津南に帰って6ヶ月余り。「3度のご飯が美味しいですね。おばあちゃんが作る煮物が好きなんです」。84歳になる祖母、シゲノさんは目を細める。小学6年の時に亡くなった苗場自動車の創業者、梅太郎さん。「可愛がってもらいました」。学生、社会人時代、ずっと自炊生活。「本当にご飯がうまいです」。
東京の自動車整備専門学校卒業後、新潟トヨペット本社で整備業務の修業を積み、今年6月、津南へ。「新潟では車のコンピュータ関係など、専門的な部門も手がけましたが、ここではすべてが求められるわけで、先輩の仕事から勉強させてもらっています。車全般を見ることは、運転者に安心、安全を提供するわけですから、今の自分は、まだまだ『へなちょこ』ですね。本当に良き先輩に恵まれています」。3代目。「まだまだ勉強が必要です」。検査員資格をめざしている。
2人の姉がクロカンスキーに取り組み、自然に自分も取り組む。中学3年で県大会リレー優勝、全中出場、高校では1、2年ともインターハイ出場。3年の冬、腰を痛め、残念ながらリタイア。「これまで支えていただいた恩返しをしたいと考えています」。クロカンのジュニア育成、大会スタッフなど協力したいと考えている。
時々、父・忠夫さんと飲みに行く。「お金がないので、父から誘われると、ついて行きます」。同級生も帰ってきている。仲間とスノーボードなど楽しむ。夜出かけることも増えたが、「付き合いも大切なこと」と家族は見守っている。
津南の自然を気に入っている。「環境に関心が向き、車も環境が第一になっています。利用者が安心、安全に乗れる車を提供すること、それが信頼につながります。責任ある仕事と思っています」。祖母と孫の会話。「一緒に写真を撮ろう」、『いやだなー』、「大丈夫だよ、俺と一緒なら」。