ものつくりへの関心が、第一ステップの目標を引き寄せた。富山大の入学式は5日。芸術文化学部に進む。同学部があるのは高岡市。「ものつくりのまちです。十日町と共通するものがあります」。1年生は総合的な学科を学び、2年から専門選択に分かれる。美術・デザイン・建築・キュレーターの4部門から選ぶ。「デザインに進もうかと考えています」。
進路を考えたのは津南中等4学年の頃。国公立進学を後押しする同校だが、「自分で考えようと、インターネットで調べました。ものつくりの芸術系に関心があったので…」と、5学年から1年間、長岡のデッサン教室に通い、基礎部分を学んだ。「第一目標は富山大でした。芸術文化の中に工芸分野があり、ものつくりを学びたいと考えました」。他にも国公立や私立も受験し、すべて合格した。富山大の結果は国公立後期試験を受けた仙台駅で。試験を受けてからスマホで確認。「母も一緒でした。私も嬉しかったですが、母がとっても喜んでくれました」。絵が好きな母、小さな頃から芸術心が育まれた。
辛い時、苦しい時、「朝陽」を見ると、名前の通り晴れ晴れする。「長岡に通った時も、早朝、学校に行く時も、朝陽を見るのが好きでした」。その朝陽を、これからは北陸の地、富山で見る日々が始まる。書道で学んだ『黎明』。「この言葉が好きです」。書した作品を、いつも見える所に掲げている。今夏の大地の芸術祭、「ボランティアで参加したいです。いろいろな人との出会いが楽しみです」。