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2009年04月の妻有に生きる


過去の妻有に生きる
福原美恵さん 津南町秋成 ジャズ・ボーカル
 …山梨・甲府市出身。高校3年の1年間、アメリカ西海岸・ワシントン州のアルマイラ高校に留学。たった一人の日本人だった。
 「両親が早くに亡くなり、社会に出て行く上に必要なスキルとして英語を選んだんです。貴重な経験でしたね。ジャズと出会ったのもこの頃。切なさ、どこか心にひっかかる悲しさがあるジャズが好きなんです。州の音楽コンテストにも歌い手で出場したりしました」。
 

 …大学卒業後は造船会社勤務。シンガポール、香港など東南アジアが主な取引先。24歳で津南出身の悦男さんと結婚。ただ仕事は午前様が当たり前の日々だった。「あまりにも疲れ、長女の小学進学を機に6年前、15年間勤めた会社を辞め津南へ来ました。忙しいのが当然だったせいか今でもじっとしているのが苦手です」…その長女も先月、小学校を卒業した。「小さい学校の、温かい雰囲気が良かったですね。東京で毎日塾に通う生活より、四季が豊かな地で子どもが人間らしい生活を送るのはすばらしいこと。津南に来たのは間違いじゃなかった、と心から思います」
 

 …13年余前からプロが主催するジャズ教室に入門。現在も月1回通う。持ち歌は70曲余。エラ・フィッツジェラルドを敬愛する。
 「ジャズは元々黒人の音楽。切なさ、悲哀があり、歌うと私のなかの感情が溢れてきます」。2日は地元での初ライブ。「築2百年の古民家を改築した、日本的な空間でのライブは新鮮。『ジャズって何』という方も多いでしょうけど、場の雰囲気や感情で演奏が変わるのがジャズ。2度と同じ演奏はできません。素晴らしい一瞬を、来た人全員と楽しみたいな」。
(2009.04.28)

福原麻里さん 27歳 津南町外丸
「初めて津南を訪れたのは、平成18年のちょうど豪雪の時だったんです。3b、4bの雪の壁。驚いたのと同時に感動しました。初めて見た雪の壁に興奮していたんですね」…四国は愛媛・西予市出身。昨年9月に結婚し、津南に。「実家は津南と同じ田舎で、あんまり違いを感じないんです。秋の秋山郷に連れて行ってもらったんですが、美しい紅葉と川の流れにまた感動しました」
 

 …夫・太さんとの出会いは、保育士として働いていた松山市で。室内スノーボード場に滑りに来ていた太さんらとの「合コン」がきっかけに。「最初はあんまり印象に残らなかった人でした。その後、遠距離恋愛になって、私の方がよく津南に来ました。飛行機と新幹線を乗り継ぎし、お金もかかりましたね」…中学、高校とバレーボールに親しみ、外丸地区のママさんバレーにも参加している。が、妊娠していることが分かり、今は「産休」。10月末が出産予定だ。「中学では県3指に挙げられるほどのバレー部でした。社会人になって、ずいぶんやっていなかったですからね。また時間ができたら楽しんでやっていきたいです」


  …初子が楽しみ。「太は一緒に遊べるからと、どちらかというと男がいいと言っていますが、どちらでもいいです。子どもは3人はほしいなと思います」…津南生活まだ7ヵ月余り。今、仕事は上村病院の院内託児所で臨時の保育士を務めている。「太の友だちがいっぱいいるので、寂しくなんかないです。お年寄りの方言は分からないことも多いですが、雰囲気で分かりますよ。それにしても雪解けの春、いいですね。益々津南を好きになりそうです」
(2009.04.17)

冨澤實さん 54歳 津南町船山
「スパイクダンスといった腕や体に負担を与えず、最大限の力を引き出すバレーボールの指導方法で全国的な広がりを見せている『自然体バレー』を、ここ津南でやりたい。バレーの楽しさを地域の子どもたちに伝えたい」…自然体バレー塾は旧松下電工女子バレー部の元監督・草野健次氏が提唱する指導方法。富澤さんは、その講習会に参加してきた。
 

「自然な動きと自然な考え方に基づいた指導で、子どもたちの発育にとてもよい練習なんです。楽しさを第一に進めていきたい」…小学4年生以上を対象に、定期的な練習会を開く計画だ。「ママさんバレーなど、バレー熱は結構、津南でも盛んなんですね。でも子どもたちが取り組める環境がなかった。ようやくといった感じです」
 

…27年前、当時の青年バレーチーム・津南クラブが県大会で優勝、全国青年大会に出場したこともあった。その時のメンバーでもある。「実は、今でも十日町地域の40代以上でつくる『オーバーズ』でプレーしているんです。まあ、飲み会の方が中心のようなチームですがね。この歳になっても続けていますが、バレーは本当に楽しいです」…スタッフは、実業団で活躍し現在は苗場クラブに所属している「津南のお母さん」ら当面は3人が指導にあたる予定だ。
 「どのくらいの子どもたちが集まるか分からないけど、チームとして育ったら大会にも参加してもいいのかもしれない。でも、それ以前に練習会の充実が第一。笑顔の活動にしていきたい」
 …バレーに取り組んだのは20歳から。のめり込む魅力があった。
 「これが私のバレー34年の集大成になるのかな」
(2009.04.10)

内山マツノさん 63歳 津南町陣場下
 …「鉄腕アトム」が人気だった45年ほど前、いま人気のテレビアニメ「ヤッターマン」のタツノコプロが募集していたアシスタントに応募。採用がほぼ決まったものの体調の関係で断念したことがある。「虚弱体質だったので、友だちが外で遊んでいる時、家で絵を描いていたような子ども時代だったですね。アニメの世界も、親から『体をこわしてしまうから』と心配され、その道を断念したんです」…津南町絵画教室に入って1年半。再び絵画への熱が高まっている。「同じシェルティー犬つながりで、油絵ではプロ並みの福原美恵さんと知り合い、声を掛けられたのが教室に入るきっかけになったんです。絵を描くのは好きという人は津南にも結構いるはず。もっともっと仲間がほしいですね。気軽に入会してほしいです」
 

…津南町絵画サークルと十日町美術協会の合同絵画展は12日から5月17日までJR森宮野原駅交流館で開催。50点余りを展示する。
 「油絵のベテランが多いですが、私は水彩画です。5点ほど出品する予定で、酷評をいただければと思います」…居間の窓から見える山並み、愛犬・ハッピー、ちょっと出かけた先で見たはさ木がある風景など。「『この絵は3代前のおばあちゃんが描いた絵だよ』などと、そんな風に言われればいいなと思っているんです。独身時代、市展に出品した人物画を売ってほしいといわれ、譲ったこともありました」…散歩で出合った木漏れ日の林、春のサクラ吹雪、明るいタッチの絵が並ぶ。「いつか孫もできるだろうから、風景ばかりでなく、世話でもしながら孫の姿も描いていきたいですね」
(2009.04.04)


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