合併後2回目の選挙となる十日町市長選は4月21日告示、同26日投票で行う。現職で再選をめざす旧川西町長・田口直人市長(63)は、大票田の旧市での取り組みを強める一方、新人で旧市助役の関口芳史氏(50)は前回選候補陣営などの取り込みと共に、旧郡部での集落懇談などを始める。候補5人が乱立した合併選挙の前回と違い、今回は現職と新人の一騎打ちが濃厚。本番まで2ヶ月余りに迫り、県立十日町病院の改築問題や行財政改革、さらに地域振興策などを焦点に前哨戦は過熱してきている。
『これでいやんか十日町』をメインスローガンに地区集落懇談を開く新人の関口陣営。旧市での地区懇談はひと通り終えた今月8日、十日町クロス10で後援会発会式を開いた。大ホールに千人規模は参集し、十日町小中時代、東京・青山高校、東京大時代などの学友、さらに昨年7月末まで収入役を務めた三条市議などが支援要請。特に東大時代の学友でソニー系列会社社長は「いま50歳。人的ネットーワークはまだ使える。彼が市長になったら我々がサポートしていく」と政官財の東大ネットワークの支援体制を強調した。
さらに同日発表された後援会体制は、前回の合併選挙の勢力取り組みの布陣。後援会副会長に前回9千票を獲得した村山薫氏が就き、後援会顧問には元川西町長・南雲春雄氏、元十日町市長・本田欣二郎氏、元中里村長・山本茂穂氏、さらに前回次点で1万1千票を取った前市長・滝沢信一氏などが就いている。
これに応え、集会当日ちょうど50歳になった関口氏は、争点となる3点を強調。「県立十日町病院問題は、高度医療の必要性と早期整備を誰もが望んでいる。だが今の論議では進めべき方向性が見えていない。市民理解を元に県に早期建設を迫る」、さらに「あらゆる手段を使い、十日町市への怒とうの人の流れを作る。そのためにはリーダーの熱き思いと行政力が必要。私ならそのリーダーになれる」、また「市行政の改革が必要。行政立案能力を高めるために中央省庁との人事交流をはかり、21世紀に通用する政策集団を作る」など基本姿勢を述べ、支持を訴えた。
関口後援会役員体制は次の通り。
▼会長・佐野良吉▼副会長・阿部洋輔、田村恭子、村山薫▼幹事長・大海武夫▼事務局長・阿部一雄▼顧問・南雲春雄、本田欣二郎、山本茂穂、滝沢信一、村山里志(元松之山議長)。
一方、現職田口陣営は今月5日の高山地区から地区集落ミニ集会を開き、今月中までに10箇所余りで開く計画。今月は雪祭りや国体があり公務が詰まっているため、本格活動は来月かろの予定。同陣営では旧市の支持拡大を最大課題に取り組み、3月早々から組織上げて入る方針だ。
田口後援会の役員体制は先月18日に発表され、元市長・本田欣二郎氏が就任している。だが、関口後援会顧問にも本田氏が名を連ねている。本田氏は両後援会集会には共に欠席している。「うちが先に要請し、快諾いただいたはずだが…」と困惑気味だ。
田口後援会の役員体制は次の通り。
▼連合会長・南雲守▼会長代行・桾沢英男▼副会長・押木篤美、中村昭次、高橋洋一、西方勝一郎▼顧問・村松二郎、尾身孝昭、丸山秀二、須藤誠也、本田欣二郎、樋熊清治、児玉昭一郎、吉澤慎一、
写真は関口陣営集会に出席の前回市長選関係者(8日、クロス10で)