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2006年11月のねっとわーく

過去のネットワーク
太田智也さん 21歳 JA津南町
 津南資源のひとつ「雪」を活用したJA津南町の雪室施設「津南原センター」は、全国ブランドに躍進している津南産ユリ「雪美人」の集出荷の拠点。市場の動向を見ながら、ここから全国市場に出荷されている。すでに3年のキャリアを積むが「まだまだ勉強不足です」。涌井正夫センター長と1年後輩の3人体制で取り組む。ユリ出荷最盛期の6月から10月は、「オフがないですね。生産者の苦労が分かりますから、ここの責任は大きいです」。センター事務室には、濃いピンクのロビーナ、イエローウィンの黄色、代表的な純白のカサブランカなど、津南を代表するユリが飾られている。「花の色、大きさ、
葉のつきかたなど、種類によりすべて違います。これまでに50種以上が津南では作られています」。
 
 高校卒業時、「特に外に出ようとは思いませんでした。先ず地元を考え、進路を決めました」。3歳違いの兄と2歳違いの妹は新潟市。「雪やショッピングなど、少し不便ですが、のんびりしているところが良いですね。この雰囲気が大切だと思います」。同級生など多くの仲間は県外にいるが、情報交換はもっぱらメール。距離感は感じない。
 昨年から冬季は、「霧の塔・名水の恵」の津南醸造に出向する。今季も来月から行く。「余り日本酒は飲める方ではなかったですが、清酒も旨いと思うようになりました」。寒仕込みのシーズンを向かえ、「この時季はオフがないです」。
 
 時間を見つけ、バイク免許に挑戦したいという。「先ず中型、いずれは大型を取り、大型バイクで広い道路を走りたいです」。北海道の広大な地を走るイメージを抱いている。「バイクは、あの開放感がいいですね」。来月10日、22歳の誕生日。「早いですね」。
(2006.11.24)

小林真吾さん 21歳 津南町羽倉
 高校時代、卒業したら津南を出ようと思っていたが、「と言って、都会に出る理由がなかった。それならと農業を考え、進学しました」。旧巻町の県立農業大学校に進み、2年間、みっちり野菜など園芸栽培を学んだ。卒業後、JA津南町へ。現在、営農部園芸課の営農指導員として町内の農家を回っている。「農家回りや米の集荷で町内を回りますが、津南はひろいなぁ、というのが実感ですね」。
 
 男だけの4人兄弟。長男と2歳、三男と3歳違い、四男は高校1年。共通点がある。「こばやし」の『し』で名前が始まる。「苗字の最後の言葉から始まる名前は縁起がいいと、父親がつけました」。豊田市にいる「長男・修一」、今年就職した「三男・伸太郎」、「四男・繁樹」。4人が揃うのは正月や盆など。「仲は良いほうでしょう」。その息子たち4人と酒を飲むのを楽しみにしているのが父・肇さん。『あと4年の辛抱だな』。
 
 小林家では平日の毎朝、5個の弁当が食卓に並ぶ。母・千津子さんは朝5時半前に起き、朝食の支度をしながら洗濯、5個の弁当作りを手際よくこなす。「ありがたいです。感謝しています」。小さい頃は時々、手伝ったが、今は「その時間、まだ寝ています」。
 
 高校、大学校と続けたバトミントン。40人余りの小学生が参加する町スポーツ少年団バトミントン指導員を務め、社会人リーグにも参加。毎週3日が練習日。さらに今年から地元社会人野球部・上郷ライオンズに入る。「試合はぶっつけ本番です」。今季の農業シーズンもまもなくオフ。「冬場は実績資料や来季の計画作りです。まだ2年目。まだまだ勉強が必要です」。
(2006.11.17)

武田淳次さん 37歳 ヘアーサロンじゅん
東京の理容店で働いていた21歳の時、津南町の中央、町役場前でかつて理容店を営んでいた祖父母から「店をやってみないか」と声がかかった。16年前の11月、自分の名前から取った「じゅん」を開店。翌年、高校時代バトミントン部のメンバーで、美容師の裕美さんと結婚。その年、長女誕生。「いま振り返れば、あの年は自分の転機だったようですね」。
 
 「じゅん」の会計カウンターに目を引く言葉ある。『バイク、漫画(単行本)、よろこんで頂戴します(取りに行きます)』。東京・中野区での学生時代、バイトしていた喫茶店がある同じビルに、コミック単行本10万冊をそろえる古書店「まんだらけ」があった。そこで求めたのが全60冊の「三国志」(横山光輝著)。以来、コミック単行本に魅かれる。「中越地震の時、単行本の下敷きになるところでした」。蔵書4千冊。本棚や本20`が詰まった箱積みが崩れた。ちょうどビデオ収録をしていた最中だった。「本棚の向きが違っていたら、本当に下敷きになっていましたね」。コミック全集には、中学時代の恩師の息子だと後で分かった「しげの秀一」作品も揃っている。
 
 バイク好きでもある。中古バイク10台ほどが地下倉庫にある。20年前もバイクも。「88年式のホンダNSR250もあります」。友人が古物商免許を持ち時々、ネットオークションに出している。自分用は2台が乗れる状態になっている。高校から取り組むバトミントン。津南バトミントン協会の事務局長。スポーツ少年団の指導員でもある。社会人3チームあり、津南クラブに所属。長岡での社会人リーグには120チームが出場。20位以内に入っている。「バドミントン経験者は多いと思います。仲間づくりにもなります。一緒にやりませんか」。
(2006.11.10)

藤ノ木義雄さん 78歳 津南町堂平
 かつては一般家庭の食用油だった「エゴマ」。健康食ブームで全国的に注目を集め、東北地方を中心に各地で栽培が始まっている。「昔はこれが当たり前だった。時代が戻ったようだ」。栽培を始め4年目。1e余。絞ったエゴマ油は自家用などに活用。キビも10年前から作り、現在1・5eほど。

 長男・稔さん夫婦らが主体で経営する「藤農園」。収穫体験の観光農園に7月中旬から9月初めまで150人余が訪れた。多くが関東圏から。旬の野菜や一帯の自然散策が好評。自宅近くの畑に時々、カモシカやクマの足跡があり、「体験に来た人たちは大喜びです」。受託を含み15f余の水田耕作、地鶏、野菜など多角経営の藤農園。シーズン中、田の水見回りを担当。毎日70`をバイクで走る。「車が多い通勤時間は避ける。安全第一だから」。
 
 津南町誕生の昭和30年、農地開拓で同地に入る。翌年、同じ地域のキミさんと結婚。苦楽を共にし、2年前、50周年の金婚式を自宅で開く。木を多用した雰囲気ある自宅を5年前に新築。その広い居間に50人余が集まり、50年の歩みを祝った。「この人ほど、几帳面な人はいないでしょうね」とキミさん。朝5時半に起き、夜8時には床に就く。「健康が一番。野菜作りは農薬を使わない。手間がかかるが、こうして健康なのも、そのおかげだと思う」。当時、冬は町役場での業務。「家からスキーで通った。今じゃ考えられない。グリーンピアもでき、ここが一番変わったのかもしれない」。
 
 津南町公衆衛生推進協議会の会長6年目。「理事が率先してゴミや地域巡回をしている。先ず自分たちから、ら、ですから」。親子3代で農業に取り組む。「幸せなことだと思う。嬉しいね」。
(2006.11.02)


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