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2006年07月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
大地の芸術祭、アートを訪ねて   7月28日号
 里山をステージに23日開幕した第3回大地の芸術祭。十日町・津南エリアに330作品が、野を超え山を越えた小集落など、中山間地に点在する。「山道を、作品を探しながら行く、これも芸術祭。里山の素晴らしさを知るだろう」と北川フラム氏は語る。山間地に展開する作品を紹介する。

『涙雲』=作家クイビーン・オフラハラ氏(アイルランド)、津南町上野。
祈願や奉納の祭りをイメージしたタワーを、上野集落の人たちと組み上げた。集落の上の道路沿いの休耕田に、高さ10b余の作品がある。水を張った田んぼの中央に、木組みの渡り道が続く。祈りの白い布が何千を掲げられ、地元の人たちが、その布に「雪どけ」を朱で書いている。夜、田んぼの水面に明かりを灯すと、幻想的な世界が広がる。

太陽が出ない、長雨と日照不足、被害広がる  7月28日号
 あけない梅雨、長雨と日照不足で農業に大打撃ー。今月の雨日数は27日現在、21日間。雨、雨、雨の7月だ。一日太陽が出ていた快晴は、6月10日の快晴以来、一日もない。半日快晴は今月は4、8、10、26日の4日間だけ(記録は自然観察保護員・中沢英正氏データより)。今後の天候回復が待たれるが、作物によっては打撃が大きく、播種時期を順々に行う野沢菜は、計画出荷できず、大きな打撃を受けている。来春出荷の雪下ニンジンも播種期限が今月末といわれ、来春への影響が深刻だ。水稲は日照不足と低温で「遅延型冷害」も懸念される。収量減、品質低下、さらに作業の遅れなど、トリプル被害が農業全般に出ている。

 JA津南町営農部によると、水稲は標高450b以下で3〜5日遅れ、標高5百b以上では1週間前後の生育遅れの状態という。
農作物生育に大きく影響するのが「有効積算温度」。1日の平均気温(基準温度以上)の積算で農作物は熟す。水稲の場合、有効積算温度は出穂から1千度〜1100度。つまり1日平均気温25℃で40日間以上必要。今シーズン、春の雪消え遅れで田植えが遅れ、7月の長雨、日照不足で、さらに生育遅れが出ている。
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 今後、梅雨明けが遅れ、「平成5年冷害」のように、8月も低温が続くと「遅延型冷害」が懸念される。「8月お盆以降は、気温が下がる時期に入り、このまま日照不足、低温傾向が進むと、8月の天候回復があっても、標高が高い地区では、かなりの影響が出そうだ」(同)と見ている。
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 一方、畑作も深刻だ。収穫期を迎えている契約作物の野沢菜。連日の雨で、「種の段播き」ができない状態。畑がぬかるみ、収穫作業に遅れが出て「計画出荷」が困難。町内相吉の金子松太郎さん(67)さんは野沢菜栽培20年余のベテラン。約1・3fを耕作。「昨年も長雨だったが、これほどではない。畑が田んぼのようで、田植え長ぐつを履いての作業だ。雨で種まきができず、来月末の出荷時期が深刻だ。こんな長雨の年は初めてだ」と泥まみれになりながら、収穫作業をしている。

アートな妻有、里山に330の作品   7月28日号
 世界40の国と地域から210人余のアーティストが参加し、十日町・津南エリアの760平方`に330作品が点在し、23日開幕した第3回大地の芸術祭は9月10日まで開催。連日の雨で出足はこれからだが、国内外のメディアに多く紹介され、関心は過去2回を上回っている。
 開幕の23日、十日町キナーレで開会式を開催。アーティスト2百人余を含む関係者7百人余りが出席し、女優・真野響子さんの司会で、50日間の芸術祭がスタートした。同祭実行委員長の田口十日町市長は「芸術祭を通じて感動と出会いの『実りの夏』になる。国内外の人たちとかけがいのない絆が生まれるだろう」とあいさつ。泉田知事は「過去2回の開催で地域の付加価値を高め、交流人口を増やしている。地域づくりのモデルとして誇るべき活動。大地と人の暮らしが一体となり、都会とは違う生活の価値観が生まれている」と評価した。
 
 同芸術祭は期間中、作品鑑賞と共に多様なイベントが企画され、作家との交流や作品を通じて体験交流などが計画されている。問合せは各トリエンナーレセンターへ。十日町пi752)0601、津南пi765)3139、川西пi769)2111、中里рO90(6623)3387、松之山рO25(596)3090、松代рO25(597)3442。

夏に体験、中高生が福祉実習    7月28日号
 夏休みに中高生が介護体験するボランティアサマースクールが25日から28日、津南町と十日町市の4施設で学生13人が実習した。津南町社会福祉協議会(山田英治会長)主催の同スクールは今年で13年目。体験で関心を増し、福祉職業を選ぶ中高生が増えている。実習を受けた3人が社会福祉士となり町内施設で活躍するほか、県外の知的障害者施設で働く人など、人材を輩出している。
 今年の参加は男子3人、女子13人。勉強会はマウンテンパーク津南で行い、恵福園指導員・藤ノ木吉久さんらが講義。「知識はあっても、実際にやってみなければ分からないことがある」と話し、中高生は車イス試乗を行い、体験を通した研修を中心に行った。
初参加の江村亜登夢くん(津南中2、巻下)は「将来なりたいものは決まってないけど、いろいろなことを経験したい」と参加。みさと苑で入浴補助などを実習。進路に社会福祉系の専門学校を考えている島田和恵さん(津南高3、赤沢)は車イスに乗り「自分で乗ってみて大変さが分かりました。小6の頃から福祉に興味があったので良い経験になります」と真剣に実習研修に取り組んでいた。

里山の自然にアーティスト210人が作品、大地の芸術祭  7月21日号
 世界40の国と地域から221人余のアーティスト参加し、十日町市・津南町の760平方`で開く第3回大地の芸術祭は23日開幕し、9月10日までの50日間、里山の自然のなか、作品展示や作家とのイベント交流、ライブ公演など多彩に開かれる。今回、「土」、「生け花」、「空家」の3要素を加え、空家プロジェクトでは陶芸家や大学などが参加し、民家再生に取り組むなど、里山とそこの暮らしを全面に出すなど、広域エリアの中山間地にポイント作品を配し、妻有の里山の自然と人の暮らしを作品を通じて体感するアート展となっている。
 
 当初計画では10年間で3回の同展。総合コーディネーター・北川フラム氏は、今回展の意義を話す。「20世紀は都市の時代。21世紀は地球環境の時代。その環境に10年前から取り組んできた蓄積は、これから取り組もうとしている地域の先を行っている。一極集中から離散型のフィールド・ミュージアムとして、国内外の先駆けとなっているのが、ここ越後妻有。ここ里山への関心度は確実に高まっている」と国内外からの関心度の高さを話す。
 
 一方、3回の同展を今後について同展実行委員長の
田口直人市長は、「今回は内外の関心を呼んでおり、大いに入込が期待できる。恒久的作品も多くあり、これをこのまま終わらせていいとは思わない。総括をしてこれをどう活用するか。この機運の高まり、自然の中の展点在したアートをこの地の大事な魅力として認識し、発信していくことが大事なことと思う。第4回に向けて前向きに捉えていくのが、今のこの地域の進み方であろうと思っている」と次回開催への方針を語っている。なお3回目の入込目標25万人(初回16万2千人、前回20万5千人)を見込んでいる

写真は津南町足滝に設置の霜鳥健二氏の「記憶ー記録、足滝の人々」

千曲川・信濃川、大増水で流域に被害  7月21日号
 長野県地域の大雨で増水した千曲川(信濃川)流域は、19日夜から20日にかけ増水がピークに達し、流域地域で住民避難や田畑の冠水、川沿いの県道浸食などの被害が出ている。

 19日午後4時、上流の立ヶ花観測点(中野市)で危険水位を超える10b67(04年10月増水10b32)を記録。このため栄村は同日午後6時半、流域の危険箇所、箕作地区(48戸138人)に避難勧告を発令。住民の多くが高台の常慶院に避難。深夜午前1時半の解除を受け帰宅した。同集落への百合居橋(昭和36年建設)は増水で危険度が増し、同日午後6時半に通行止、翌朝解除。地元消防団や村職員が緊急出動し、排水作業を翌朝4時まで続け、流域の警戒態勢にあたった。様子を見に来た村内森の西澤さん(71)は「こんな大水は宮野原橋が架け変わってから初めて。それにしても自然はすごいものだ」と心配そうに見ていた。
 
 県境の宮野原橋観測点では19日午後10時、増水のピークを記録。津南町では足滝の県道が侵食で路面が下がり、灰雨では人家わきまで水が迫るなど危険状態が続いた。下流の割野・信濃川橋観測点では19日午後7時26分、警戒水位を3b余こえた。押付や巻下堤防には砂袋1dパック210個を2百bに渡って防水対策したが、一帯の田が冠水。町では終夜、警戒態勢で巡回対応した。

十日町病院改築、中核病院へ独自プラン策定
 県立十日町病院の改築に取り組む「十日町地域中核病院建設推進委員会」の初会合を20日、広域の医師会や歯科医師会、薬剤師会の代表、行政関係者など26人が出席し十日町市役所で開いた。県が進める県立病院再編計画は魚沼地域に基幹病院を、十日町広域に中核病院を設置する構想。委員会では「基幹病院との連携は必要だが、その具体化を待っていては十日町病院改築は先延ばしになる。独自に中核病院構想を具体化し、泉田知事が示す『公設民営』に乗れば、早期改築につながる」と意見一致し、9月末までに具体的構想を策定することになった。
 
 同委員会は、先月県が示した「魚沼基幹病院設置と周辺病院再編フレーム案」をベースに、同市の呼びかけで津南町を含む広域関係者で同委員会を設置。県は同フレーム案で「小出、六日町病院は魚沼基幹病院に統合し、松代病院は十日町病院に統合し、県立を廃止」、「十日町病院は地域の中核的な病院として改築」、「十日町病院の改築時は公設民営」など再編方針を示した。
 
 この日の委員会は同市が今月12日、泉田知事に提出の要望書に沿った構想策定と早期改築で一致。「救急医療、人工透析など2次医療機関機能を持つ中核的な病院の整備基本構想策定」、「松代病院は県の責任で継続維持」などに沿い、同委員会を2部会に分け、専門分野は医師関係者で構想を具体化する事になった。

 田口市長は「県は公設民営で十日町病院を改築すると言っている。十日町に良い中核病院を作ることで一致し、これから活動したい」と基幹病院構想の具体化とは別に、独自に中核病院構想を9月末までに具体化することになった。役員は委員長・田口市長、副委員長・小林津南町長、医療機能部会長・高橋修一医師会長、医療環境部会長・高橋平八議長。来月10日、部会初会合を開く。

40年ぶり再会、横根分校への思い   7月21日号
 今はなき分校の同窓生が40年ぶりに再会ー。津南町立芦ヶ崎小学校・横根分校は昭和46年(1971年)廃校。大正2年(1913年)、「私立横山尋常小学校」で開校以来、58年に渡って人材を育てた同分校。すでに集落が廃村の地区もある。同分校同窓生40人余が集まり14日、ニュー・グリーンピア津南での同窓会を開いた。50代から70代まで幅広い参加。当時そのままの雰囲気となり、最後は「からすおどり」の輪ができ、余韻がいつまでも続いていた。

 5年前。「集まろうじゃないか」と昭和37年に同分校卒業の山田進さん(57)は同級生らに呼びかけ、卒業以来初の同窓会を開いた。出席は15人余。それから3年間、毎年開いた。今春、同窓会・山田強会長と話し、「もっと幅広く呼びかけよう」と計画。『遊びまわったあの地。懐かしい思い出話しで、酒を酌み交わそうではありませんか』と当時の学区、横根、大谷内、高野山、下日出山、上日出山の5集落出身者など70人よに案内状を出した。
 
 初回から世話役を務める山田進さん(妙高市在住、自営業)。「きっと皆がこの会を開きたいと思っていたと思う。だからこれだけの参加者が集まった。もう学校がないだけに、その思い出は尽きない。次は賑わった高野山祭りを再現したい。きっと皆も同じ思いだろう」と来年への企画をねっている。同総会では山田一成さんと山田滝蔵さんの音頭で「からすおどりの輪ができ、分校への思いそのままに踊りが続いた。

全国人気「行者にんにく」、栄村で特産化   7月14日号
「山菜の王様」と形容され、健康食として関心が集まっている「行者にんにく」の特産化に取り組む栄村ギョウジャニンニク研究会(保坂良知会長、42人)は6日、秋山郷小赤沢の総合センターとねんぼで初のギョウジャニンニク・シンポジウムを開催。宮城や京都、新潟など全国から120人余が参加し、栽培方法や販売ルートなど、意見や情報交換した。保坂会長は。「この関心の高さを、どう生産と販売活動に結びつけるか、地域の関心の高まりが必要だ」とギョウジャニンニク生産活動への参加を呼びかけている。
 
 同シンポの活動発表では秋山郷で民宿と食事処を営む島田とも子さんがギョウジャニンニク料理を5品ほど持参。特に生食料理に関心が集まった。島田さんは「20年前に知りました。北海道ではアイヌネギと言われ、山菜として食べています。これを入れたチャーハンが好評です」などの活動発表。JA北信州みゆきの岸田治夫販売課長代理は、今期初めて生協に流通した事例を報告。「好評だった。需要は多いが、品不足の状態。生産量の確保が課題」などと話した。
 
 北海道で栽培し、農水省の地域特産マイスターの井芹靖彦氏が講演し、「健康食品業界は急成長している。特に自然志向が強まり、信用度が第一。ギョウジャニンニクの市場性は広がるだろう」と話し、栽培方法や販路など参加者に質問に答えていた。栄村の生産は4年前の5・2dをピークに減少気味だが、市場の要求は増加傾向。保坂会長は、「とにかく栽培する人を増やし、生産量を上げること。市場性はあるし、栄村の特産にしたい」と村あげての活動の必要を話している。

歴史的文化財、散在のおそれ、自由民権運動・嶋田茂翁の資料 7月14日号
 明治時代、旧上郷村から県議会議長に就任した嶋田茂氏(天保3年―明治39年)。庄屋だった生家は、4年半前に改築されたが、嶋田翁が県会議長時代に建てた「離れ」や所蔵庫、庄屋時代の残りでもある「味噌蔵」、さらに玄関口は県内でも数例といわれる枡形の石積みなど、歴史を偲ばせる地域の文化財となっている。しかし、後継者が今月14日に金沢市に転居、嶋田屋敷は売りに出されることになり、地域文化財の保存のあり方が課題として浮かび上がった。津南町教委文化財担当の佐藤雅一専門員は「町が購入できればいいのだろうが財政的に無理。今後、民間を交えたトラスト的な方法も考えていかなければならないのではないか」と話している。
 
 嶋田家は、文献では江戸時代に庄屋として繁栄。信州境の番所守の役も行っていたと古文書に記されている。敷地には歴史を偲ばせる石積みや建造物のほか、庄屋時代の古文書、茂翁が青年時代に医学をめざしていた時の医学書など数千点が保管されていた。
 
 突然の話に地元は対応に追われた。古文書など関係資料について世帯主の睦彦さん(62)は「地元の意向に添いたい。寄託という形で活用していただきたい」と話し、専門業者に委託した分を含め、地元意向を尊重したいとしている。
 

津南醸造、国内最大協業組織CGCジャパンと取引  7月14日号
 津南町やJA津南町、農業者などが出資し、酒造権を取得し、10年前に町内太田新田に酒造工場を建設し、酒造りに取り組み津南醸造株式会社(高橋友清社長、資本金2億6千百万円)は、全国の中堅スーパーなどで組織する共同購入グループとの契約が順調に伸び、前年比の倍以上の売上状況になっている。群馬や長野、山形などで全県展開するスーパーでの販売は好調で、期末(9月)までの見込み前年比45%アップの販売業績が見込まれる。
 
 この全国組織は「CGCジャパン」。全国のスーパー2百社余、3千店舗で構成する国内最大の協業組織。その全国購買委員長を現在、群馬全県でスーパー展開する「フレッセイ」鈴木一久専務が勤め、津南醸造・半戸正営業部長との交友で取引が実現。CGC加盟の長野「ツルヤ」も店舗販売を行い、現在、6店舗で津南醸造の酒を販売している。昨年12月のシーズン前、CGCがタンク買い(樽買い)によるPBブランド(プライベート・ブランド)商品を企画し、津南醸造の本醸造を「神楽峰」として実験的に2店舗で販売。群馬や長野で順調な売れ行きとなり、さらに4店舗での販売となっている。担当する半戸部長は、「樽買いによるPBで、商品の差別化ができ、新潟魚沼産の地酒というイメージもあり、好調な出だしだ。来期にはさらにPB販売が増えるようになれば、一定の販売実績が確保でき、この酒蔵の経営方向も見えてくるだろう」と話している。
 

歴史偲び200年祭、津南町中子・豊隆稲荷大明神  7月14日
京都の伏見稲荷大社から分祀後、2百年の歴史を刻んでいる津南町中子の豊隆稲荷大明神の2百年祭が8日、安鎮してある麻績武司さん(72)宅の庭で執り行われた。山伏僧による「般若心経」や「不動経」、6本の矢を空高く射る「法弓」などが次々に行われ、参加者たちは2百年前の歴史を思い描いていた。
 麻績家に安鎮されている豊隆稲荷大明神。「ご神体」は「安鎮の証」という書付で、一般には見られない状態になっている。麻績さんが歴史を調べているうち、今年が分祀後2百年の記念の年であることが分かり、稲荷大明神に詳しい長岡市の山伏僧・冨沢敏範氏に相談。冨沢氏を実行委員長に今回の2百年祭を企画した。
 会場には地域住民ら120人余りが参集。山伏僧による大祭をめずらしそうに見ていた。冨沢実行委員長は「天皇の都、愛染寺から分祀したものだろう。今は愛染寺はなく、京都稲荷大社が受け継いでいる」などと説明、また十日町市下条の大蔵院和尚は「稲荷というとキツネと思っている人が大半だが、大日如来はお天道様のこと。丸い鏡が入っているのは、神様の本尊様、大日如来を表しているんです」などと話した。
 麻績家11代目という武司さんは「初めてで戸惑いもあったが、開催できてよかった。稲荷大明神は麻績家4代目の糸卯右ヱ門が京都から背負ってきたものと思う。先祖が命がけで行ったことを守っていかねばと思い、2百年祭を開かせていただいた」と話している。
なお、麻績家では毎年2月の初午に、稲荷大明神信仰の一環として近所の人たちに甘酒を振舞っている。

「津南娘」、十日町小唄、3年連続日本一  7月7日号
○…「津南小3人娘」十日町小唄で上位独占―。第25回十日町小唄日本一優勝大会が2日、十日町クロス10で開かれ、少年少女の部で津南小6年、大口かんなさんが3年連続優勝。また妹のみずほさん(4年)は準優勝2席、みずほさんと同級生の山下京香さんも次点となるなど自慢ののどを披露、上位4賞に名を連ねた。かんなさんは「優勝できてうれしい。来年は中学生になるけど、これからも民謡を唄い続けたい」と話している。
 ○…かんなさんら3人は、ともに津南町文化センターで月2回開かれている民謡教室に通っている仲間。少年少女の部は今回が3回目。かんなさんは1回目からのチャンピオンで、今回もその座を守った。「民謡は大好き。お互いに負けないようがんばっていきたい」と声をそろえる。それぞれ入浴中に唄うのが好きという3人。毎夜、風呂場での熱唱が響いている。

「切り捨てだ」、統廃合に反対、郵政再編で  7月7日号
郵政民営化に伴う郵便局の業務統廃合が進んでいる。信越郵政局は先月28日、管内の集配業務の再編計画を発表。津南町では「宮野原」、十日町市では「魚沼中条」「仙田」(旧川西)「橘」(同)「室野」(旧松代)の5局が集配業務廃止の対象になっている。
 この再編計画に対し、反対運動は動き始めている。10年余り前に結成した「郵政事業を守る津南町民会議」(山本三雄会長)は、宮野原局の集配廃止反対を求め、日本郵政公社への意見書提出を求める請願を、10日開会の町議会定例会に提出している。
 長野県境に接する宮野原局。担当エリアには21集落497戸、1636人(先月30日現在)が暮らしている。同公社再編方針の集配業務、貯金・保険の集金業務廃止は、配達時間や集金業務の遅れ、さらに「局廃止への布石」などの懸念が出ている。同業務廃止の場合、従来どおり郵便業務、貯金・保険、年金・恩給の窓口業務は行うとしている。
  10日からの町議会定例会に請願を提出する郵政事業を守る津南町民会議・山本会長は、「業務廃止の次は、局の廃止が見えている。危機感を感じており、この地域の声を出していく必要がある。廃止には断じて反対である」と話している。

授業参観に8割以上参加、津南中等校   7月7日号
4月開校し3ケ月が過ぎた県立津南中等教育学校(小熊牧久校長、生徒81人)。先月30日、来場自由の初の授業参観を実施した。在校生81人の保護者の約8割余が出席し、小学生を持つ親20人余りも参加し、少人数クラスの英語と理科の授業を参観した。
 津南高特別教室棟を改修し、開校した同校。この日の授業参観は、一般参加もでき、津南はじめ十日町広域から小学生の保護者など多数が来校。英語は1クラスを半分した少人数授業。教材を見ないで質問に答えるなど、雰囲気ある授業が行われていた。
 参観した女性は、「5年生がいます。いい雰囲気ですね。英語は外国の先生が専門に教えてほしいですね」など感想。同校では8月から専門の外国人英語教諭ALTが配置され、毎週3時間程度の授業を行う方針。小熊校長は、「3ケ月が経過し、ようやく軌道に乗りつつある。多様な生徒がいる。それで良いのではないか」と話す。先月20日から部活動が始まり、今年度は陸上、女子バレーボール男子サッカー、吹奏楽の4種。「来年度以降、順次、種目を増やしていく方針」(同校長)という。9月中旬にオープンスクールを開く方針だ。

夢実現へ、「素敵な美容師に」、半戸さん  7月7日号
 美容師をめざす19歳の津南出身女性が、読者モデルで月刊誌に登場し、同世代の関心を集めている。
 町内中子出身の半戸樹里さんは現在、東京のハリウッド美容専門学校2年生。ヘアースタイルや流行アイテムなどを紹介する総合ファッション情報誌「Zipper(ジッパー)」(祥伝社)に6月号から連続で登場している。特に8月号では2ページに掲載され、『ボブがもっとおしゃれ』では、カリスマ美容師がいる「LIPPS」でカットしたボブの髪型で登場している。
 「自分にとって、ずっと積極的な姿勢でできる仕事と思って進みました」と美容師をめざし、十日町総合高から同専門学校へ。小学校からアルペンスキーに取り組み、津南中時代は陸上とスキー、高校では陸上部マネージャーだった。
 「初めて雑誌に載った時は驚きました。勉強になります」と樹里さん。5月連休前から就職活動を始め、夏休み前後が最盛期となる。「今はサロンに入り、早く技術を身につけたい。夢は『こだわりを持った素敵な美容師』になること。とくかく一生懸命に頑張りたいです」と話している。
 4姉妹の四女の樹里さん。母・常子さん(57)は雑誌を見て驚いたが、応援している。「厳しい学校です。雑誌は勉強になるからと許可されたようです。目標に向かって頑張ってほしいです。いつの日か、私の髪をしてくれるのを楽しみにしています」。今年は成人式。津南は8月15日。「どんな格好で帰ってくるか、ちょっと心配でもありますが、楽しみでもあります」と話している。(写真右が半戸さん)

届いていますか。投票日の有権者の声  6月30日号
 激しい三つ巴になった今回の津南町長選。わずか33票差という町政史上もっとも小差の選挙結果となった。投票日の25日、本紙は出口調査をかね、有権者の思いを聞いた。調査では、小林氏と滝沢氏はほぼ同数だった。この時点で、「わずかの差で勝敗がきまる」予想だった。結果は、極めて小差となった。町内各投票所で、投票を終えた有権者に聞いた。年代的に比較的若い層に「変わってほしい」が多く見られた。その一部の有権者の声を掲載する。

「町に必要なのは若い女性の職場。企業誘致は難しいが、老人福祉施設があれば女性が戻ってくるかもしれない。女性が来れば男性も戻ってくる。自分たちの子が戻れるような職場づくりお願いしたい」(大口さん、51、男性、米原)
「目立つ争点は特になかった。自立できるかどうかはどう少子化をストップさせるかだと思う。いま子どもを育てるのは大変。もう少し補助があれば1人ではなく2人目を作る人が増えると思う。しっかりとした対策を立ててほしい」(滝沢さん、47、女性、赤沢)
「変わってほしいと思う。人件費問題が大きい。若い職員と年輩の職員の賃金の差が大きいようだ。若手が頑張れる役場に変えることが大事だ。新町長にはまず役場改革をしてほしい」(49、男性、役場投票所)
「このまま健全財政でいけるかどうかが問題だ。いかに外貨を稼ぐかも重要。しっかり考えて欲しい。合併しないでやってきたのだから、今後も津南町のままであり続けてほしい」(高橋さん、90、男性、赤沢)

「ちょっとした変化が今の津南には足りない。現政権は少し長すぎる。今まで変化を感じることがなかった町が、リーダーが代われば何か変化が起きると思う。町を良い方向に持っていける人から、町長になってほしい」(滝沢さん、26、男性、陣場下) 
「私も自律してほしいと思っている。その良い方向性を、内容が伴う政策を出してほしい。教育面など、もっと充実してほしい」(26、女性、桑原さん)
「同じ人が町長を長く続けるのはよくない。必ず弊害が生まれる。新しいことを取り入れられる人でなければ、時代についていけないと思う。新人には、このままではいけない、という勢いを感じた」(高橋さん、32、男性、陣場下)

「自律を選び、歩き始めている中で、ここで変化があるとおかしくなってしまうのではないかと思う。3人も町長選に出たことは関心を呼び、いろいろ考える機会になって良かった。とにかく住みよい津南にしてほしい」(滝沢さん、42、女性、大割野)
「草取りをしていたら畑に入ってきて、声をかけてくれた。そうゆう親しみが持てる人に、今回は入れた。年寄りにもちゃんと声をかけ、気にかけてくれる人がいい」(滝沢さん88、女性、谷内)
「若い候補のパワーを感じた。同じ人が長くやると役場はマンネリ化し、住民の意見があっても動けなくなっていると思う。若い人たちが働ける場を作り、生活できる基盤づくりが大切では。今のままでは年寄りが多くなるだけで、町は活性化しない。若い人たちが戻りたくなるような魅力ある町にしてほしい」(風巻さん 64 女性 大割野)

豪雪影響、竜ケ窪温泉入込み減  6月30日号
 豪雪の影響で今冬の入込が大幅にダウンした地域の温泉施設。津南町の竜ヶ窪温泉も温泉利用が前年比14%余りダウンし、昨年度収支は約1380万円の赤字し、開業11年目で初めて1千万円以上の欠損を出した。同施設では今冬の入込が落ち込んだため、従業員による温泉施設清掃を委託から、独自で行うなど、経費節節減に努めている。役員改選では大幅交代し、40、50代が主体で取り組み、アイデアと努力で営業好転をめざす計画だ。
 経営する株式会社竜ヶ窪温泉(藤木一男社長、資本金5千9百万円)の第11回株主総会は27日、同温泉で開催。同期の温泉収入は2670万円(前年比15・8%減)。特に12月から3月までは例年の3割減など厳しい状況が続いた。このため全売上9756万円(前年1億110万円)と温泉収入を食堂、売店などでカバーし、全体売上を4%減程度まで軽減した。
  なお、同温泉では今月23日から中津方面に巡回無料バスを運行。藤木社長は「利用が多ければ、町内各所で運行したい」と方針。さらに従業員による冬季温泉清掃は今期の行う計画だ。なお発行可能株式を2千株に定款変更した。
 新役員体制は次の通り。
▼代表取締役・藤木一男▼第一取締役・滝沢和彦▼取締役・涌井好一、金子味洋志、冨沢宏之▼監査役・桑原政勝、藤木隆嗣。

働くってどうゆうこと?    6月30日号
 ○…働くとはどういうことかを体験する「職場体験」を28、29日、津南中(尾身辰二校長、281人)2年生92人が町内15事業所で行った。5、6人のグループで話し合い、訪問職場を決めた。農協や保育園、妙放牧場など様々な職場で指導を受けながら、「仕事」を体で学んだ。
 ○…十日町地域消防南分署(吉沢勇署長)では5人が職場研修。放水や消防車両の機材接続など、普段経験できない訓練を体験。消防士の基礎とされるロープ操作に挑戦したが、はやく結べて簡単に解ける「もやい結び」など、特殊な結び技術に生徒らは苦戦。時間と共にうまくなり、体験の成果を見せていた。「なじみがなかったから、やってみたかった」と同分署での体験を選んだ高橋升大さんは、消防士の指導を受け、懸命にロープと格闘していた。


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