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2007年02月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
女性懇談が好評、「ぜひまた開いて」  2月23日号
 女性の声を村政にと、栄村が村内22会場で実施した「女性懇談会」には、各地区とも多数の女性が参加し、保育園や小学校の今後、ゴミ処理問題、4月導入のデマンドバスなど、生活に密接に関係する意見や要望が多数出た。村では、「多くの参加があり、これを契機に行政に関心を持っていただけるのでは。職員も住民との直接対話の重要性を感じたはず。今後継続的に開いていきたい」など、初の女性懇談の成果を感じ取っている。

  同懇談は先週17日から24日まで昼間、高橋村長、島田助役、課長、班長が2、3人グループで9班に分かれ、各地区に出向き同時開催。懇談の結果は村総務課でまとめている。17日午後2時から、村西部の大久保公民館で開いた。島田助役、斎藤保班長と地元女性13人が懇談。同地区は大久保と天地の27世帯が対象。村側から「もう少しすると村民2人に1人が65歳以上」と高齢化率42%の現状、あるいは保育園から中学校までの子ども総数は211人、新年度から中学生まで医療費無料化を実施、また水道料が近隣町村より格段に安い現状などを分かりやすく説明。特に、4月導入する「デマンドバス運行」に関心が集まり、職員が詳しく説明した。 
 
 参加者からは、「空家が増えている。団塊の世代など農業をやってみたい人も居るので、受け入れ対策が必要」など多分野に渡って意見が出た。島田助役は「皆さんの意見や要望を村政に反映し、村ができること、皆さんができることなど、顔を合わせながらこれからも取り組みたい」と多くの意見に感謝した。参加者のひとり阿部敬子さん(58)は「村がどうなっているのか知る良い機会ですね。ぜひまた開いてほしいです」と話していた。女性懇談会を統括する村総務課・斎藤家富課長は「各地区とも多くが参加し、関心の高さが伺えた。職員にとっても村民と直接対話することで、学習の場、研修の場になったはず。ぜひ続けてほしいの声が多く、継続的に開いていきたい」と方針を話している。

ミス十日町雪まつり決る    2月23日号
 ○…小雪の雪まつり、23万人が来場―。第58回十日町雪まつりが16日から18日の3日間開かれ、昨年より5万人減だが雪像やショーなど楽しんだ。雪まつりメインの17日夜、城が丘ピュアランド「雪上カーニバル」は延べ3万人(前回比2千人増)が訪れ、歌謡、きものショーなど雪上での鮮やかな祭典に酔いしれた。この模様はNHK衛生第2放送で24日午後5時から放映される。
 
 ○…第26代ミス十日町雪まつりは太田さんら3人に決定。ミス十日町雪まつりコンテストの公開本審査が18日、クロス10で開かれ、十日町市新座の味原孝美さん(20、調剤薬局事務員)、同市鐙坂出身の大学4年生、太田真由美さん(22、小平市在住)、魚沼市竜光の須田明子さん(22、歯科衛生士)が選ばれた。
 
 ○…同コンテストには市外51人を含む61人が応募。予選を通過した14人がこの日の本審査に臨み、きもの姿で女王の座を競った。ミスに選ばれた3人は「名前を呼ばれてびっくりした」などと喜びを表しながら「すばらしいきもの文化や伝統など、良さを多くの人に伝えたい」などと抱負を語った。3人は今後1年間、姉妹都市交流などに参加し、観光親善大使として地元のPRに努める。

ふるさと案内人、「夜語りで宿泊魅力を」   2月23日号
 津南の魅力を地元住民ガイドとして活躍、春・秋の秋山郷ツアーなどで観光客から好評を得ている「津南ふるさと案内人」研修会が22日、町文化センターで開かれた。同案内人は平成14年に「住民が直接ガイドすることで、一味違う津南を知ってもらおう。また津南の文化を継承していこう」と発足、現在18人が協力。この日の研修会は一般住民も参加、会場いっぱいの25人余が集まり、津南の自然や郷土史に耳を傾け、意見を交わした。
 
 講師は大井平和紙職人で津南史に詳しい保坂進さん(79)。保坂さんは「今津南は観光バスが来ても止まる人が少ない。雪国津南を夜語りなど、泊ってもらうのが必要」と指摘。また「津南だけでなく、雪国全体、飯山から十日町ぐらいまで、広い視点で考える必要もある」と持論を展開。秋山郷・大赤沢の「蛇渕の滝」での材木流しの逸話、日本農村百景の結東・石垣田のトレッキング時に片貝村(現小千谷市)の庄屋・佐藤佐平治翁の物語を聞かせるなど、「自然と津南の伝説や逸話を組み合わせれば、観光にとって大きい。今井や出浦の滝など、新たな景勝地も考えなければならない」と津南にしかない魅力アップを強調した。
 事務局はニュー・グリーンピア津南・磯部さんрO25(765)4611。

ついに積雪ゼロ、観測史上最早の消雪日か   2月23日号
 ◎…ついに積雪がゼロになった。津南町役場前観測点では22日朝、積雪ゼロを記録。今冬の消雪日となるかどうか、今後の降雪状況による。異常ともいえる暖冬傾向は、今月に入っても続き、町役場観測点の2月降雪日は8日間、累計は72a。今月の最高積雪は3日朝の44a。このまま春を向かえると、観測史上、最早の消雪日となる。
 
 ◎…国道117号を走ると、雪消え状況がよく分かる。十日町方向に行くと雪がほとんどない。国道から段丘地に上がると積雪は30a前後、標高と共に積雪が増える。津南町で積雪ゼロとなった22日朝、秋山郷結東地区観測点で積雪56a。ニュー・グリーンピア津南、マウンテンパーク津南は約1bの積雪だが、今後も雪が降らないと、厳しい状況になる。なお、今冬のこれまでの最高積雪は町役場前で64a(12月31日)となっている。

地元学・栄村学に関心集まる、学生送り込む大学  2月16日号
 村の付加価値を求め、大学との交流を深める栄村に今月上旬、京都精華大の学生と教授15人が訪れ、絵手紙や伝統工芸のワラ細工体験、地元青年グループとの交流など、「栄村学」の探求に取り組んだ。同大は今年から、大学カリキュラム「地元学・国内現地研究」の対象に栄村を選び、学生が個々のテーマで「栄村学」に取り組む計画。年4回、長短滞在し、百人余の学生が同村を訪れる予定だ。大学が授業カリキュラム教科で一自治体を取り上げるのは異例で、自律のむら栄村の取り組みに、大学の関心が向いている。
 
 栄村と交流が深まる大学は京都精華大、千葉大、亜細亜大などで、京都精華大は6年前から教授、学生が来村し、卒論研究に同村の取り組みを取り上げ、滞在し、村民交流しながらテーマを探求している。昨年8月、同大人文学部の学生16人と担当の松尾眞教授が来村し、予備的な体験研修をした。同学部の「国内現地研究」は授業の一つ。人の暮らし、歴史、風土などに視点を置いた「地元学」であり、体験研修、レポート作成の「栄村学」が単位の一つになっている。
 
 参加した同学部・社会メディア学科3年の宮部結さんは「4度目の栄村訪問です。元気な人が多く、笑顔がいっぱいの印象です。村の若い人たちと交流会で印象に残った言葉があります。『栄村は何もない所だが、だからこそ何でもできる』。こうした考え方が、元気を感じさせる元なんだと感じました。なぜ、この栄村がそうなのか不思議に感じますが、だからこそ魅かれるのだと思います」と感想。今年さらに調査で来村する計画だ。
 
 同大・松尾眞教授は「大学にとっても、栄村と関わる事で新たな分野が生まれる。栄村にとっても大学と関わる事で、新たな要素が生まれていく。今年、百人余りが栄村を訪れ、滞在する。そのうちの1人でもここに住みたい、そうゆう学生が出てくれば、それが新たな要素になる」と、同村と大学との連携の意義を話している。京都精華大は村内北野にすでに土地を求めており、活用する方針だ。

なんでもご意見箱設置、津南町議・大島さん  2月16日号
 「皆さんの声を聞かせてください」。津南町町議の大島知美さん(52)は、広く住民の声を聞くため、今月18日、「なんでもご意見箱」を町中央部など3ヵ所に設置する。町議がこうした意見箱を設置するのは地域では初めてで、新たな議員活動として関心を集めそうだ。
 
 大島さんは「地域には色々な考え方の人がいて、そうした様々な考えを伺いたい。いただいたご意見には、できる限りコメントを寄せたい。何らかの方法で公表していきたい。住民の皆さんの声、意見を大切にしていきたい」と話す。相談も受け付ける。
 
 「ご意見箱」は鍵付き郵便箱に特製支柱を付けた。
設置場所は、町内正面の津南ショッピングセンター内、メルシーつなん入口付近、大割野の喫茶「アミー」わき、津南観光物産館内の休憩所の3ヵ所を予定している。18日設置後、巡回して投書を確認する予定だ。

思い込め、お年寄りに手作りクッキー、津南高生   2月16日号
 ◎…「まだ寒い日が続きます。かぜなど引かないように」―。きょう16日、津南町の独り暮らしのお年より世帯などに、県立津南高の家庭科部が作ったメッセージ入り手作りクッキーが届けられた。昨年末のクリスマスに続くプレゼント活動で、同部の伝統活動のひとつ。同校2年の鈴木彩香部長は「お年寄りの皆さんが、私たちが作ってクッキーを食べて元気になってくれたら嬉しいです」と話している。
 
 ◎…同家庭科部のこのプレゼント活動は13年前から続く伝統活動。今回のバレンタインプレゼントは、卒業間近の3年生の除き2年生部員4人で作った。同校調理室で一枚一枚手作りでクッキーを焼いた。プレゼント袋に5枚のクッキーをメッセージを入れ、85セット作った。13日、津南町社会福祉協議会に持参。同部の山崎芙由さんは「陽が長くなり、明るくなってきましたが、風など引かないように元気でいてください」などメッセージを寄せている。中沢事務局長が「ありがたいです。皆さんの気持ちをお年寄りの皆さんに届けます」と受け取っていた。プレゼントは16日、配達給食と共に配られた。

60年ぶり復活、十二講弓ひき、割野地区で   2月16日号
 ○…伝統行事、復活―。津南町割野集落は12日夜に行う「松焼き」と、「十二講」の神事を割野神社で実施。山の神である十二講神に弓矢を捧げる「弓ひき」儀式を約60年ぶりに再現。雪で作った祠に米粉と水を混ぜた12個の「スリカラコ」と弓矢を備え、集まった住民130人余が一年の無病息災と五穀豊穣を祈っていた。

 ○…同集落は松焼きを十二講の日と合わせて行う、珍しい地区。区長が十二講神に捧げる弓を射ち、高さ約5b余のドウロク神に点火。高く燃え上がった火の回りで子どもらに甘酒が配られ、スルメをあぶる住民の姿が見られた。十二講儀式を再現した有志団体「割野友の会」の涌井実会長は「十二講の本来の儀式を再現してみたかった。山の恩恵を受けていた住民の伝統神事を、これからも続けたい」と話している。

津南で映画ロケ、地元に経済効果  2月9日号
 制作費10億円をかけ、津南町で撮影中の話題の山岳アクション映画「ミッドナイトイーグル」(成島出監督)。大沢たかお(38)、吉田栄作(37)、玉木宏(27)の3氏によるトリプル主演で、本格的なロケは1月18日から開始。マウンテンパーク津南や県営妙法牧場、栄村トマトの国などで撮影。高さ5b余のステルス機も東京で製作し津南に搬入。スタッフ約百人で昼夜を問わずロケは続けられている。5日は同牧場で報道陣への公開収録が開かれ、日本初となるカメラマンがパラグライダーに同乗する低空飛行撮影や出演者が記者会見など行った。

  今回の映画撮影も誘致、2年前津南町観光協会が加盟した新潟フィルムコミッション協議会(FC)と連携し実現。同FCの渡辺憲一事務局長は「北アルプスの設定だが、人工物がない雪原はないか、と問合せがあり、それで津南を紹介した。現在FC加盟は民間も含め30団体で右肩上がり。だが、ロケ誘致には地元の協力と受け入れ体制が大きな決め手。津南は『ここがあります』としっかり情報発信があり、それが撮影に繋がった」と話す。

 ゆれる」に続き映画誘致に積極アピールした町観光協会事務局・町商工観光班職員の滝沢武士さん(29)は「撮影が深夜まで続いた時、スタッフなどの食事を深夜2時頃に届けてくれる業者がいるなど津南は協力者が多く、ロケ隊にも好評。映画の舞台として多くの撮影が入れば、地域振興に繋がる。これからも情報発信を続けたい」とさらに意欲を見せている。

 津南への経済効果も大きい。総制作費約10億円のうち津南撮影の費用は実寸台ステルス設置、除雪やスタッフの宿泊費などで約3億円。うち津南への経済効果は最終的には1億円を越える見通し。ある旅館関係者は「この時期は昨年の豪雪、スキー客の減少などでお客が減っており、映画スタッフの長期滞在はとてもありがたい。観光面でも映画の地『津南』としてもアピールできるので、積極的に協力したい」と映画誘致を歓迎する。

最後の津南高リレー、涙のフィナーレ  2月9日号
 ○…創部55年の伝統ある県立津南高スキー部の最後のクロカンリレーは、涙のフィナーレとなった。2日から6日まで富山・南砺市で開催の第56回全国高校スキー大会(インターハイ)。来春閉校が決まっている県立津南高女子チームは、3年生2人、2年1人の部員3人。リレー出場最後のシーズン。伝統校とあった津南から20人余の応援団も会場入りし、力走する選手に声援を送り、10位入賞が決まると選手、応援団が涙で喜び合った。
 
 ○…国体優勝、インターハイ優勝など、輝かしい実績と歴史を刻んできた津南高スキー部。県立高校の再編計画で来年3月末、閉校が決まっている。現在同部は女子3人だけ。全国大会で上位入賞を続ける安部梨沙部長は「伝統を築いてきた先輩や支援していただく多くの皆さんに感謝を込めて臨みます」とインターハイ前、語った。リレーは全国30校余が出場。快晴の南砺市たいらクロカン会場。津南1走は今シーズンでスキーを脱ぐ3年丸山菜々子。一斉スタートの混戦の中、8位で安部に。34秒先を行く小出、飯山南を追い、20秒差に詰めて3位で、3走2年志賀早紀へ。「先輩との最後のレース。最高の思い出を作りたい」と力走の志賀。順位を落とすが入賞10位を守りゴール。
 
 ○…ゴールで待っていた丸山、安部、富井マネージャーと感激の涙。「最高に嬉しいです。最後のシーズン、最高の思い出ができました」と丸山。個人で5、6位と入賞しながら不本意だった安部は「皆の心が一つになった結果です。最高に嬉しいです」と今季、悔し涙が多い安部が、最高のうれし涙を流した。応援団も抱き合い、最後のクロカンリレー入賞を抱き合って喜んだ。同校3年目の高橋哲也監督(31)は「入賞圏外と言われていたチームだが、よく走ってくれた。リレー最後を意識していたが、思い出深い大会になった」と選手の力走を称えている。 

インターハイ十日町女子リレー4位、千羽鶴の思いで  2月9日  
 ◎…前年女子優勝の十日町。昨年4月、今季の目標を部員全員で「全国優勝」と立てた。その目標に合わせ、昨年6月から1年生6人は先輩に内緒で「優勝祈願・千羽鶴」を作り始めた。練習後や自宅などで約7ヶ月がかりで製作した千羽鶴を、インターハイ出発の先月28日、出場選手の先輩に贈った。突然のプレゼントに選手も奥村慶子監督も感動。その千羽鶴に込められた思いが、リレーで大きな励みになった。
 
 ◎…前年優勝でゼッケン1番の1走のクロカン部長・恩田悠は、うまくコースに乗り、先頭行く小出と18秒差の3番で、2走の個人クラシカル入賞の2年・小林祐佳へ。気温が高く、水が浮くコースとスキーが合わず、苦戦しながら3走2年・桑原麻里へ。個人戦の悔しさを出し、区間2位の力走で6人抜きの4位に順位を上げゴール。3人は「1年が贈ってくれた千羽鶴の思いを感じて、頑張らなければと前だけを見て走りました。目標の優勝はできなかったけど、この思いを来シーズンにつなげてたい」と悔しさをにじませながらも笑顔を見せていた。

栄村政策評価で住民と意見交換  2月9日号
 村政事業や政策を村職員が評価し、同時に村民評価も受ける政策評価システムを初導入した栄村は、まとめた政策評価の結果説明・意見交換会を先月29日に村役場庁舎、今月1日に秋山郷総合センターで開いた。村長、助役は出席せず、課長ら関係職員10人が村民と意見交換。初の政策評価導入に関心が集まり、秋山郷地区では25人余が出席。村営スキー場の今後や議員定数、村公共事業の見直しなど、15人余が発言し、活発に意見を交わした。この2回の懇談で出た意見は、策定中の新年度予算に反映する方針だ。
 
 秋山郷での意見交換会で斎藤家富総務課長は「職員が客観的に評価し作ったものだが、職員の見方と共に、村民の皆さんの意見を反映し、全村参加で村政事業に取り組みたい」と意見交換の意義。参加住民からは「地方は益々厳しくなっている。このまま削減方向では住民のやる気、明るさが出ない。希望が持てる村政のためにも、団塊世代の受入れや企業誘致を進めるべき」、あるいは「村議の数が他市町村に比べ多い。飯山市17人、小布施町14人、野沢温泉村8人、大滝村6人など、人口2千7百人の栄村で議員12人は多すぎる」など、厳しい意見も出た。
 
 さらに住民からは「村公共事業は設計を精査することで二重、三重の無駄が省ける」や「村財政は入る予定に対し、出るものを決めることが大切。継続しているものを見直し、出るものを少なくする必要がある。小さな村を作っていくことが重要ではないか」など意見が出た。参加者のひとり、島田福一さん(71)は「こうゆう意見を言える場を作ることは良いことだ。村が持っている資源をもっと有効に使うことが必要だ」など、初の政策評価導入を評価していた。

秋山郷栃川に水力発電所計画、東京電力    2月2日号
 クリーンエネルギーが見直されているなか、東京電力は中津川上流域の秋山郷・栄村上野原地区「栃川」から取水しての新たな水力発電所を建設する計画だ。すでに昨年11月、栄村など関係機関に説明し、取水水利権の申請や砂防、森林法など許認可への準備を進めている。計画の水力発電所は、最大出力1KWの小水力発電所で、計画では2008年(平成20年)から2年間で建設し、発電稼動に入る計画だ。同地域を管理する東京電力信濃川発電所(大西斉所長)館内での新規の水力発電所建設は、昭和33年12月の清津川発電所以来となり、実に48年ぶり、稼動開始時期となると約50年ぶりの新設発電所となる。
 
 東京電力が昨年11月14日行った栄村への説明によると、設置場所は中津川支流の栃川(1級河川)。栃川は苗場山中腹を水源に流れ、栄村上野原地区と和山地区の中間を流れ、中津川と合流する。計画では栃川上流域から最大0・73d取水し、約1・8`の導水管を敷設し、中津川との合流付近に建設の発電所に導水。約175bの落差が得られ、構想では最大出力1千KWの発電ができるとしている。

  栃川は、地元の上野原地区が生活用水・農業用水として一部取水権を持ち、長野県も道路融雪用水と取水権を持つ。今回の新規発電所計画で、東電は新たな取水権取得が必要で、河川法や砂防法、森林法など所定の申請準備を進めている。東京電力信濃川発電所では「栄村さんなど関係機関への説明を行い、地元理解を受け、準備を進めています」(土木建築グループ)としている。
 
 栄村では今後、村自然保護審議会などで協議する方針。「村としては固定資産税などへの財政効果を期待したい」(島田助役)と話している。この「栃川」での新規発電所の最大出力1千KWは、一般家庭約2600戸をまかなう電力。同発電所での電気は、計画では上流にある同社切明発電所近くまで送電し、既設の送電線に連結する方針だ。

県立津南中等校、関心広まる  2月2日号
 開校2年目を迎えた県内中山間地初の中高一貫校・津南中等教育校(小熊牧久校長)。合格発表を25日行い64人が合格。玄関前に張り出された合格者一覧を見て、「あったよ」と自分の番号をみつけ、手を握り合って喜ぶ子どもたちと保護者の姿が見られた。定員80人に65人が受験。倍率0・81(前年1・25)。県内中高一貫校で唯一定員割れ。受験者は津南町約30人、十日町市約20人、栄村や魚沼市、南魚沼市など10余人。出願校は24校、昨年より4校増。同中等校への関心は高まっている。

 十日町市の受験生の母親(43)は「英検など資格がここでは多く取れると聞いた。私は反対だったけど、子どもが自分で選びました。十日町からバス通いは大変だけど、頑張って欲しい」と我が子の選択に期待。長女が同校第一期生で、長男が今年合格の津南町の母親(33)。「受験前どれだけ宿題が出るのか多くの人に聞かれました。最初は娘も大変そうでしたが、1ヵ月で『当たり前』になった。下の子もそんな姉を見て自分で選んだ。いろいろな所から子どもが来るのも、一つの魅力です」と語る。
 
 小熊校長は定員割れを「37ヵ所で学校説明会を行ったが、家庭学習2時間など勉強しかないイメージを持たれ、また部活動が少ないのもマイナスに映ったようだ。結果は真摯に受け止めたい」とし、「英検、漢検、数検に6割以上の生徒が合格、漢検は中3修了レベルの3級合格者もいて成果は出ている」と今後も時間をかけて生徒の学力向上を図る方針だ。
 
 地元津南町の根津紘教育長は、「開校翌年は倍率が下がると見ていたが、ここまで下がるとは。だが、津南中等校の成果はこれから確実に出てくる。5年後、6年後、選択に間違いがなかったことが分かるだろう。地域教育環境へも刺激となってきている」と相乗効果を期待している。

伝統のわら細工体験、津南原小で   2月2日号
 ○…雪国伝統のワラ細工を学ぼうと津南原小(中島澄江校長、20人)は31日、地元のお年寄りを招き、体験学習を実施。70、80代のワラ職人7人が「昔は子どもの頃から冬の仕事でワラ細工をしたもんさ」と思い出話をしながら指導。子どもたちは「むずかしい」と苦戦しながら、作業に熱中していた。
 
 ○…ワラ細工体験は2年目。今回はゾウリ作りに挑戦。地元の大口富治さん(82)は「子どもの頃は冬、じろばたで毎日やっていた。少しでも今の子がそんな雪国の農家の生活を知ってくれれば嬉しいね」と指導した。地域のおじいちゃん、おばあちゃんが慣れた手つきで瞬く間にゾウリを作ると児童は歓声。5年の大口優くんは「わら細工って、誰が考えたんだろう。頭いいね」と興味深そうにゾウリ作りに取り組んでいた。

真冬にオタマジャクシ    2月2日号
 ◎…一方、こちらは一足早い春の光景。信濃川河畔の宿で、温泉かけ流しで人気の津南町田中「しなの荘」(山岸祐二支配人)。中庭の池で、たくさんのオタマジャクシが泳いでいる。露天風呂の排湯が入るこの池。昨年11月末に、数匹のオタマジャクシを確認したが、その後見えなくなり、先月25日頃からの春のような陽気に誘われてのか、数百もの数になっている。「以前からこの池には、ウシカエルがいて、夜な夜な鳴いていましたが、その子どもなんでしょうか。この真冬にオタマジャクシとは、びっくりですね」と同館も不思議そう。

 ◎…オタマジャクシは大きな頭が特徴で体長10aほど。新潟県自然環境保護員の中沢英正さんは、「その大きさなら、いわゆるウシカエルでしょう。暖かい温泉で冬越ししているのでは。ただ、これからサギなどが見つけると、たちまち狙われてしまうかもしれません」と話している。


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