
『郡部の村松、市部の尾身』。今回の県議選は、当初から言われた構図そのものの結果となった。トップ当選の尾身氏1万6304票、この8割以上を地元十日町地区から獲得したもよう。一方、村松氏1万4316票の9割近くを旧郡部5町村から集票したと見られる。8日投票後、津南新聞社では当日の出口調査と共に、各選対幹部の分析などを基に、6市町村別の得票を推計した。結果は、「事前申し合わせはなかったが、自然の成り行きの結果」(村松選対)の言葉通り、旧郡部、旧市部での「住み分け選挙」を物語っている。
出口調査で際立ったのは松之山地区と松代地区での村松票。松之山では7割近くを占め、松代でも6割近い集票状況。一方、上村県議の地元津南では過半数の得票数値が出たが、桑原票との関係が微妙だった。
投票結果で関心を集めるのは、大票田・十日町地区の得票状況。トップは尾身票だが、サンプル数で判断すると6割近い(1万4千前後)数値が予想され、同選対も同程度と見ている。
一方、「実質、3月後半から十日町に入った」村松選対。告示前は「2年前の田口市長の得票の半分(約千5百)しか読めない」状態だったが、投票間近では1割前後(2千3百前後)まで上昇したと同選対では見ている。
旧6市町村で、5割以上の得票が確実なのは、村松票が津南、川西、松之山、松代。中里は5割前後と見られる。一方、尾身票は大票田の十日町だけだが、「前回の1万7千票を死守」の通りの戦術で、一部流失はあったが、固く地盤を守った結果が出ている。
雰囲気が先行した共産・桑原票は、十日町地区で社民系や女性層から4千を越える集票が予想される。保坂票も地元十日町地区で5千近い集票が予想されるが、連合系や筒井系の動きが鈍く、伸び悩んだもよう。
今回の県議選は、2年前の合併後の十日町市長選がベースになっていた。特に、選挙区変更で出馬した村松県議は、「新人同様」の選挙区環境の中、同選対は市長選時の田口票をベースに取り組み、旧市町村地区別の集票状況などを点検し、「後半、かなりの密度で運動ができた」(同幹部)という。
だが田口市長は、一貫して自民現職2人の間に立ち、公平な対応に終始した。「気持ちはどうか分からないが、公平だった」(尾身選対)、「もうちょっと、こっちに来てほしかったが、中間に立っていた」(村松選対)の通り、集会、街宣では両陣営に出席。投票前日の7日夜、村松、尾身両選対の打上げを十日町市本町通で30分差で行った時も、村松選対の終了後、そのまま小林町長と共に歩いて尾身選対の打上げに参加し、応援演説を行った。「当然、2年後の市長選を意識しているはず。十日町地区で村松票が1割程度で良かった。これがもっと出ていれば、火種になった可能性がある。田口後援会も、かなり慎重に動いていた」。市長選に関係した選挙通が話している。
今回の県議選、夏の参院選への影響はどうか。組織が思うように動かなかった民主系は「逆に危機感をあおられ、いい感じになるのでは」とバネを期待している。共産は、ムード先行の県議選だっただけに、組織の見直しが課題になる。自民は、現職2人の再選で共闘体制が組みやすいが、「反自民・非自民」の保守層への取り組みが課題になる。