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2009年03月のねっとわーく

過去のネットワーク
津端敏彦さん サンピア設計工房  53歳
 両親にまかせっきりだった自家米作りと自家消費用の野菜作り。その頼みの両親が年を重ねてきて、農作業が難しくなってきた。「恥ずかしながら、この年で農業デビューです」。仕事に忙しい世代の多くが、親頼みの米作りであり、野菜作りだ。「米は、そこそこできますが、畑は難しい。次々とやるべき事が出てきて、その時期が難しいです」。
 

 建築関係の大工を長年やってきた父の姿を見て、この道へ進んだ。地元の魚沼設計事務所で働きながら、1級建築士の国家試験に一発で合格。29歳だった。その後、実績を積みながら平成5年、『サンピア設計工房』として独立。だが、「バブルがはじけた時代でしたから、大変な時期の独立でしたが、皆さんのおかげで、ここまでやって来られました」。
 

 家作りのプロからのアドバイス。「構造、断熱、換気が大事です。地震などに強く補強した耐震構造で、家の構造体をそっくり覆う外断熱で快適感を作り、構造体の中も換気し、家全体を換気することで家が長持ちし、快適な暮らしができます。技術の進歩はめざましいですね」。
 

 わが子は男3人。「親は親、子は子ですから。それでいいと思います。仕事にかまけて、子どもたちは女房とおふくろに育ててもらったようなものですね」。バレーボールの青年大会全国大会に出場した。パートナーは高校時代、同じ体育館でバレーボールに取り組み、社会人になり再びバレーボールを始め、再会した同級生の恵子さん。「子どもには厳しいです。よその子にも厳しく、これは大人として大事なことですね。実は、夫にも厳しいんです…」。身長180aが小声で話した。
(2009.03.27)

江村英明さん 51歳 津南町巻下
 春休みにちょっとだけ帰省した長男から、思わぬ言葉を聞いた。秋田大の工学資源学部に進んだ。「まさか、うちの子が、でしたね」。大学のボランティアサークルに入り、障害を持つ子たちをサポートし、一緒にキャンプに行ったり、子の両親とも交流し、時には秋田市内のゴミ拾いなど、学外での活動を聞いた。「自己中心の典型のような息子でしたから、そういう活動とは無縁と思っていました。きっと良き出会いがあり、良きカルチャーショックを受けたのでしょう」。わずか7日だけの我が家の滞在。「じゃー、とだけ言って、また秋田へ行きました」。
 

 十日町市の水沢生まれ。外丸地区で暮らし始め、我が子が小学校に通う頃、ここの良さを強く感じた。「外丸小学校の雰囲気がすごく良かったのを今も覚えています。1学年20人以下だったと思いますが、なんとも温かな雰囲気と、皆でこの学校を盛り上げていこうという感じが本当にいい感じでした」。3人の我が子たちは、その外丸小でしっかり育った。昨年、アメリカでホームスティを経験した次女は4月から高校3年。「この子が卒業したら、家は寂しくなるでしょうね。きっと家内が一番こたえるんじゃないかな」。
 

 昨年、結婚25周年。新潟市の旅行会社に勤務する長女が温泉旅行をプレゼントしてくれた。「毎年、家族でどこかに行っていましたが、これからは夫婦の時間が増えるでしょうね」。定年までのカウントダウンが始まっている。「きっと、あっという間に60歳でしょう。畑で野菜作りをやりたいと思っています」。実は、さつきの盆栽にも取り組む。季節になると家の周りがさつき一色になる。
(2009.03.21)

福原卓さん JR長野支社 26歳
 大阪と青森を結ぶ「特急白鳥」の廃止が決まった高校3年の春休み、友だちと3人で8日間、津南から大阪を経由、青森、北海道1周の旅に出た。「小学校の頃から飯山線が好きで、駅や線路に行き、列車を見に行ったりしていました。それが、あの3人での列車の旅になったと思います」。8日の旅のうち宿に泊まったのは2日だけ。「夜行に乗り、列車で寝ていました。いま考えると、とてもできない旅ですね」。その鉄路への夢、そのまま今の職場に結びついている。
 

 「何かと話題です」というJR東日本の長野支社の長野市の電気技術センターに勤務。週末帰宅で、ウィークデーは会社の寮住まい。職場での出会いが、趣味のバンド活動にもつながった。十日町高で吹奏楽部に入り、打楽器に取り組む。JRの職場の先輩に誘われ、社内ビッグバンドに入り、さらに5人組JAZZバンド「DUKE」(デューク)に入る。他にも2つのバンドに関係しドラムを担当。「年代も様々で、60代の先輩もいます。楽しみですね」。社内練習場や特にはライブ出演など、余暇を音楽で楽しんでいる。


  あの高校時代の8日間の旅から、「全国の鉄路の塗りつぶし」を始めている。北は北海道の稚内まで行っている。「南は博多です。九州上陸したばかりです」。休日を合わせ、誰でも使え、5枚綴りで普通列車乗り降り自由の『青春18きっぷ』を活用して、全国制覇をめざしている。千曲川から信濃川。川に沿って走る飯山線。「この飯山線は雰囲気ある線路です。特に長野側の替佐と蓮(はちす)間がいいですね」。列車の旅、「車窓からの眺め、景色をゆったり眺められる、この感じが好きです」。
(2009.03.13)

仲野真理子さん 十日町市千手小学校 23歳
 体育館で二重跳びや両手を交差して跳ぶスーパーサイドクロスなど、難度の高い縄跳びを跳んでいると、子どもたちが集まってきて「すごいねー、真理子先生」。子どもたちの羨望のまなざし。「運動はそんなに得意ではないのですが、縄跳びは、ちょっと自信があります」。


 昨年4月、教師として初めて子どもたちの前に立つ。母校での上越教育大の実習以来。十日町市の千手小学校2年生を講師として受け持つ。「教えることは難しいですね。子どもたちは本当に素直です。分からないと、はっきり分からないと言います。初めはショックでしたが、これは私にとって、とても勉強になります」。
 

 大学時代、ハンマー片手に山や谷を歩き、珍しい岩石などを採取。「高校時代は文系でしたが、石と出会い、理系になりました。糸魚川の海谷渓谷などによく行きました」。石の中に黒い四角の結晶がちりばめて入る宝石の一種「角閃石」(かくせんせき)が気に入っている。秘密の場所がある。「土の中から水晶が採れる所が県内にあります。秘密ですが…」。今年、挑戦したい採集がある。「砂金を探したいですね。この地域の川にもあります。川の草の根部分にあるようです」。


 小中高、大学と吹奏楽でトランペットに取り組む。「趣味としてなら、またやってもいいですね」。家族の一員の3匹の猫たち。「家族みんなが猫好きです」。めざす先生像。「子どもたちが、これ面白いねと思ったことを、自分も共感できる先生になりたいです」。
(2009.03.06)


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