いわゆるデジタルジャンキーです」。テレビ、パソコン、カメラ。電器屋は魅惑の場所。「携帯を買いに行き、気付いたら閉店を知らせる蛍の光が流れていたこともあります。7時間ぐらい見続けていたようです」。だが実は、現在の職場に入るまでまったく興味はなかった。「ファミコン世代なんですが、ゲーム機も持ってなかったんですよ。友だちの家でやるぐらいで」。仕事柄、パソコンなどが必須の時代。「怖い先輩にしごかれ、一生懸命勉強しました」。家電に目覚め、マウスなどの周辺機器はつい買ってしまう。
愛着があるパナソニックのノートPC『CF‐T1』は今でも捨てられない。「ただ最近、以前より家電にときめきが少なくなったように感じます。歳をとったのか、日本の家電メーカーの力が落ちたのかはわかりませんが」。それでもつい時間があると電器屋に通う。
本もよく読む。好みはノンフィクション。「本屋に行き、手に取ってインスピレーションを感じたものを買います」。スポーツから物理学、数学者の伝記など幅広い。「公式などは理解できなくても、なぜその発想が生まれたのかを知るのが好きなんです」。バイブルは沢木耕太郎の『敗れざる者たち』。苦しみながら青春のすべてをスポーツにかけたアスリートの物語。「今でも読み返します。捨てられないですね」。
実家に帰り20年余。同級生と仲が良く、誘われて夏の津南まつり運営スタッフに。「昔から一生懸命な人を手伝うのが好きなんです。自分が表に出る度胸はないんですが」。7月に向けすでに動き出している。「もっと若い世代から津南を盛り上げる動きがあるといいですね。熱意がある方は、誰でも応援しますよ」。縁の下で津南を支えるひとりだ。