父の影響で兄弟共に自動車関係の仕事に就いている。「弟が専門の学校に行ったので家業を継ぎ、私はいずれ近くに来られるようにと、車メーカーに入りました」。県内どこでもいいと思っていたら、勤務先が新潟日産十日町店に。新潟市での学生時代に知り合った三条市出身の悦子さんと結婚。お互いの勤務地の中間地点である小千谷市で新婚生活。そこであの中越地震。さらに「子育ては、自然がいっぱいの津南で」とマイホームを津南に建て、移り住んだ年が、あの18年豪雪。
1歳の長男・仁(じん)君とその年に生まれた長女・夏生(なつき)ちゃん。幼いふたりと共に、あの豪雪を体験した悦子さん。「1、2、3月は車会社の決算期、一番忙しい時期。そこにあの豪雪。子育てと豪雪、相当、大変だったようです」。高床式の屋根と雪が何度もつながり、その除雪の繰り返しだった。「あの豪雪は、ここで育って私でも、ちょっと怖くなりましたね」。
元気いっぱいの子どもたち。「不思議なんですよ」、というのは、お盆休み中の1週間、子どもたちは朝5時には自分で起き、「早く起きろとせがむんです。それば、保育園が始まったその日からは、起こさないと起きない。ふたりで『どうなっているんだ』と、顔を見合わせましたね」。この夏、夏生ちゃんが海デビュー。仁君はカブトムシ、クワガタ取りや家族で蛍観察など、夏を満喫した。「ここは星も良く見え、先日はニホンカモシカやリス、ウサギも出てきます」。環境の良さを気に入っている。
休日の月曜。料理担当は誠さん。「結構、凝っています。今日はうちの畑で取れたトマトとナスを使ったパスタです。でも、同じ味が二度作れない所に、料理の面白さがありますね」。