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2005年01月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
グリーンピア民間委託、光善会グループが有力  1月28日号
国の廃止方針に伴い、津南町が購入を決めているグリーンピア津南。町は経営を民間委託するため全国にプロポーザル(企画提案)公募し、2次審査を経て3事業者に絞り、25日、優先交渉順を発表した。交渉順1位は、東京で医療、福祉施設を運営する医療法人財団「光善会」グループ。企画案では、同財団と関係深く、ジャスダック上場企業で自社特許の発光ダイオード機器製造「光波」相談役を中心とした現地法人を設立し、ホテル業務などにあたる。従来のグリーンピア津南の経営形態は継続する一方、新たに医療・福祉分野を取り入れ、現ホテルの一部を福祉的要素として活用し、3年後をメドに敷地内に老人保健施設、ケアハウス、特養ホームなどを建設、開設する方針。同グループは、「総合的な保健・医療・福祉ビジョン実現のために、グリーンピア津南は理想のカンバス」と、経営理念の方向性を示している。津南町は、「町が求めている方向性と合致しており、有力な交渉相手」と、同グループへの委託が濃厚だ。今後、計画書の精査を行い、3月中には基本合意を締結したい方針だ。

 同グループの経営企画案では、現在のグリーンピア津南の事業は、現地法人「株式会社津南高原開発」(仮称)を設立して継続経営。これに医療法人財団・光善会の事業を加える。「特定民間施設」(厚生労働省認定施設)を現在のホテル棟の一部を改修し、滞在型の福祉施設として活用する。さらに3年後を目途に、同敷地内に介護老人保健施設、ケアハウス、特別養護老人ホームなどを建設、開所する方針。これに伴う雇用多数が見込まれ、ホテル事業部門と合わせ、将来的には3百人の雇用体制となる見込みという。
 同グループは、ホテルなどリゾート業務の実績がなく、今回、札幌や長野のホテル、リゾート施設を再建させた実績を持つ人材を招き、ホテル経営全般を担当する方針。現地法人の新会社は、同グループ代表の久保氏が5千万円出資で設立し、さらに地元などから5千万円募集し、資本金1億円でスタートする計画。現在の従業員は、国の廃止で一旦は解雇されるが、希望に沿う形で対応する方針だ。
 経営委託の有力な交渉相手が決まったことについて、津南町の小林三喜男町長は、「町が求めている方向性と合致している。当初から熱心で、その熱意に期待したい。広大な敷地を活用する事業展開の可能性も持っており、高齢化社会に対応し、保健・医療・福祉の方向性は、期待できる事業展開であり、津南病院との連携も期待できる」としている。
     = = = 
 町が全国公募したプロポーザルには、昨年9月の現地説明会に14社が参加。一次審査で6社に絞り、二次で3社となった。施設は賃貸契約し、その賃貸料は「今の固定資産税(約8千万円)と同程度を期待したい」としている。同グループに決まると、4月には現地法人を設立、10月開業をめざし、当面の契約期間は10年。なお、国からの譲渡価格は、来月には参考価格が示される見通しだ。264億円が投入された具ルーンピア津南。小林町長は26日来町した年金資金運用基金の野末理事に、「身の丈にあった数字にしていただきたい」と要望している。当初「5億円以下」としていたが、さらに減額される見込みの感触を得ている。

医療法人財団「光善会」=平成16年2月10日設立。設立代表者・久保善治(副理事長、株式会社光波相談役)、岡部富士子理事長、資産2億1千万円。「クリニックこはるび」(葛飾区青戸)、介護老人保健施設「青戸こはるびの里」、短期入所生活介護事業所「こはるび」など運営。
 津南高原開発株式会社(仮称、4〜6月設立)=設立時資本金5千万円(久保善治氏全額出資)、開業時資本金1億円(5千万円は地元企業などから募集)。主な取締役予定者は久保善治法人設立代表者、医療法人財団光善会常務理事、株式会社オプシード津南相談役、設計会社主管、リゾートホテル役員(前ホテル総支配人)など。来月に法人設立準備室を光波津南研修所に設置。ホテル・レジャー施設経営コンサルタントと顧問契約を結ぶ。

「さかえ夢だより」、女性グループがギフトセット  1月28日号
 ○:健康食品で人気を集める「えごま」を栽培、加工し、クッキーや味噌、ドレッシングなどに商品化し、販売に取り組む栄村の女性グループは、えごま商品をセット化した「さかえ夢だより」を昨年末から販売している。メンバーは「一つひとつが、まごころ込めた手作りです。できる数には限りがありますが、私たちの思いがいっぱい詰まっています」とギフトセットをアピールしている。
 ○:同村の「えごま」活動は3年前にスタート。女性グループが主体となり、味噌、ドレッシング、お菓子、おやきなど分野ごとにグループを組み、試作を重ね、次々と製品を完成。2年前から村内観光施設などで販売し、話題を呼んでいる。「えごま製品をまとめたギフトセットを」と昨年12月、歳暮商戦に合わせ「さかえ夢だより」をセット化。村内各所で注目を取り、これまでに百セット余を取り扱っている。
 ○:ギフト担当は、「栄おかしくらぶ」のメンバー4人。まとめ役の斎藤和代さん(39)は、「自分たちが考えたものが商品となる、これはとても張り合いになり、楽しみです。さかえ夢だよりは、私たちのまごころセットです。今も試作品作りに取り組んでいます。楽しいですよ」と話す。クッキーは、かりんとう系を含むと5種できた。これに、えごま味噌、えごまドレッシングを加えセット化。血圧を下げ、血流をよくする、炎症やアレルギーを抑えるなど、健康食として人気の「えごま」。栄村のお母さん手作りの「夢セット」はいかがですかー。2千円と3千円セットがある。「さかえ夢だより」の問合せは栄村加工センターрO269(87)2889。

マウンテンパーク津南、委託民間が地元説明会   1月28日号
 マウンテンパーク津南の継続運営をめぐり、町方針と対峙する形でスキー関係者が動いているなか、町が経営委託する方針の湯沢町の民間関係者が21日、地元の上野集落で初めて住民説明会を開いた。事業者代表のアルファ・プランニング・辻本和男氏社長と加藤直司氏(ファクトリースマイル社長、障害者スキー指導員)の両氏は、「地元との接点が第一。町の人がやりたいこと、取り組んでいることを共にやっていく、これが私たちの基本スタンス」と経営理念を話し、「スキー場というより、山の中での遊び場を提供していく」など、経営方針を話し、地元協力を要請した。
 初の地元説明会には20人余が参加。町地域振興課職員と仲介した草津町議が同席。涌井地域振興課長は「歴史あるマウンテンパーク、町として、その火を消してはならない強い思いがある。昨年より引き継いでくれる人を探していた。2人(辻本、加藤両氏)の考え方と町づくりの方向が合っており、2人に任せたいと、昨年12月議会で町長が方針を表明」と経過説明。さらに、「運営すべてを任せていく。リフト、施設は町有で運営事業者は町であるが、接客、経営は会社に任せる。津南にとっても、地域にとっても、価値あるエリアになってほしい」と期待感を述べた。
 説明で辻本氏は、「湯沢町で自然を紹介するイベント、アウトドア業務をしてきたが、ここ数年、自分たちの考えを実現できる場を探していた。我々のやり方の行っているスキー場はないので、イメージ化ができないと思うが、全国でも注目されるスキー場になる可能性がある」と説明。加藤氏も、「4千人の障害者の方々を見てきている。ここは、この風景すべてが素晴らしく、ここだと実感した」と同地に惹かれる思いを強調した。
 一方、参加者からは、「スキー大会など継続開催できるのか」や「誘客はどうするのか」など質問。辻本氏は、「年末、クロカンコースで2百人余りが練習していた。これはスキー場の景色としてプラスになる。週末ごとに大会が入っているが、地元の大会には協力したい。ただ、大会、合宿とも精査する必要を感じる。クロカン、アルペン大会など、それをイベント化できないか、考えても良いのでは。大会など、逆に企画し、どんどん提案してほしい。従来どおりでは、何も変わらないし、変えなければ、また何も変わらないだろう」と経営理念の一端を述べた。さらに、「会社の保養所として活用できる。すでに2社が了解している。趣味のグループ、団体などの分野とも連携したい」と誘客方針。今夏のキャンプなど、営業回りも始めている。
 この住民説明会、今日28日、下平(押付、小島、巻下)で開かれる。

全国で津南選手活躍、被災地の励み  1月28日号
全国大会に出場する中学、高校の津南選手の壮行会を27日、役場庁舎町民ロビーで行い、17人の代表選手に小林町長は「皆さんは津南の誇りです。中越地震でいまだ不便な生活を続ける人たちの励みなるような活躍を期待します」と激励。町とスポーツ振興会、後援会が餞別を贈った。各学校代表が大会に向けて決意を語り、津南中3年の滝沢勇樹選手は、「この津南の素晴らしい練習環境に感謝し、皆さんのサポートに感謝し、全国で頑張ってきたいです」と決意を述べ、激励に集まった職員などから大きな拍手が贈られた。
 第42回全中は来月4日〜7日まで秋田・鹿角市、第54回全国高校は5日〜9日まで群馬・片品村、第60回国体は22日〜25日まで岩手・安代町、第24回全国高校空手道は3月28日〜30日、福岡・博多でそれぞれ開催。

 全中、インターハイ、国体出場の津南町関係選手は次の通り。(3種目はフリー、クラシカル、リレーのすべて出場)
 津南中▼藤ノ木美代子(3年、3種目)▼恩田紫央里(3年、3種目)▼滝沢勇樹(3年、クラシカル)▼緒方恭介(2年、3種目)▼後藤優太(2年、フリー)▼緑川翔太(2年、フリー)
 津南高▼丸山綾子(3年、3種目、国体出場)▼志賀理恵子(2年、3種目)▼安部梨沙(1年、3種目、国体出場)▼丸山菜々子(1年、リレー)▼森口拓耶(1年、フリー)
 十日町高▼小林由貴(2年、3種目)▼滝澤沙矢佳(2年、リレー)▼恩田悠(1年、3種目)▼太平翔(1年、リレー)
十日町総合▼村山健吾(3年、3種目、国体出場)
 ◆第24回全国高校空手道選抜(JOCジュニアオリンピックカップ)高橋明菜(2年、女子団体形)

県中学リレー、津南女子4連覇  1月21日号
○:リレーの津南、4連覇達成ー。第48回県中学スキー大会クロカンリレーで津南中女子は、アンカーの3年藤ノ木美代子の大逆転で優勝、4連覇を達成。男子も全中出場メンバーで力走し、準優勝。18日から十日町・吉田クロカンコースで開いた県中大会。初日フリーで2年緒方恭介と藤ノ木が優勝、2日目クラシカルで3年恩田紫央里が3位に入り、最終日のリレーでもその勢いは続いた。女子はアンカーでトップと25秒差で藤ノ木が受け、1`過ぎでトップの町立妙高をとられ一気に抜き去り、2位に32秒の大差をつけてゴール。チームメイトと抱き合って4連覇をうれし涙で飾った。
 ○:男子は、1走3年滝沢勇樹が3・5`付近までトップを行き、後半の下りで遅れたが、2走からの2年生トリオが奮起し、アンカーで初日フリーの覇者、緒方が追い上げ、後半の上りで2位となり、トップの村立妙高のクラシカル優勝の小山内を猛追したが、一歩及ばず2位となったが、チームワークで準優勝を勝ち取った。

 フリー優勝、クラシカル8位リレー優勝の3年・藤ノ木美代子選手=先輩が築いた3連覇が自信となり、リレー4連覇できた。チーム全体の力がいい結果に結びついた。中学最後の全中。全国ではメダルをめざし、頑張りたいです。
フリー2位、クラシカル3位、リレー優勝の3年・恩田紫央里選手=フリーでは最初の入りがちょっと遅かった。全国では最初から飛ばしたい。先輩に続きリレー4連覇でき嬉しい。全中では入賞目標に走り抜けたい。 
クラシカル14位、リレー準優勝の3年・滝沢勇樹選手=クラシカルは気合で走った。小学の時からの夢が実現できて本当に嬉しい。全国では県代表の滑りを心がけ、最初で最後の全中で、がむしゃらに走ってきたい。
 フリー優勝、クラシカル4位、リレー準優勝の2年・緒形恭介選手=5位以内が目標だったので、フリー優勝には自分でもびっくりした。この勢いで全国にチャレンジしたい。初めての全国、思い切り行き、入賞めざしたい。
フリー12位、リレー準優勝の2年・後藤優太選手=全国への夢が叶って嬉しい。とにかく気合で走った。実感がわかないが、全国でも気合で走りたい。全国を行けなかった仲間の分も頑張ってきたい。全国で自信をつけてきたい。
 フリー14位、リレー準優勝の2年・緑川翔太選手=中越では悔しい思いをしたが、県ではとにかく前へ、前へで頑張った。フリーが得意だったので、これで全中出場が実現して嬉しい。ここまできたら全中入賞を狙いたい。

津南町新エネルギー報告書まとまる  1月21日号
段丘落差を活用したマイクロ発電など、津南地域で小水力発電システム設置に向け官民連携による取り組みが始まっているなか、津南町は経済産業省の補助事業を活用して進めている「津南町地域新エネルギービジョン」の報告書をまとめた。製材廃材を活用した「ドライ系バイオマス」の可能性が高いとして、来月初めにも経済産業省に報告する方針だ。
 同ビジョン策定委員会(委員長・小林津南町長、委員13人)は18日、津南町役場で経済産業省に提出する報告書の最終検討会を開いた。委員会では、津南町でのバイオマス資源を製材廃材などを活用する木質系の「ドライ系バイオマス」と、牛・豚糞尿を活用する畜産系の「ウェット系バイオマス」の2分野が有望として研究、調査を進めてきた。
 報告書では、町森林組合や町内の建築事業所などから出される年間334dの廃材を活用、チップボイラーによる製材乾燥用熱源や、グリーンピア津南での暖房、給湯用熱源に利用するなどのシステムを提言している。また7千万円ほどの設備費が必要とされる牛・豚糞尿を活用するウェット系についても「雪国仕様など新技術の導入で全額補助も可能」として可能性を含ませている。
 報告書の完成で町では今後、実施可否に向け多角的な検討を行うことにしており、小林町長は「経済効果などさらに研究が必要だが、津南の新たな付加価値付けになるだけに、さらに検討を進めていきたい」と話している。

県高校スキーリレーで津南勢、活躍   1月21日号
 ○:県高校最終日16日の女子リレーは、津南中出身選手が活躍。一斉スタートの1走。津南と十日町は、1年前、県中学リレーで優勝、全中でも優勝のチームメイトの1年同士が競った。津南は1日目クラシカル5`2位の安部梨沙、十日町は前日フリー10`5位の恩田悠。1走はクラシカル5`。湿った雪が降る悪コンディションのなか、2人と十日町総合・井上が先行。安部、恩田とも全中駅伝出場者で、高校でも夏場の走り込みで鍛えており、ラスト1`の急登りで2人が抜け出し、安部のすぐ後を恩田が追い、ラスト3百bで恩田が抜き、わずか1秒差で2走へタッチ。2走は、両校とも2人の先輩の津南中出身者。
 ○:2走は、津南が3年丸山彩子、十日町は2年小林由貴。共に津南中時代のチームメイトで、同様に全中駅伝出場者。1走の1年から、2走の先輩へ、4人とも津南中出身。会場もマウンテンパーク津南とあって、地元応援関係者は高校に関係なく、4人に声援を送った。津南の安部は、「意識はしませんでした。チームの優勝のために頑張りましたが、足りませんでした。インターハイでは、優勝を狙います」と決意。さらに、「(恩田とは)よきライバルであり、さらに上をめざしたい」。個人クラシカルより1分以上タイムが良かった恩田も、「梨沙(安部)がいたから、あの走りができました。一番のライバルです」と話す。休日には一緒にショッピングに行く仲でもある。レースは全国制覇をめざす丸山智恵の圧倒的な走力で十日町総合が4年ぶりの優勝をおさめた。

集中降雪で豪雪対策本部設置   1月14日号
 断続的に激しい降雪に見舞われた中魚郡市では、十日町市と川西町、中里村の3町村が12日、豪雪対策本部を設置した。各市町村とも対策本部設置基準に満たないが、中越地震により地盤や家屋に被害拡大の恐れがあることから早めの対応となった。
 十日町市の森林総合研究所十日町試験地の観測では、降雪量は10日に71a(積雪量147a)、11日45a(同156a)、12日88a(212a)、13日43a(209a)で積雪量は2bを超えた。また中里村でも13日に218aに達した。
 この降雪で、十日町市と南魚沼市を結ぶ国道253号は倒木や土砂崩れの危険で11日夜から全面交通止めとなった。翌12日夕に復旧したものの、当分は片側通行となる。また同市六箇小が11日に臨時休校したほか飯山線、ほくほく線で運休や遅れなどダイヤに影響が出た。中里村では12日、55歳の男性が雪下ろし中に屋根から転落しケガをする事故が起きている一方、川西町では震災で被害を受けた物置小屋が雪の重みで倒壊するなどの被害が出ている。
     ○
 一方、津南町の降雪量は、町役場観測で10日87a(積雪量145a)、11日35a(同155a)、12日69a(同188a)、13日51a(同198a)。積雪量は13日正午に202aを観測したが、観測記録となる朝9時では2bを越えていない。秋山郷結東地区では13日、212aに達している。
 町総務課では「対策本部の設置基準は国の災害救助法適用の218a。連日の降雪で大変だが、積雪量は平年以下。中越地震による家屋への影響もほとんどないと見られる」としている。

中高一貫校勉強会に250人の親が   1月14日号  
 中学と高校の6年間を一貫して教育する中高一貫校・中等教育学校を18年度から県立津南高に設置する方針を昨年9月、県教育委員会が示した。地元理解を深めるため9日、津南町文化センターホールで県教委の担当者を招いた勉強会が開かれ、250人余が参加し2時間余に渡り、質問や意見交換した。県教委は、「最終決定は泉田知事の判断だが、3月にまとまる高校中長期再編計画(3ヵ年計画)で決まる。津南高が18年度募集から停止になるか、一貫校開校後、3年間は募集するかどうかは、その後の検討で決まる」と方針を話している。
 勉強会には県教委から高校改革推進室の木村宗文室長、藤澤健一管理主事、今年4月開校の燕中等教育学校の大平俊夫教頭(津南町出身)の3人が出席。18年度に津南高に設置予定の中高一貫校・中等教育学校は、「6年間、計画的に、継続的に安定的に指導でき、生徒も入試を意識しないで学習できる」、「中学への進学が、従来の3・3制と6年制で選択ができる」などと一貫校設置の目的を説明。県教委は県内の通学区域8学区に1校ずつ一貫校を設置する方針。すでに村上、柏崎、阿賀(津川)に設置し、4月から燕中等教育学校が開校する。いづれも2学級80定員。津南高での一貫校も1クラス40人の2クラス80人定員になる方針だ。先発の一貫校では、「2人担任制」「3年生で大学訪問」「4年生で海外研修」「少人数学級」「2学期制導入」「個人カルテによる個別指導」などに取り組んでいる。
 勉強会では、「入試がなくなると、逆に勉強しなくなるのでは」の質問には、「検定試験への目標を持ち、中学3年までに英検準2級、数学3級、漢字検定準2級などを受け、勉強は生徒一人ひとり分かるまで取り組み、2時間程度の家庭学習を出していく」などと述べた。さらに、「エリートだけが行く学校になるのでは」の質問には、「これまでの入学生徒を見ると、トップ層が来ているわけではなく、しっかりした目的意識をも他生徒が入っている。その夢と希望を最大限かなえられるように、一貫校では取り組む」と基本方針を説明した。
 説明会に参加した小学5年を持つ親の一人は、「小学6年の子が、自分で進路を決められるのか、それが心配。小学校での進路指導がより大切になる」と質問。木村室長は、「私の当初、小学6年が進路を選べるのか、疑問を持っていた。だが、入ってきた生徒に聞くと、大部分に生徒が進路は自分で決めたと言っていた。今の子たちは、我々親の世代が考える以上に自分の考えを持ち、しっかりしている」と答えていた。なお、3月以降、津南高での設置が決まると、県教委主催での地元説明会が開かれる。

白銀の栄村へ絵手紙列車  1月14日号
 ○:絵手紙のむら、栄村の雪を体験する「白銀の絵手紙列車」が今月20、21日、JR飯山線で運行する。昭和20年、国内の鉄道駅では最高値の積雪785aの記録を持つ栄村の森宮野原駅。運行する絵手紙列車の参加者は、当日、この駅に降り、村内の雪景色や餅つき、猫つぐら作りなど、「雪に包まれた山里」をモチーフに絵手紙スケッチを行う。一方、今月15日から31日まで「年賀絵手紙展」が森駅交流館2階ギャラリーで開かれ、絵手紙列車参加者も訪れる。
 ○:栄村の絵手紙活動を盛り上げる「芽吹きの会」(滝沢英夫会長、会員100人)にとっても、冬の絵手紙列車は今回が初めて。「なにより、飯山線が雪で止まらないか、これが一番の心配。参加者の大部分が雪のない地域からで、きっと、これほどの雪は初めてでしょう。雪国の生活、雪景色の素晴らしさを感じて、体験してほしいです」と滝沢会長。地元産物での弁当、トン汁、餅つきでもてなし、猫つぐら実演なども実施予定。今回、東京、岐阜、愛知、高知、山梨などから40人が参加する。
 ○:15日からの年賀絵手紙展は、芽吹きの会メンバーなどに届いた絵手紙賀状など600点を展示。日本絵手紙協会の小池邦夫会長や講師の田口孝夫氏、中井桂子氏、栄村の縁深い山路智恵さんなどからの賀状絵手紙なども展示される。入場は自由。今月の休館は19、27日。森駅交流館рO269(87)3311。

百人一首で交流 津南中で  1月14日号
 ○:古典に親しむきっかけ作りにと6年前から取り組む津南中(滝沢和彦校長、332人)の新年恒例の百人一首大会が3学期始業の11日、全校参加で体育館で開催。地元の百人一首愛好会(保坂進世話役)の15人余も参加し、生徒と向き合い、上の句が読み上げられると、サッと手が伸びて取るなど、キャリアを見せていた。生徒の中には、愛好会メンバーを上回る実力者もいて、最後の一枚まで、白熱した取り合いをしていた。
 ○:2学期に同愛好会メンバーが学校を訪れ、学年ごとに百人一首の指導会を開き、この日の大会本番に臨んだ。愛好会の樋口己巳三さん(75、船山)が「今年は戦争に負けて60年、津南町が誕生して50年、津南中ができて35年の年。津南中の歴史を見ると、昭和52年から55年まで百人一首クラブがあったと記録されている。この百人一首大会、津南中の新たな伝統になってほしいです」と期待感を述べ、読み手となって次々と絵札を読み上げた。愛好会メンバーと生徒の対戦組は、上の句が読まれると両方からサッと手が伸び、重なるなど、緊迫の取り合いも見られた。町内外丸本村から参加の福原善治さん(74)は、「いやー、子どもたちは勉強している。やっぱり若い人は記憶力がいい、大したもんだ」と対戦。初挑戦となった1年の女子は、「古典のかなづかいが難しいですが、面白いです。今度は、あったかい部屋でゆっくりやりたいです」などと感想を話していた。

マウンテンパーク津南、民間委託、町職員も独自プラン  1月7日号
 マウンテンパーク津南の経営を民間委託する方針を昨年12月町議会で表明した津南町は6日、全議員協議会で委託先の湯沢町で会社経営するスポーツ関係者が設立する新会社に経営委託する方針を説明した。一方、議員から、昨年末、経営受託の団体設立を視野に入れ、町職員2人が作成した経営プランの提示があり、議員は「同じテーブルに乗せ研究する必要がある」と、町が決めた業者プランとの協議を求めた。説明した滝沢秀雄助役は、「方針は変えられない。若い職員にも将来がある。一度決めた方針を朝令暮改のように変えることはできない」と職員プランは取り上げず、業者プランの方向で進む意向を示した。昨年12月議会で突然出てきた民間委託業者。スキー場関係者や議員、地元住民からは、「突然すぎる。地元など関係者との話し合いが全くなかった。決めてから話し合っても、意味がない」と疑問の声が出ている。
 町が経営委託する民間業者はホテル管理、レストラン経営などする辻本和男氏(42、有限会社アルファ・プランニング社長、資本金3百万円、NPO法人ブラッド・アウトドアネット代表、湯沢町)と加藤直司氏(39、有限会社ファクトリースマイル社長、資本金3百万円、障害者スポーツインストラクター、湯沢町)の2人。3月末までに地元出資などで新会社「株式会社クロスマイル」設立し、4、5月営業開始の予定。運営財源は財団法人新潟専業創造機構からの融資、助成を協議中。従来のスキー大会運営はじめ障害者スキーを導入。夏場はサマーキャンプやシルバー層対象のスローライフプランなどで誘客をはかる。新会社には町は出資しない。1千万円余の委託費を予定している。
 一方、26歳、28歳の町職員2人がまとめたプランは、「合宿」「農業体験学習」にポイントを絞った経営。小学から大学までアルペンスキーに取り組み、現在もスキー大会運営スタッフに関る2人。「サポート体制が整っているマウンテンパークは練習場には最適。全国に2つ練習専用スキー場があるが、ここが実現すれば最大規模の練習専用スキー場となる。大学などは夏冬年間7、8回合宿し、サポート体制の良さが決め手。ここは人材も育ち、練習バーンも広く、クロカンコースと共に公認コースが取れ、こんな立地環境の練習場は全国にない」と優位性を述べ、「町はグリーンピアを購入する。一般スキーはグリーンピア、競技練習はマウンテンパークと、2つの特色化ができる」と話している。全国にスキークラブは600余ある。夏場は、合宿と共に林間学校、農業体験など地元と連携して行う計画だ。
 この町職員プランは、年末22日提出された。だが、「方針決定後に出てきたもの。将来ある若い職員の意欲は買うが、2人の将来を考えてやってほしい」と滝沢助役は答えた。 
 議員からは、「同じテーブルに乗せ、研究することが必要」や「コンセンサス作りがなく順序が逆。住民理解が得られるのか」など厳しい意見が出た。昨年2月設立のマウンテンパーク津南再生委員会(委員35人)の会長、伊林康男町議は、「町の一方的な決め方には疑問が残る。若い職員のやる気は自律の試金石である。今後どう地元理解を得て、関係者などとどう連携するか、真摯な取り組みが求められる」と話している。議会の今後の取り組みが注目される。

JR小千谷発電所の廃止申請も   1月7日号
信濃川中流域と清津川の減水問題が大詰めを向えた。信濃川をよみがえられる会(樋熊清治会長)は今年に入ってJR小千谷発電所の発電中止を求めて要請運動を進める方針を決めたほか、清津川減水問題を抱える中里村の山本村長は第3者機関を立ち上げ、河川環境改善に乗り出す方針を示した。山本村長は合併前に解決をと決意を示しており、両減水問題は大きな岐路に立っている。
 同よみがえらせる会は5日、役員会を開き、中越地震で被害を受け、発電がストップしているJR小千谷発電所について「調整池が地震に弱いことが分かった。池が破壊されると大きな被害が出る。発電しなくても東京の山手線は動いている」として同発電施設の廃止要請を進める方針を固めた。樋熊会長は「関係自治体とも連携するが、及び腰なら会独自でも行う」と強い姿勢で臨む方針。
 中里村の宮中えん堤からの取水は現在、十日町市と小千谷市の流雪溝用水として毎秒3d程度の取水が年末から開始されている。これは通常の毎秒317dの取水に比べ、百分の一程度と少ない。
 よみがえらせる会の樋熊清治会長は「小千谷の発電が止まっても山手線は動いている。電力が足りていれば水を返してもらっていいはず。時代に合わせ、環境を優先してほしい」と話している。
 一方、同じように取水発電で減水となり、清津川の環境改善を求めている中里村では、昨年から東電本社に出向くなど合併前の解決に向け取り組んでいるが、交渉は難航している。山本村長は「これでは前進がない」として国や県を巻き込んだ第3者機関の設置を求めて筒井代議士に要請するなど運動を活発化している。
 昨年10月の東電本社直接交渉で「河川環境を優先」の意向を確認した同村では、年末に東電側から示される改善水量の報告に期待していたものの、報告会に先立って行われた事前打ち合わせで「改善が見られない」として山本村長が報告会を拒否。交渉の場が再び暗礁に乗り上げている。
 山本村長は「川が発電関係者と許可庁だけのものとなり、清津川も住民不在の対応が80年も続いてきた。河川環境改善をめざし、真の地方の時代を取り戻さなければならない」と、清津川、信濃川中流域問題の改善を訴え、同よみがえらせる会の樋熊会長も「両問題とも根は同じ問題。積極的に取り組み、また支援していきたい」と話している。

ショパンに魅了されて    1月7日号
○:アルバム「ショパンの旅路」で知られるショパン演奏の第一人者で国内外で活躍するピアニスト、高橋多佳子コンサートが19日、今年4月開館の栄村文化会館ホールで開催。同ホール開館後の初の本格的なピアノコンサートで、補助イス席など250人余で満員。主催者側のリクエスト曲のベートーベン「月光」から始まったコンサートは、高橋氏の情感あふれる演奏と卓越した指の動きに魅了され、ショパンの「ノクターン」で最高潮となり、チャイコフスキーの四季、クリスマスなど名曲演奏を堪能した。
 ○:演奏の合間に高橋氏は、「新幹線で湯沢駅から来ましたが、震災地の一日も早い復興を願っています」と述べ、「初めての栄村、お昼に食べたおそばがとても美味しかったです」などと話し、演奏曲のエピソードなどを話しながら演奏した。村内はじめ津南など村外から多数がつめかけ、ピアノを学ぶ津南小5年の桑原椋子さんは「すばらしい演奏です。聞きやすいホールですね」などと話していた。地元の40代の女性は、「やはり本物は違いますね。今後もどんどんこうしたコンサートを開いてほしいです」と高橋氏の演奏に感激していた。

津南中生徒が自律提言  1月1日号
 津南町が取り組む自律プランを総合学習のテーマに取り組んでいる津南中3年生。その研究成果を発表する提言発表会が21日、津南中で開かれた。町がまとめた自律テーマにそって代表9人がこれまでの取り組みにもとづいた提言を発表した。3年生117人全員が取り組み、「伝統文化の体験の場で津南の知名度はもっと上がる」や「津南病院の充実により、住民が安心することで津南は自律できる」など、中学生の新鮮な視点の提言が行われた。小林町長は「皆さんの提言をしっかり受けとめ、、町づくりに生かしたい」と約束した。
 提言発表には小林町長、町自律推進チームリーダーなど20人余が中学生の提言発表会に同席。生活環境に取り組んだ小島美加里さんは、「除雪時間を早めるなど、モット適切な除雪で住みやすい町になる」、定住基盤の村山洋樹君は、「若い人からお年寄りまで活用できるスポーツ施設、できれば観客席がある施設があれば、楽しく健康づくりにもなる」と提言。農林水産をテーマに取り組んだ内山理穂さんは、「昼と夜の温度差がある津南は、環境に恵まれ、農業は津南に絶対必要なもの」、商工雇用をテーマにした高橋かおりさんは、リサイクル市の常設を提案。「使えるものを有効に使うことで、もっと魅力的な津南になり、高齢者に優しいショッピングセンターなども必要」、文化学習の藤ノ木利加さんは、「伝統文化を体験できる場があれば、地元の人たちももっと関心を持ち、魅力ある津南になる」などと提言した。
 さらに、観光リゾートの桑原真淑さんは、マウンテンパークの現状、自律への住民不安を指摘し、「町をきれいにする、一人の力ではなく、みんなで取り組み、農業体験や農家民宿に取り組み、津南らしさを引き出していくことで、自分たちの町に誇りが持てるようになる」と提言。地域医療に取り組んだ丸山聖乃さんは、津南病院の往診の必要を強調。「この地域で往診をしている病院はなく、津南病院でやれば、地域全体が活用する。津南病院を充実することで、住みやすい町となり、確実に自律できる津南町になる」など具体的提言。社会福祉の藤木千尋さんは、車イス社会の問題に触れ、「車イスを特別視しないことが大切。お年寄りや車イス利用者が暮しやすい町を」。さらに、保育教育の桑原麻里さんは、「児童館は今の保育園を活用し、中学、高校生も気軽に寄れるようにすることで、子どもたち同士の交流ができる」と具体的に提言した。
 提言を聞いた小林町長は、「厳しい提言や実現できそうな提案を多くいただいた。次代を担う皆さんが津南町に関心を抱き、考えていくことは大切なこと。大いに期待したい。ありがとう」と提言を受け止めていた。

全国米食味審査で3年連続金賞    1月1日号
米食味のプロ、食味鑑定士協会が主催する第6回全国米食味分析鑑定コンクールが11月21日、熊本県鹿本町で開かれ、全国から1055点が出品され、津南町貝坂の桑原健太郎さん(49)出品の魚沼コシヒカリが総合部門の金賞を受賞。桑原さんは3年連続で通産5回目の受賞。この金賞受賞は、生産者のブランド力を高め、関東圏の米小売店に流通している桑原さんの魚沼コシヒカリは、「金賞受賞米」の金ラベルと生産者名が付けられ、一般の魚沼コシヒカリより高値で販売され、ギフト商戦とも重なり、人気を集めている。
 同鑑定コンクールは全国各地を巡回して開催。昨年は山形で開いた。今回は前年を上回る1055点が出品。食味計測器で85点以上などの第1次、第2次審査を行い、さらに味度メーターでの審査が行われ、選ばれた39点を30人の食味鑑定士が実際に食べるなどして、最終選考を行い、金賞16品が決まった。桑原さんは、食味計では「90」、味度メーターでは「91」の高得点を獲得し、総合部門3位の金賞を受賞した。
 桑原さんは、米専業の農事組合法人「グリーンアース」の組合長。約20fを耕作し、販売受託を含み年間180dの米を生産している。桑原さんは、「自然環境も大切な要素だが、やはり土づくりが第一。収量面などで無理をしないことも食味につながる。土ができていれば、多少の天候不順にも耐えられる。食味は個人差があるというが、旨い米は、誰が食べても旨い」と話す。だが、「最近、山形産コシヒカリの旨さがこのコンクールでも出てきている。魚沼コシヒカリに安住していたのでは、山形に追い越されかねない。地域上げての取組みが求められる」と営農指導などの徹底に必要を話している。桑原さんの金賞受賞米は、一般の魚沼コシヒカリより3、4千円高く販売されている。

県警本部から感謝状     1月1日号
 新潟中越地震発生後、被災者受入れや警察関係など救援支援者の宿泊所となっていた津南町のグルーンピア津南に24日、県警本部から感謝状が贈られた。救援活動には全国34都道府県から警察官が派遣され、24時間体制の3交替勤務の激務に対応したグリーピア津南。渡邊晃県警本部長代理で来館した県警本部警務部・小林正美課長は、「早朝から夜遅くまで世話をいただき感謝します。隊員からは、今度は家族で訪れたいという声も聞いています」と感謝状を川野修行総支配人に贈った。
 震災後、救援には九州、四国を除く全国から10日前後の交替で延べ1700人余の警察関係者がグリーンピアに宿泊。地震発生後の1週間は100人余の警察官が同所を拠点に昼夜3交替で救援活動した。川野総支配人は、「大変な激務。温泉が喜ばれました」と感謝状を受けた。グリーンピア津南では被災者、救援関係者など含め7700人余リが利用した。


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