全国展でグランプリ―。第70回毎日書道展で、宮澤嶺彩さん(64、本名礼子、十日町市伊達2)がグランプリに当たる「会員賞」を獲得した。宮澤さんは「大変に光栄です。ただまだまだ未熟。これからも精進していきたいです」と話している。
毎日書道展は、全国トップの歴史と規模を誇る公募展。今回も総出品数は3万2千点を超えた。宮澤さんは、得意とする行草体で李白詩「七言絶句」三首を8尺×2尺(242×61a)の4行書で挑戦。審査員から「文字の大小、要白の美しさなど見事にまとめ上げた」などと高い評価を受け見事、最高賞に選ばれた。一昨年の奎星展で同人最優秀賞•宇野雪村記念賞を受賞しており、それに次ぐ全国展特別賞となった。
30代後半に趣味を持ちたいと始めた書。「書いても書いても思い通りにいかず」、それが筆を持ち続ける動機にもなった。十日町市書道協会に所属し、現在は自宅で小中学生を中心にした書道教室も開き、子どもたちの指導も務めている。「今回も書いてはじっくりと見て、あこはダメ、ここも直した方がいい」と何度も書き直し、気に入った1枚を出品した。
宮澤さんは「やればやるほど書の奥深さを感じます。師匠と書友がいたからこれまでやってこられたことで、まだまだ未熟。驕ることなく今後も続けていきたいです」と話している。
同展は今月11日〜8月5日まで国立新美術館で入賞作品など、今月19〜25日は東京都美術館で入選作品など展示。その後、全国9会場で巡回展が開かれる。
地元入選者は次の通り。
▼入選「漢字T類」=大島弘月、大島爽風、小川香流、高野彩風、高橋汀葦、服部翠渕、樋口啓明、樋口葉彩、水落純子=以上十日町市