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2005年12月のねっとわーく

過去のネットワーク
滝沢 克己さん  除雪オペレーター  41歳
雪が降り続く時は、その日の除雪業務が終わり帰宅、夕食、風呂に入り、そのままマウンテンパーク津南の除雪センターに向かう。「天気予報で雪が多く降る時は、センターに泊まり、翌朝3時過ぎには除雪車に乗る」。自宅から向う時は、深夜2時に家を出る。冬季はこの生活が続く。除雪車のオペレーター歴は15年余り。担当は主要地方道のマウンテンパーク津南と田中集落間。「道路が広くなり、除雪しやすくなったが、その分、除雪範囲が広くなり、それだけ時間がかかるようになった」。毎朝、通勤、通学の足を確保してくれる除雪担当スタッフ。雪国にとって頼もしい人たちだ。
自宅の居間からは、秋山郷の雄大な渓谷が一望できる。「訪ねてくる人は、自然が豊かでいい所ですね、と言いますが、それは無責任な言い方。実際、冬を通じて、暮らしてみてほしい」。例年にない早い大雪で、通勤、通学に支障が出ている。「ここから高校に通うとなる、朝夕、親が送り迎えしなくてはならない。子どもの部活動にも影響が出てくる。自然はいっぱいあるが、子どもを育てる環境ではない、と思います」。
 結婚16年目。コラソンさんはフィリピン出身。「子どもたちは小さい頃、何度かフィリピンに行ったが、できればこの多感な時期に行って、お母さんが育った国を見て、感じてきてほしい。きっと良い刺激になるはず」。中学2年の長女、ピッチャーで野球に熱中する小学5年の長男。親として、子の視野の広さへの期待感を抱いている。長男とは時間を見つけ、キャッチボールをする。「子どもと共通のものを持つことで、子とのコミュニケーションがとれる。これは大切と思う」。シンシンと降る雪。除雪業務は今日も続く。
(2005.12.23)

古淵 英一さん  39歳  北越銀行 津南町船山
学生時代、一人旅をよくした。「バイトで旅費を稼ぎ、それで旅に出る、毎回、そんな感じでした」。法政大3年時、アメリカ・ロサンジェルスとオレゴンに40日間、ホームスティ。「ボランティア協会の紹介を受け、17万円で旅券を求め、それだけ持って行きました。いい経験になりました」。
4年の時。北越銀行の就職内定を得て、夏休みの40日間、北海道を自転車旅行。「旅は、様々な経験と色々な人と出会い、自分に自信が出てきます」。実は4年のアメリカ行きは、両親には知らせないで出発。「後で分かったんですが、連絡が取れず、捜索願を出す寸前だったようです」。父親として思う。「恵まれすぎた環境では人は伸びません。チャンスがあれば、わが子にも一人旅を経験してほしい」。
日本海を目の前に育った。糸魚川市出身。同期入社の雅美さんと結婚。長岡市の北越銀行本部に勤務、週末帰宅。「土日は子どもが嫌がるほど、くっついています」。中津地区に呼びかけユニホッケー活動を始める。その世話人。11日、町総合センターでの県大会で3位。3年チーム「中津キッズ」の監督。昨年の上郷優勝で出場枠が増え、中津キッズは全国出場を勝ち取った。「ここ中津は、スポーツ関係ではすごい人ばかりで、色々教えてもらっています」
 子どもたちも活躍している。小学4年の雄也君はコンビニ大手、ローソン論文・アイデア募集で2千人応募から「特別賞」を受賞。表彰式でヒルトンホテル宿泊、ディズニーランドにも行った。「賞品はノートパソコン、嬉しいですね」。3年の里歩さんは貯金箱コンクールで信越郵政支社長賞。「子どもたちを通じて、知らなかった世界が広がっています」。
(2005.12.16)

駒方 のり子 さん  37歳  大龍院
静まり返った本堂わきの30b余りある廊下。「いけないんですが、小さい頃、子どもたちは走り回りましたね」。高い天井、広い部屋、多い部屋数、これから大変な季節をむかえる。「12月に入ると、すぐに始めなくてはならないんですが…。掃除は、これで良いということがありません」。暮れの大掃除。小学2年、4年の息子たちも、大事な働き手。「床みがき、窓ふき、なんでもやらせます。結構やってくれますね」。
 中学、高校の同級生の夫・和貴さん。津南町船山の船秀山・大龍院の副住職。神奈川・鶴見の総持寺で修行後、東京・駒込の吉祥寺で2年間つとめ、津南へ。
「まさか自分がお寺さんに嫁ぐとは、でした。檀家のみなさんの名前が、なかなか覚えられません」。年間、決った行事があり、その段取りやまかないなど、「お母さんに教えてもらっています。覚えなければならないことがたくさんあります」。先月、2人で町文化センターで開いた青葉古流花展を見てきた。「素晴らしいですね。ぜひ私も今度、習いたいと思います」。
 兄は歯科医師。村山歯科医院は、姉が手伝う。「ちょっと影響を受けました」と、歯科衛生士になり、千葉で勤務している頃、同級生だった和貴さんと知り合う。「子どもたちの歯には気をつけていますが、先日も虫歯で兄の所に行ってきました」。
 毎朝6時と夕暮れ6時に境内の鐘楼を住職が打つ。「留守の時は、私が時々打つのですが、近所の人には分かるようです」。12月31日、大晦日の除夜の鐘。「近所の皆さんが来て、打ちます。どなたでも打つことができます」。静寂の中庭に建つ鐘楼堂、参拝者が打つ神聖な音が響く。そんな光景まで、もうすぐ。
(2005.12.09)


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