今も心に残る、中学時代の恩師の言葉。『力而必達』(りきひったつ)、『努力すれば必ず達する』。柔道の父・嘉納治五郎の遺した言だ。「中学の頃の野球部の監督に言われた言葉ですが、今でも印象に残り、一番先に頭に浮かびますね。何事も頑張れば必ず実現できると信じています」。
小学2年から野球を始め、中学、高校と野球部に所属。十日町中3年時は全国大会出場経験も。大学でも野球サークルに入り、現在の職場である町役場チーム・ダイヤモンズに加入。「実は僕が入部してから、県町村大会で一回戦負けが続いています。悔しいので今年は優勝を狙います」。ポジションはショートとキャッチャー。野球縁は今でも続いている。
福祉を志し、淑徳大学総合福祉学部に進学。社会福祉主事の資格を取るが、卒論テーマは『十日町雪まつりがどう地域活性化に生かせるか』だった。「福祉を学ぶうちに地域活性化と密接な部分があると気付きました。行事やイベントが何もないと、高齢者など一人で過ごす時間が増え、寝たきりが増える傾向があります。住民参加できる行事がある、それだけで地域が元気になります」。
大学は千葉だったが、最初から地元に戻る決意をしていた。「地元は落ち着くし、仲間がいたり、育ててもらった恩を返したいと思って」。関東では就職活動をせず、退路を断ち十日町、津南の企業を探した。「今思うとこの不景気な世の中、本当に無謀だったと思います」。縁あって町役場に入庁。「津南出身の友人から根ほり葉ほり良い所など聞きましたね」。今は福祉保健課2年目、窓口担当だ。
今年の目標。「貯金貧乏になることです。実は貯蓄があまりないので、今年は集中して貯めますよ」。