任期満了に伴う津南町長選は6月20日告示、25日投票で行う。現職、小林三喜男町長(71)は5選出馬をきめ、同後援会(山本三雄会長)が主体となって再選に向けて活動を始めている。新人で出馬をきめているのは、先月24日で町議辞職した島田福一氏(54)。同後援会(中沢武彦会長)では集落懇談会を始め、21日には島田氏の地元、宮野原地区で初の懇談会を開く、政策の一端を話した。4期16年の長期政権で実績を積み、「津南町は自律」と方針を決めた小林町長。「その責任がある」と5選をめざす。島田氏は「住民の意見が通りにくい今の町を変えなくてはならない」と町制の刷新を訴えている。さらに新人擁立の動きがあり、新年度がスタートする来月から、津南町長選はいっきに熱を帯びていく様相だ。
21日夜、島田氏の地元、宮野原公民館には20人余の住民が集まった。「緊張しています」と始まった島田氏の始めての集落懇談会。市町村合併論議で「普通の人の力の限界性を知った」と、町議挑戦を決めた経過を話した。さらに、「町議になっても、なかなか意見が通らない。今の町を変えなくてはならない」と町長選出馬への経過を話した。
この中で「主権在民、住民が主人公といわれているが、現実はどうか。住民に直接関わる重要なことは、町民自身が決めていくシステムを作りたい。常設型の住民投票条例を作る」と政策の一端を述べ、住民主体の町政実現を強調。さらに「町長任期の期限を定めたい。条例化するのは公職選挙法にふれるが、任期に一定の制限をつけたい。長期政権は実績もあるが、弊害もあり、停滞感を招く。町のあり方を刷新したい」と述べ、「津南町を変えたい」と意欲を示した。
集落懇談は25日に朴木沢、28日に上郷逆巻で開き、来月には町内各所で開催の方針だ。なお後援会長は中沢武彦氏(農業、中深見)、幹事長は中沢源氏(会社役員、越手)となっている。
一方、現職の小林後援会は後援会事務所を来月早々には設置したい方針だが、前回の森林組合の隣接建物は使用中のため、新たな場所探しを行っている。地区懇談会来月初めから行う方針で、日程調整に入っている。小林町長は記録的な豪雪の行政対応で体調を崩し、3週間余り入院し今月11日退院し、公務に復帰しており、5選に向けた取り組みを始めている。