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2008年11月の妻有に生きる


過去の妻有に生きる
山田雅子さん 23歳 恵福園なかつ
 …保育園児や小学生の弾ける声が聞こえる。高齢者にとって、子どもたちの声は大きな励み、元気のもとに。
 「すぐ隣りが保育園や小学校なので、運動会など見に行ったりするんです。入居者たちは本当に喜びます」
 …福祉の道にと、4年制の高崎健康福祉大を卒業後、新設の恵福園なかつに。
 「痴呆性の福祉施設は学生時代に研修会などで経験していましたが、実際に毎日の仕事となると大変なこともいっぱいあります。でも、入居者の気持ちを汲みながら応対していきたいです」
 

 …開園1年半。仕事にも慣れてきた。
 「なかなかダメなんですが、利用者とはどんなことでも笑顔で接していきたいと思っています。嫌なことがあったりすると、すぐに顔に出てしまって。まだ未熟なんですね。ただ、利用者と話をすることも仕事なので、学生時代は初対面の人とは余り話せなかったのですが、今はもう全然平気になりました」
 …口を拭こうとテッシュを差し出すと食べようとしたり、衣服を脱いで歩き回ろうとする人など、考えられないことも多いのが、痴呆性老人を対象にした施設でもある。
 「夜勤の時など、用もないのに呼び出しボタンを何度も押す人がいたりしますね。もちろん、その度に部屋に足を運びます。すると『何しに来たの』といわれたり。大変な面もありますが、家庭的雰囲気で楽しくやっていきたいです」
 …ヘルパー1級の資格を持っているが、目標はケアマネージャー。
 「しっかり現場経験を積んで、目標に向かっていきたいです。ところで、園での忘年会ではよさこいを踊る予定です。利用者を楽しませますよ」
(2008.11.28)

中山好美さん 46歳 津南町大割野
「よく行ったゴルフも最近はさっぱり。それで健康づくりにとヨガを始めたんです。地元で行われている教室に通っているんです」
 …健康が第一と、2週間に1回程度のヨガ教室に通う。まだ2年ほどだが、運動不足解消に。
 「健康でないと仕事もできなくなりますから。ストレスの解消にとってもいいですよ」
 

 …一粒種の長男が高校を卒業し都内で大学生活に入った4年前、友人に誘われて見た十日町市にある「おとぎの国美術館」に感動。作者・福崎礼子さん(同市中条)が紙粘土教室を開いているのを知り、町内の友人とともに門を叩いた。
 「紙粘土で人形や飾りものなど作っています。子どもが家にいなくなったこともあって始めたんです。もう4年ほどになりますが楽しいです。来年は、津南の仲間と『町美術展に出そうか』などと相談しています」
 …紙粘土を手に形作る。子どもの頃、楽しかった粘土遊びが脳裏に浮かぶ。乾燥後、着色し、ニスを塗って完成だ。
 「まだまだうまくいきません。福崎先生がちょっと手を加えると、すごくよくなるからびっくり。今月29、30日には十日町市民会館で教室作品展も開きますよ」
 

 …大学生となった子どもと入れ替えに家に入ったのが柴犬「もも」。
 「かわいいです。普段は車庫につないでいますが、週末はブラシをかけ、足など洗って家の中に入れています。子どもの代わりといっては笑われますが、家族の一員ですね」
 …長男も今春から社会人。
 「私も第2の人生のスタートのようなものです。趣味と健康づくり、それに愛犬との生活。どれも大事にしていきたいです」
(2008.11.21)

大関稔さん 48歳 津南町上加用
 …ユニホッケーが盛んな津南地域の中でも、上郷地区は幼児からシニアまで楽しむ「最前線」に位置している。今秋、全国大会に出場、3位入賞した上郷ユニレックスは、40代を中心にしたシニアチームだ。
 「全国大会で3位に入り、『おらでもやれるんだ』という自信につながった。連続出場をめざしたい、という気持ちが高まっている」
 …県大会は今月30日。その前に、チーム力を試すことになる町内大会が16日に行われる。
 「人数も増えた関係で、『一生懸命やりたい』チームと、『楽しみたい』チームの2チームつくることにしたんだ。俺は体力などのこともあって楽しむ方だが、こうしたふたつのチームがあっていいと思う」
 

 …県大会後、地区をあげた打ち上げが行われる。親子参加が基本で、総勢百人にもなる。
 「幼児の親子からシニアまで参加するから、幅広い交流会になっている。これが地域の和にもつながっていると思う。会場のグリーンピアでは、チームごとにステージに上がり、ひとり一人が反省点や今後の目標など一言ずつ話すんだ。子どもたちにとっても、よい思い出になるようだ。他の町内チームから『お前たはいいなあ』とうらやましがられているよ」


 …仕事は養豚を中心にした専業農家。母豚は50頭で総豚数は550頭。
 「どの仕事も今は厳しい時代。ユニホッケーを楽しみながら、通常通りしっかりやっていくさ」
 …全国出場でユニフォームも一新。チーム一丸で新たなステップを歩んでいる。
 「いやあ、試合は本当に面白い。あの緊張感もいい。上郷から全国へが地域の合言葉になっている」
(2008.11.14)

大島吏江さん 37歳 津南町駒返り
 …小さな時からピアノやアコーディオンなど習い、中学に入ると同時に迷うことなく吹奏楽部に入部。3年間、フルートを担当した。
 「本当はクラリネットをしたかったんです。でも音が出なくて。フルートを吹いてみたら難なく音が出て、よしこれだ、と」
 …ふたりの子どもは現在、小学4年と5年に。
 「ふたりの兄妹に手がかからなくなり、ふたりとも音楽サークルと地域のジュニア・ウインド・アンサンブルでホルンなどに取り組んでいるので、じゃあ私も市吹でフルートを吹きたいと思ったんです。今、11月30日の公演に向け、火、金、土の週3回練習しています。最初、戸惑いもありましたが、かつて経験したことだけに、思いのほかうまくできていますよ」


  …10万円以上のフルートは新たに購入したもの。何かの時にと、自宅での5百円玉貯金が役に立った。
 「フルートのソフトな音が好きですね。それに、見た目がかっこいいし。娘が時々吹いているようで、吹くのはいいのだけれど、掃除しないからべとべと。これには参ってしまいます」
 …9月の津南小学習発表会でPTAが歌った「ポニョ」などの伴奏も務めた。
 「あまり練習もできなかったけど、やはり演奏は楽しかった。市吹の公演では、間違えずにいい演奏をしたいですね」
 

 …出身は十日町市住吉町。高卒後、美容師の国家資格を取り、2年半前から以前務めていた同市昭和町の「トマトハウス」で再び腕を振るっている。
 「仕事が休みの日は実家で練習しています。母親が吹いていると間違われているようですが。音楽活動を通じ地域の人たちと交流したいですね」
(2008.11.07)

中島美代子さん 39歳 津南町宮野原
「やはり高齢者のお客さんが多くなってきましたね。おばあちゃんたちがここで話をしながらきれいになって、元気が出る場になってもらえればと思います」
 …80歳になった「大じいちゃん夫婦」をはじめ、少し前まで3世代が店に立った。その3代目夫人。出身は栄村横倉。同村森で美容師を勤めていたのが嫁ぐきっかけに。
 「田舎が好きなんでしょうか、都会に出たいとは思わなかったです。長野の美容学校を卒えて、早々と地元に戻ってきたんです。冬は確かに大変ですが、いいところもいっぱいあると思います。春の新緑も秋の紅葉もきれいですよね。ここの自然、好きですよ」


  …美容師は小さな頃からの夢だったという。
 「子どもの時から母親の髪をかまうのが好きでした。父親は『休みが人と違うし大変だぞ』と反対しましたが、どうしても美容師になりたくて、結局は好きな道を歩みました」
 …子どもは現在、中2の男の子と小学6年の女の子。他人が聞くと笑い話しになることがある。
 「子どもたちは、曾祖父母を『おじいちゃん、おばあちゃん』と呼び、祖父母は『パパ、ママ』なんです。で、私たちには普通に『お父さん、お母さん』。他人が聞くと、どうなってるんだという感じでしょうね」
 

 …ユニホッケーが盛んな地域。
 「参加させてもらい、楽しんでいます。いい汗をかくことができますね。これからはユニホッケーを楽しんだり、山菜採りなど山歩きもしていきたいです」
 …今春から着付け教室にも参加している。
 「結婚式など着付けで地域の役に立つことができればと。何事も勉強ですね」
(2008.11.04)


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