雪上のF1と呼ばれる「スノーモビル」。時速百`を超えるスピードでコースを疾走する。「エンジン音、オイルの臭い、緊張感、これが醍醐味だな」。全日本大会に出場して15年余りになる。全日本大会は新潟、長野、青森、北海道などを6戦、転戦する。「20代の頃は、毎週末に大会に出場し、平日は働き、週末には飛行機で北海道へと毎週繰り返していた。独身だからできたことかな」。1999年、長野で優勝するなど各大会で常に上位入賞し、シーズンランキング3位に入り、A級ライセンスを取得。いまも保持する。今の愛車はYAMAHA4ストローク、1000CCの高出力マシン。「一度乗ったら、病みつきになるよ」。
ふたりの娘たちが、この冬もクロスカントリースキーで頑張っている。長女は6年生、次女5年生。今シーズンはクロカン副部長の職にもあるお父さん。クロカンの大会とスノーモビルの大会が同じ日曜が多い。「今年と来年は娘たちの応援だな。スノーモビルも気になるが、娘たちの頑張りを応援するよ」。来年はPTA会長も予定されるなど、この2年間は「しばしスノーモビルは我慢ですね」。仲間たちの大会出場のサポートに回っている。
その仲間たち。15年前に「TEAM騎寒暴(きかんぼう)」を結成。メンバーは30代、40代の5人。「最高の仲間だな。それぞれが特技を持ち、なんでもできる。大型も扱えるし、メカニックに詳しいメンバーもいて、本当に最高で最強の仲間だね」。時には全国大会で知り合った各地の仲間から特産のカキや鮭などが送られてくる。「みんなでパーティ、これがまた楽しい」。良きメンバーが仲間の絆を強めている。
10年ほど前にはグリーンピア津南で全日本大会第1戦を開いたことがある。「あのスピードが出るコーナリングは、どこの会場でも作れない。津南会場は最高だった。また津南で開かれたら、面白いだろうな」。