「大勢と一緒は嫌。車が好きだから、せめて車くらいは個性的にしたいな」。今春、家業である電機店を継ぐつもりでUターン。その時の「相棒」が逆輸入車のトヨタ・ピックアップ。オレンジ色の車体が目立つ。「高校時代、バイクをいじるのが好きで、4台ほど潰したかな。そんな関係で、高山短大の自動車工学科に入り、以後、自動車整備の道をまっしぐら。車と家の電機配線では少し違うけど、結構、手馴れた工具を使うので、仕事はやりやすいと感じている」
男3兄弟の真ん中。自動車2級整備士の資格も持っている。「兄も弟も、どうも家には帰って来ないようで、親の意向もあり、俺がそのクジを引いたってところかな」部屋の中は車のホイールやハンドル、エンジンの部品などが、飾りとして置かれてある。「大半はインターネットのオークションで購入したもの。欲しいものは、こうして手に入れることができるので、津南にいるから不便だと思ってはいない」
短大時代の友だちなど、全国に広がっている。中でも、富山市の友だちは、言ったり来たりの間柄だ。「今の車もオークションで買ったのだけれど、その持ち主が、富山の大友だちの知人だったんだ。不思議な縁を感じたね」1日300`でも400`でも平気で走るという運転好き。4年間に7台の車を乗り潰してきた。「趣味に生きる人間、今はそんな風な感じだ。もちろん、仕事は仕事としてきちんとやらなくちゃ、イッチョ前なことは言えないからな。うーん、車が俺を呼んでいる」