ「民家でのお茶飲み」。今回は大久保の県宝古民家、阿部マスミさん方と野田沢の宮川隆子さん方で行い、雪国の暮らしなど参加者は興味深く聞いた。なおNPO栄村ネットワークは、すでに春のむらたびの準備に入り、今年はラフティングも加える計画だ。

つなん合唱隊、全国ステージでハーモニー  2月18日号
「歌を楽しみたい」。その思いだけで毎週木曜の夜に集い、声を合わせる津南町の「つなん合唱隊」。今月12日、大きなステージに立った。新潟市「りゅーとぴあ」での第3回千の風音楽祭。千7百人の聴衆を前に、小学4年生から79歳までの合唱隊71人は、歌う楽しさを歌い上げた。町内通所施設すみれ工房の人たちが作った「ひまわりブローチ」を胸に。「気持ち良かった。最高だったね」。その歌声に会場からは大きな拍手。特別賞に値する「千の光賞」を受賞。メンバーは「歌は最高だね」と、歌の楽しさをさらに実感した。


 2年前の秋。かつて合唱活動をしていた女性たちが集まり、「またやりたいね」と話し合った。「指導者は?」、「池田先生がいるじゃない」。話はトントンと進み、メンバー募集を始めると次々と申込が入り、全国的にもめずらしい合唱団が誕生。小学生から70代まで、男性も参加。71人になった。練習場の町文化ホールステージが狭く感じる。
 白羽の矢が向いた池田先生は、津南中吹奏学部を全国に導き、一昨年まで津南中等教育学校の音楽の先生。 
教え子も入る同合唱隊の魅力を『上質のブレンドコーヒー』という。「いろいろな声が混じる複雑で多彩な味だが、透明感ある合唱を生んでいる。歌を楽しむ気持ちが世代を越え、ひとつになっている」。
 

 音楽祭では課題曲「千の風になって」、フリー選曲のアンジェラ・アキ「手紙」を合唱。皆のお母さん役、79歳の石田睦さん。「歌が好き、ただそれだけ。みんな一緒です。新たな出会いが嬉しいですね」。板場麻実代表は「大舞台を経験し、さらに結束が強まりました。歌う喜びをもっと多くの方に伝えたいですね」。来月13日、津南町文化ホールで記念の合唱発表会を開く。

JR飯山線・踏切死亡事故、清野社長が事故現場で献花  2月11日号
 JR飯山線の津南町寺石での踏切死亡事故は、現場の故障中の踏切で誘導していたJR職員の業務上過失致死の容疑が強まっているが、4日にはJR東日本の石司次男副社長が、5日には清野智社長が事故現場や犠牲となった小千谷市の団体職員、田村哲三さん(59)方を訪れ、「心からお詫び申し上げます」と謝罪し、現場の踏切に献花した。
 

 5日朝7時半、清野社長とJR東・新潟支社・高木言芳支社長は、事故現場の町内寺石の大根原踏切を訪れ、踏切わきの献花台に、真っ白なユリの花束を献花し、手を合わせた。現場は、事故当時より積雪が低くなっていたが、それでも2b余の雪壁で、遮断棒が降りる位置からは、左右が確認できない状況だった。
 

 清野社長と高木支社長は、寺石集落側から歩いて現場へ行き、踏切を渡り、わきの献花台に花を捧げた。今回の事故について清野社長は「このような大変な事故を起こし、田村さんが亡くなられた。心からお詫び申し上げます」と沈痛な表情で語った。昨年春の支社管轄の変更が影響しているのではの問いに対して、「管轄の変更は関係ないと思っている」と述べ、現場を後にした。清野社長はこの後、小千谷市の田村さん自宅近くで行われた告別式に参列し、深々と頭を下げ、遺族らに謝罪した。
 
 事故原因の究明は、国土交通省鉄道事故調査委員会が現場での調査後、詳細を調べており、結果は数ヶ月後のもようで、現場職員の列車の運行確認の是非が焦点と見られている。

写真・事故現場の飯山線・津南町寺石、大根原踏切で献花する清野社長(右)と高木新潟支社長(5日朝7時半)

西大滝ダム水利権更新問題、「地元市町村で意見統一を」  2月11日号
 東京電力の西大滝ダム(信濃川発電所=津南町三箇)の水利権更新問題で、下流域で漁業権を持つ中魚沼漁協(長谷川克一組合長)が昨年12月14日に東電に提出した要望書への回答を4日、小千谷市の同社信濃川電力所で行った。回答した黒河内副所長は「説明不足があったことは、重く受け止めている」と、昨年10月7日に更新申請した経過について非を認める説明をした。
 

 要望は「関係者による検討、取り組みをなぜ無視したのか」、「申請維持流量毎秒20トンの根拠は」、「5年間の試験放流を」、「必要に応じて自主放流を行う」の4項目。これに対し東電は、信濃川中流域検討協議会の提言を尊重し、試験平均放流量毎秒7dの3倍近い毎秒20d放流を決めたなどを、中流域提言や自社調査データをもとに説明。さらに黒河内副所長は「今後の後追い調査をしないというのではなく、一定の調査をしていく必要があるという考え方だ。説明不足があったことは重く受け止めさせていただく」と懇談後、記者団に答えた。
 

 一方、出向いて回答を受けた長谷川組合長は「自分たちも調査したと言うが、その調査は文献調査で、中流域協議会の調査データを自分たちの調査ポイントに当てはめただけ。中流域協議会は調査を継続するので、東京電力は積極的に参加し、問題解決に取り組みべきだ。地元との信頼関係がなにより大事」と話した。
 
 なお国は、水利権更新に関する地元県への意見聴取の手続きに入ってない。黒河内副所長は「国の審査に関して、コメントする立場にはない」と話し、長谷川組合長は、県から地元市町村へ意見うかがいが来ることを想定し、「地元で統一的な考え方を作っておくべきだ」と西大滝ダム下流域の市町村での統一協議の必要を強調。さらに、東京電力は地元との共存共栄をうたうなか、「どういう共生策を出してくるか注目したい」と話した。

写真・中魚漁協の要望に回答する黒河内副所長(前方右、4日、小千谷市の東電信濃川電力所で)

「市長のお仕事は何ですか」、小学生が関口市長訪問  2月11日号
 市長の仕事ってなあに―。十日町市の橘小(阿部道夫校長、児童102人)の3年生19人が9日に社会科学習で市役所を訪問。15分余り関口市長と懇談。小学生から市長の仕事を問われ「色んな人に会い情報収集し、課題をどう解決するか、そして決まったことを市民の皆さんに知らせる、この3点」など質問攻めを受けていた。
 

 短時間の懇談だったが、子たちはこの日のために質問を準備。「十日町の良い所はどこですか」。関口市長は「住民が優しく人情がある。普段は気付かないが、風景、食など都会が失ってきたものが十日町にはたくさん残っている。みんなも見つけたら教えてね」と笑顔。さらに子たちは「白倉観光道路からバス通学していますが道が狭く危ない。良くして下さい」と要望、改善を約束。間近で市長と懇談した村越楓香さんは「初めて市長に会ったけど、休む間もなく仕事が多く忙しそうでびっくりしました」と興味深そうだった。

栄村絵手紙館増設で村と議会で認識差  2月11日号
 「絵手紙のむら」と全国的に知られる栄村。絵手紙活動を全国に広める村出身者が代表の「株式会社絵手紙」(日本絵手紙協会事務局)が建設費を寄付、4年前に開館の「栄村国際絵手紙タイムカプセル館」は村有施設となり、指定管理者制度で同社に経営委託している。昨年、同社が村許可で展示館を増設し、同様に村に寄贈したい方針だが、村当局と議会とで認識の違いが表面化し、増設展示館の取り扱いが宙に浮いている状態だ。
 

 新たな展示館は、指定管理者「株式会社絵手紙」が建設、これまでの展示館やタイムカプセル館と同様に、村に寄贈する方針。だが議会側は、「指定管理者制度はこれまでの計画に対してで、増設展示館は別扱いとすべき」と指定管理施設には加えず、一般建物として扱い、固定資産税など他と同様に扱うべきと指摘する議員もいる。
 
 先月31日開いた全議員協議会で島田村長は、「(増設展示館の)寄付の申し出があった」と報告。これを受け議員からは「実際に正式文書が提出されてから対応すべきだ」と、この日に論議を行わず保留扱いにした。
 
 さらに議員からは、指定管理制度そのものへの考え方も出た。「他の自治体では、指定管理により丸投げしている例が見られる。絵手紙の村として取り組むなら、行政とのタイアップが不可欠。村観光の中の位置づけなど総合的な取り組みが必要」などの意見も聞かれた。
 

 村は今後、同社からの正式な寄贈文書を受け再度、村議会に報告する方針だ。村の絵手紙活動の先駆けでもあり、同絵手紙館の滝沢英夫館長は「取り組みの初めから村ぐるみでやっていこうという活動であり、今後もそういう方向でお願いしたい」と話している。絵手紙列車や絵手紙教室などイベントには全国から参加し、村内の宿泊施設や物産館などを利用し、相応な経済効果が出ている。絵手紙タイムカプセル館など関係施設には年間約6500人が訪れ、村民との交流を深めている。
 
写真・栄村絵手紙館。増設部分は右端部分(昨年7月)

豪雪で除雪ボランティア、「夢雪隊」が要援護世帯へ  2月11日号
 ◎…高齢者世帯を大雪から守れ―。阪神大震災を契機に平成8年に結成された旧川西町の除雪ボラ・夢雪隊(渡貫文人代表、52人)では、県除雪ボラ・スコップと5日、合同除雪ボラ活動を展開。要援護世帯などの屋根雪を除雪した。


 ◎…この日は両除雪ボラから合わせて30人余りが参集。川西・下平新田と高原田で合わせて3軒の屋根の雪下ろしを行った。神奈川から駆けつけたという中澤龍志さん(45、消防署員)は「前日に長岡市で除雪しましたが、雪の量が全く違い十日町は大変です。頑張ります」と汗をかきながら排雪作業に取り組んでいた。

『私たちの音楽を聴いて下さい』、十日町高吹奏楽部が病院で演奏  2月11日号
 ◎…「私たちの音楽を楽しんでください」。県立十日町病院に心地よい吹奏楽の調べが流れた。十日町高校吹奏楽部は30日、同病院講堂で3回目のニューイヤーコンサートを開いた。車イスの入院患者や近所の人など百人余が高校生のフレッシュで思いを込めた演奏に聞き入った。フルートなど木管、トランペットなど金管ごとのパートでお馴染みの曲を演奏。熱演に大きな拍手や「良かったよ」と声援が飛んだ。
 

 ◎…病院側の依頼で開く同コンサート。同吹奏楽部の年間活動にも組み込まれている。部員38人がパートごとに演奏。サックスパートでは「オーバーザレインボー」、ホルンパートは、コブクロの「蕾つぼみ」、打楽器パートは手や足を使ったリズム演奏など雰囲気たっぷりに奏でた。最後は、部員全員で「ほたる」などを合唱。最近、同病院に入院した部長の丸山瑞穂さんは「感謝を込め演奏しました。私たちの音楽で、何かを感じていただければ嬉しいです」と話した。同病院から感謝状が贈られ、参加した関口市長も大きな拍手を送っていた。

JR飯山線で踏切死亡事故、JR職員の誤誘導で列車と車が衝突  2月4日号
 雪壁で左右が見えない故障した踏切で、誘導員に従い踏切に入った車が列車と衝突するという考えられない鉄道事故が津南町で発生した。1日午後12時10分過ぎ、津南町寺石のJR飯山線・大根原(だいこんはら)踏切で、仕事で津南町を営業していた小千谷市の団体職員・田村哲三さん(59)運転のライトバンが、長野発十日町行き普通列車と衝突。運転席を直撃された田村さんは頭を強く打ち、脳内出血などで死亡。踏切は当日朝から故障で、遮断機が下りたまま。このためJR東の職員が踏切で誘導していた。田村さんはJR職員の誘導により踏切に入り、列車と衝突した。十日町署では業務上過失致死の疑いで調べている。JR東・新潟支社・高木支社長は同日夜、緊急会見し、「人為的ミスがあった」と謝罪した。乗客7人と乗員2人にはけがはなかった。

 
 現場は、国道117号宮野原橋を渡り、右折後、津南町羽倉、越手集落を過ぎ、寺石集落はずれの県道の踏切。夏は田の中で見通しはいいが、冬は道路も線路も雪壁で、見通しが利かない。
踏切は当日朝から故障していたようだ。踏切から2百bほどの涌井さん(72)は「いつも通り朝7時20分頃に家を出たが、踏切は降りたまま、警報音が鳴りっぱなしだった。仕方ないので羽倉周りで出社した」、さらに別の住民は「JRに故障を2回通報したが、なかなか職員が来なかった」と話している。ただ早朝の通勤通学列車(森宮宮野原駅7時3分発)の時は異常がなかったようで、その後に故障したようだ。
 

 住民など関係者の話によると、JR東職員が現場に来たのは11時前頃という。JR職員は5人来た。2人が踏切の両側で誘導。事故の10分ほど前に長野行き列車が通った。衝突した列車は10分遅れで現場に来た。踏切前約95bに羽倉トンネルがあり、ゆるくカーブし踏切へ。道路両側、線路両側は2・5b余の雪壁。列車からはカーブと雪壁で踏切は直前まで見えない。十日町行き列車など誘導職員や現場職員が運行時間を知らなかった可能性があり、JRの管理体制と共に現場の管理監督責任が厳しく問われている。事故を重視した国土交通省運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人が2、3日現地入り、現場調査を行った。十日町署では業務上過失致死の疑いで調べている。

写真・雪壁で見通しが利かない踏切で、JR職員の誘導で踏切に入った車が列車と衝突。そのまま90bあまり押された(1日午後33分、現場の津南町寺石で)

JR飯山線で踏切死亡事故、犠牲の田村さん、現場近くの人「孫の話しもしていました」
 犠牲になった田村さんは、地域の上水道の水質検査を行う仕事で同地には毎月1度は訪れていた。この日も町内の保育園や指定民家を回り、事故直前、寺石の民家で検査。同家の石沢さん(67)は「直前に家に寄りました。まさかと思いましたが、あの人でした。家に寄った時、お孫さんの話をしていました。本当に気の毒です」と考えられない悲劇を悲しんでいる。
 

 現場で除雪作業を始めようとした地元の夫婦が、事故を目撃した。石沢さん夫婦は「遮断機が降りていて車が来たので、変だと思ったが除雪を始めようとしたら突然、ガシャンと大きな音がして、見たら車と列車がぶつかっていた。びっくりした。まさかこんな所で列車事故が起こるとは」と驚いている。衝突した車は、そのまま百b余り押された。運転席を直撃され、その部分が大破していた。
 

 鉄道に詳しい地元関係者は、昨年春の管轄境界変更を原因の一つに上げている。従来は十日町駅まで長野支社管轄だったが、昨年4月から県境が境となった。このため今回の踏切故障は、新潟支社館内のため保線担当の長岡から担当者が来た。「これまでなら長野支社管理のため、飯山駅など近くから担当が短時間で来た。今回、住民が何度もJRに電話をしたようで、長岡からでは、あの雪の中、相当時間がかかったはず。早く踏切が直っていれば、今回の事故は起きなかったはず」と、境界線変更による不手際が、犠牲者を出したと指摘している。

写真・現場の踏切。右から列車がきて手前から渡った田村さん運転の車と衝突した(1日午後1時6分、救急搬送される田村さん)

民主新人絞り込む、筒井副大臣が強く押す  2月4日号
 国会議員3人揃った先月30日に川西地区で開いた民主党の国政報告会は、懸案課題の対策会議でもあった。4月10日投票が決まっている県議選。十日町・津南区(定数2)は現職の自民2人が再選めざし、後援会活動を進める。だが、政権政党の民主系新人は、いぜんとして具体化していない。30日に出席した筒井信隆農水副大臣を中心に、国政報告会後、具体的な名前を上げ協議したが、具体化は実現しなかった。だが民主関係者は、擁立人材を絞り込んでおり、来週には具体化すると見られるが、今回の協議が事実上、最終協議となっているため、不調の場合、今春の民主系新人の擁立は見送りとなる公算が強い。

 
 国政報告会には、筒井副大臣のほか黒岩宇洋衆院議員、風間直樹参院議員の3人が揃った。同会には、民主の最大の支持団体、連合中越十日町支部長、田中直紀氏、田中真紀子氏の支持母体代表、民主を支持する立正佼成会関係者、さらに十日町市議、津南町議など百人余りが出席した。
 

 報告会では国会議員3氏がそれぞれの立場で国政報告したが、春の県議選には誰も触れなかった。それだけ候補擁立が困難性を極めている証左となった。3氏連名の川西後援会・野上正一会長のあいさつの言葉。「期待と失望が入り混しっている昨今、厳しい国民の目が注がれている」にも、県議選の新人擁立が実現できないもどか

 
 民主系の新人擁立は、昨年秋から始まっている。当初は支持団体の連合も選考会議に加わっていたが、2回目以降は「協議できる環境になっていない」(連合幹部)と参加していない。以降は、筒井後援会や民主支持関係者などで4、5回ほど協議の場を持っているが、具体的な名前は上がるが、本人の固辞などで実現していない。
 

 そこで向かえた30日。3人の民主代議士が揃う場で、具体化をはかった。開会前、閉会後に打ち合わせを持ったが、最終的には筒井副大臣の意向で人物を特定し、最終的な打診を行っている。来週には、その返事が筒井氏に届くことになっている。地元の民主関係者は「これが不調に終われば、今度の県議選への民主系新人の擁立はあきらめるしかない」と話し、最終判断の回答を待ち望んでいる。

写真・筒井、黒岩、風間の民主代議士3人が揃った国政報告会。だが、実はもう一つの目的が・・・(30日、川西で)

「275床でいいのか」、泉田知事が方針、県立十日町病院改築で  2月4日号
 「今の規模より大きい方が医師を集められる。医師が来たくなるマグネットホスピタルを」ー。県立十日町病院の中核病院化に伴う改築計画が進むなか28日、十日町市で泉田知事のタウンミーティングを開き、同知事は「医師が来たくなる魅力ある病院作りを」と磁石(マグネット)のように医師を引き付ける病院(ホスピタル)づくりを強調。知事方針の『公設民営』も改めて「県が責任を持ち、公ではできないことを民営でやる」と述べた。さらに都市部に医師が集中する現状を、「国の制度として一定期間、地域医療の医師として働くことを義務づける必要がある。ドイツはその制度がある」と国の制度改正の必要を強調した。
 

 この日のテーマは「みんなで支える地域医療」。パネルデスカッション形式で意見を交わし、泉田知事、関口市長、地元医師会の富田浩副会長、健康増進施設インストラクターの小島伸子さんの4人が「住民、行政、医療関係者は何ができるか」について語った。この中で泉田知事は「十日町に来たがる医師がいないのが最大の問題。医師が来たくなる魅力ある病院、『マグネットホスピタル』にする必要がある」と新十日町病院の魅力アップを強調。
 

 具体的な構想には触れなかったが、シンポ後の記者質問に答え、「新十日町病院のあり方検討委員会のまとめがベースになるが、275床の病院でマグネットホスピタルになれるのかということ、ここはしっかりキャッチボールすることが大切」と住民、行政、地元医師会、病院関係者とのコンセンサスづくりが急務とした。
 
 さらに『公設民営』の新病院の医師、看護師などは「公務員身分はそのまま。働きやすい環境にするためには、柔軟な経営形態にする必要がある」と民営化への意義を話した。最後に泉田知事は「十日町地域の医療活動全般に県が責任を持つ。皆さん、期待してください」と新十日町病院の位置づけを明確に語った。

写真・シンポジウムで考え方を語る泉田知事(28日、十日町で)

清津川水問題、暫定増量で合意、十日町市「本丸は東京電力との交渉」  2月4日号
 東京電力が清津川から取水し、湯沢発電所で発電後、別水系の魚野川に放流している発電分水問題で、十日町市と南魚沼市の水争い的な対立を解決するため泉田知事の仲介で三者協定を結び、清津川に流すべき最低流量を話し合う県設置の「清津川魚野川流域水環境検討協議会」を31日、南魚沼市のホテルで開き、秋の観光シーズンには従来の1・82倍から2・93倍を流す「暫定維持流量」で合意した。同協議会は5年間を見込み、協議により維持流量増を行う方針で、十日町市では「魚野川の正常流量が決まればさらに増量も可能」としている。同市では南魚沼市との水問題を早急に解決し、『本丸』である東京電力と放流量交渉に入りたい方針だ。

 
 今回合意したのは、南魚沼地域の農業かんがい用水期と非かんがい期、さらに清津峡の秋の紅葉シーズンに対応した増量。年平均で毎秒0・142d増量、年平均0・716d(従前0・574d)の暫定維持流量。最大の増量は清津峡の紅葉シーズンの10月16日から11月15日の約1ヵ月間。従来の1・8倍から2・9倍増。夏の渇水期7、8月も毎秒0・176d増。だが、地元清津峡など旧中里地域が求める流量とは、ほど遠い合意内容だ。
 

 地元の清津川流域問題懇話会メンバーで清津川を守る会の藤ノ木信子事務局長は「これは通過点でしかない。市長判断は、私たちは認めざるを得ない。問題にならない量であり、改善にはほど遠い内容。冬の川の閉塞が問題であるが、清津川の場合、川が閉塞してもいいということを認めたのが今回の暫定合意であり、これで下流域の住民の生命財産が守られるものでないことは明白だ」と疑問を述べている。
 

 一方、知事の仲介で交渉を進めた関口市長は「しっかり話し合い、結果が出たことを喜んでいる。今後、魚野川の正常流量が確定していき、今回の暫定流量の魚野川への影響が分かっていき、再度協議することになるだろう」と見通し。さらに 「魚野川の水は魚野川で確保しろという泉田知事の大英断があり、県と南魚沼市でしっかり協議を」と県の主導性を期待。南魚沼市の井口市長は「懸案の大筋ができ、暫定だが一区切りがつき喜んでいる。水争い的にはもうならないし、してはならない」と話している。今夏には魚野川の正常流量が示される方針で、今回合意の維持流量の増量も期待される。

 十日町市では「南魚沼との百年におよぶ水問題。これを早急に決着し、抜本的な問題である東京電力との本格交渉に入りたい」と、湯沢発電所のあり方そのものを問う本格論議に早急に臨みたい方針だ。

写真・十日町・関口市長(左)と南魚沼・井口市長が合意後、記者の質問に答える(31日、六日町で)

三箇校舎での体験発表に大きな関心、横浜国大附属鎌倉小学校  2月4日号
「津南体験は、子どもたちが人間的に成長する場になった」。閉校の三箇校舎を活用し、「生きる力」を高める生活体験に取り組んだ横浜国立大付属鎌倉小。研究成果を発表する「教育UPセミナー」を先月23日から開き、同小教諭らが三箇体験を報告。「三箇での体験で、児童が自分を見つめ直す傾向が出てきた」、「日常から離れた経験で、人を思いやる気持ちが出てきた」など、子たちの成長が体験を通じて大きく変化したことなどに関心が集まった。
 

 三箇校舎で生活した同小5年40人、6年40人。薪拾いやかまど作り、自炊、校舎に寝泊り。地元民と田植えや稲刈りで交流。親と離れた生活。数々の失敗を経験。報告した木村光男教諭は「先ず変わったのはあいさつ。それまで仲間同士でもしなかった。自分が動かなければ何も始まらない環境で人を思いやり、自分を見つめ直す機会になった」と話す。不登校気味の児童も参加、三箇生活を得て再び学校に通うようになったという。さらに「三箇では住民が当たり前のようにあいさつし、支えあう空間がある。児童がその空間に入り学んだのは大きい」と評価する。
 

 報告会に地元の受入れ世話役を務めた町議の恩田稔さん(59、鹿渡)が出席。「将来三箇での経験を思い出し、再びこの地を訪ねるファンが増えると嬉しい。地元も都市の子が来て刺激になった。今後どうつながりを残すか考えたい」と同小との交流継続を求めている。さらに体験受入れの母体組織づくり、都市住民がスポンサーの棚田オーナー制など検討する方針だ。
 
 なお同小5年生120人は今月23日から25日、ニュー・グリーンピア津南で雪国体験。最終日25日に三箇地区を訪ね、地元住民との交流を計画している。

写真・昨年9月、三箇地区で稲刈り体験した鎌倉小の子たち

津南小音楽サークル、東日本大会出場  2月4日号
 吹奏楽で津南をアピールします―。津南小音楽サークル吹奏楽班が県代表として11日、東京・渋谷CCレモンホール(旧渋谷公会堂)で開かれる全日本小学校管楽器合奏フェスティバル(JBF)東日本大会に出場する。2日には同校体育館で壮行演奏会を開き、保護者らに練習の成果を披露した。小島美憂部長(6年)は「みんなが自分の思いを表現し、最高の演奏をしたいです」と胸を膨らませている。
 

 同校音楽サークルは昨年、県大会で銅賞を受賞、これまでの活動実績から今大会出場の推薦を受けた。演奏曲は「山の物語」とAKB48の「ヘビーローテーション」。演奏中にヒマワリ畑やブナ林など商店街に飾ってある写真パネルを披露するほか、ヒマワリの絵や造花で演奏を盛り上げるなど工夫。最後は全員で「津南に遊びに来てね」と呼びかける。
 

 壮行演奏会に合わせ、当日は千葉からスクールバンドサポーター・田川伸一郎指導員を招き、特別練習もたっぷり行った。指揮者の片桐忠雄教諭は「子どもたちにとって最高の思い出となるよな演奏ができれば。楽しんで演奏してほしい」と話している。


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