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2008年04月のねっとわーく

過去のネットワーク
島田洋さん 36歳 津南町赤沢
枕元にはいつも5、6冊の本がある。時代小説、エッセー、政治評論などさまざま。「寝る前の10分、20分、読むんですが、私の場合、今日はこれ、明日はこれなど、同時に5、6冊を読みます」。これから農業は多忙シーズンに入る。「冬場、時間ができるので集中して読みますね」。年間50、60冊は読む。
 

 本との出会いがあった。小学2年の時、母から言われた。『テレビばっか見ていないで、たまには本を読んでみな』。家にあった「15少年漂流記」を、無理に読まされた。ところが、「本は、こんなに面白いのかと、すっかり夢中になってしまい、家中の本を読み始めました」。最近の愛読書は、宮城谷昌光もの。今は中国史の「香乱記」。「宮城谷はほぼすべて読み、柴田練三郎、横溝正史などを読み返しています」。今のコタツの上には、佐高真の文庫が載っていた。
 

 大学進学のための浪人時代。「たまたま留学のパンフを見たんです」。それが20歳から2年間の中国への語学留学につながった。北京の精華大に進学。ここで人生のパートナーにも出会う。
「寮生活でした。様々な国からの留学生がいて、友だち関係は広がりました」。北海道出身の真貴子さんも、同じく語学留学で精華大に入学。3年後、津南の人となった。
 

 農業やるなら基本からと、中国から帰国し、滋賀になるタキイ種苗専門学校に1年学び、畑作の基本を徹底的に学んだ。「あの1年間は大きかったですね。基本がやはり大事です」。真貴子さんと津南農業をスタート。キャベツ、ニンジン、スイートコーン、米など5f余で営農。「津南の野菜は安全でおいしい、そう言われたいですね」。
(2008.04.25)

関谷裕行さん 33歳 津南町赤沢
 家からまだ真っ白な妙高山や火打山が遠方に良く見る。「集落のちょっと高台にあり、ここからの景色はいいですよ」。10歳になるビーグル犬「ゴン太」は、春の陽を受け、気持ち良さそうに庭で寝転んでいる。「この太目が可愛いですね」。専業で農業に取り組み14年。ニンジン1・2fやアスパラ1f、スイートコーンなど畑作中心の営農が、ヨーイドンでいっせいに始まる。「昨年は雪が少なく、この時期もう畑仕事を始めていた。今年はすべてが一緒に始まりそうだ」。
 

 20歳の成人式を東京・市ヶ谷駐屯地で迎えた自衛隊時代。翌年3月20日、あの「地下鉄サリン事件」の遭遇。「前日まで演習に行っていて、その日は休みでした。朝、緊急出動がかかり、行った現場が地下鉄です。訓練ではあの防護服、マスクをつけていましたが、実際に防護服で出動したのは初めてでした。帰ったのは夜8時を過ぎていました」。完全防護スタイルで、地下鉄車内の洗浄、清掃活動にあたった。実は、3月末で退官が決まっていた時の、最期の出動だった。


  自衛隊時代、めざしたのは「第一空挺団」。いわゆる落下傘部隊。「入隊検査があり、一度目は血圧がチェックされ、2度目は訓練で腰を痛めてしまい、残念でした」。2年間の任期を終了し、津南に帰った。中学時代は美術部。「高校時代は帰宅部でした。進めてくれた自衛官の人が空挺団だったので、その人の影響でしょうか」。


  伝統の「赤沢神楽」。花形役の天狗を務め、13年余になる。毎年の赤沢まつりで、火の付いた大きな松明をぐるぐる回す勇壮の演舞を披露する。「なかなか奥が深いです」。農業も奥が深い。「近所の先輩が多く、刺激になっています」。
(2008.04.18)

久保田輝行さん 33歳 津南町大割野
 雪道で滑ったり、つまずいて転んだ時など、自然に体が反応し、受け身の動作がとっさに出る。「高校生の頃、バイクで転んでも、ケガをしなかったです。今も、凍った道路で滑っても、受け身が出ますね」。中学入学間もない頃、部活動の体験会で、先輩が良くしてくれたので入部した柔道部。以来、東京での専門学校時代の2年間を除き、柔道を続けている。


  出場資格が35歳までの青年大会に毎年出場している。個人戦、団体戦。「自分の教え子と一緒に試合に出ています。見下ろされるくらいに大きくなった後輩と同じチームで、一緒に大会に出場するのは、なんだか変な感じですね」。かつての教え子たちが、時々顔を見せる。柔道スポーツ少年団は、小学2年から中学まで20人余り。指導員は20代から60代までの10人余り。毎週火曜金曜の夜週2回。自分の体力づくりにもなっている。
 

 母校は110年余の伝統があった上田小学校。高校は3月末に閉校した津南高。2つの母校が姿を消した。「ありきたりですが、やはり寂しいですね。上田小の閉校の時に埋めたタイムカプセルを昨年掘り起こした。「自分の版画や作文が出てきました。思い出深いですね」。9年前に町内大割野に引っ越した。
 
『礼に始まり礼で終わる』柔道。「小さな子が、日増しに顔つきが変わり、きりっと締まってくるのを見ると、嬉しいですね。親は送迎に大変ですが。肉体的にも、社会的にも、しっかりした子どもに育ちます」。
(2008.04.11)

桑原憲一さん 37歳 津南町正面
 玄関のスポットライトの下に、欅(けやき)の寄植え鉢。「芽吹きの葉が、いい感じになるんです」。木の良さをふんだんに使ったマイホームは、建築10年を経て、さらに趣を増している。「小学校の頃、貝坂から30分以上かけて毎日通った道に、自分が家を建て、住むとは思ってもいませんでしたね」。このマイホームが縁で今の会社に入った。東京で住宅関係の業務に携わり、長男が保育園に入る前に、家族と共に津南に帰ってきた。その時、分譲地として見つけたのがこの場所。その分譲会社に入社。「これも縁なんですね。津南に帰って、住宅関係の仕事がしたいと思っていましたから」。
 

 自分も男3人兄弟。「家系なんでしょうか。子どもたちの頑張りには、励まされますね」。4月から中学2年の長男はサッカーに取り組んだ。小学4年の次男は父と同じ柔道に取り組んでいる。「もう少しで歩きそうです」という三男は9ヶ月。 
小中学の3歳後輩の妻・希(のぞみ)さんの趣味の良さが、家の随所に見られる。長男が拾ってきた石や流木を、さりげなくインテリアに。「すべて女房任せです」。


 仕事柄、帰りが遅い。「年に一度は家族旅行をしています。女房が計画してくれます。子どもたちも楽しみにしています」。自宅の裏庭が空いている。「ここにテラスを作り、家族で食事ができるようにしたいと思っていますが、なかなか取り組む時間がありません。今年こそはと思っています」。それと写真。「子どもの成長を撮っています。風景にも挑戦したいです。なかなか上手くなりませんね」。マイホームアドバイスのひと言。「住宅の性能より、どうゆう暮らしをしたいか、これが一番だと思います」。
(2008.04.04)


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