仕事部屋に自作のパソコンが9台ほど無造作に置かれている。2年ほど前まで大手企業の仕事を請け負ってきた痕跡でもある。「津南には都会にないものがいっぱいある。豪雪もそうだ。いかに観光に結びつけるか。ホームページなどITを活用した情報発信が大切で、そのお手伝いをしていきたい」東京で、26歳のときに立ち上げた有限会社ネクスト。ゼロからの出発ながら、その技術を活かし、昨年から生まれ故郷の津南で再スタートして いる。「もちろん厳しさはある。が、東京時代は石川島播磨重工業や日本テレコム、日産自動車など大手企業の本社で仕事をしてきたことが自信になっている。津南でも出来ることから始めたいと思っている」
ホームページ作成からパソコン家庭教師など個人事業ならではの動きの取れた仕事からスタート。ベンチャー仲間との交流も生まれている。「私はどちらかというとプログラム系。そこで、デザイン系の地元の人との連携によるホームページ作成など、少しずつだが輪も広がっている。田舎にありながらも、内容は都会に負けてはいない」仲間の輪づくりを呼びかける。「若い世代の異業種交流が必要では。期待したい」
ITの波。その波をどう捉えていくか。全国の自治体の課題でもある。
「見る側から自ら発信していく、発信していかなければならない時代。ベンチャー仲間が集まって、津南の元気づくりを下から支えていく、そんな仕事もしていきたい」