――旧7農協が合併、昭和41年3月誕生の津南町農協第3代組 合長に。理事4期12年、専務3期8年務めた。
「都市型農協と違い、農村地帯の農協経営の難しさはあるが、組合員サービスを主体に、地域の他産業界や行政と連携し、地域の発展に貢献していきたい」
――津南農協の柱である米生産、畑作指導など、取り巻く情勢 が厳しさを増している。
「魚沼コシヒカリを取り巻く知事発言(BL発言)の今年産米への影響を懸念する。米価引き下げの可能性もあり、ますます安心・安全米作りが求められる。津南農協でも進めているが、減減栽培への取り組み指導をさらに進め、普及率を高めたい」
――広大な山麓開発地を有する津南地域。畑作営農への取り組 みも大きな課題になっている。
「さまざまな分野で食糧問題が言われている。津南は広大な資源を持ち、この食糧問題への対応ができる可能性を持つ。過渡期にある現状を見る時、食糧問題がもっと顕著になることが予想され、ますますこの津南農業の必要性が出てくるだろう」
――専務就任時から取り組む『循環型農業』。特に食品産業と のタイアップなど今後の方針は。
「食品リサイクル法の強化で、食品生産・販売の循環が重要視される。津南農業はすでに量販店スーパーと野菜残さのリサイクル農業に取り組み、有利販売につなげている。こうした取り組みの強化が今後さらに求められる」
――新潟県農協中央会は、将来的には県内を6農協にする大同 合併構想を打ち出している。
「例えばユリ出荷では『雪美人』など独自ブランドを持ち、津南農協の独自色が出せる。単独農協でやって行ければよいが、経済団体である農協経営の面からも考えなくてはならない」