弁当を広げる。見ただけで手を伸ばしたくなるような、色鮮やかなおかずが並ぶ。津南のかあちゃんの愛情たっぷりのお年寄り向け弁当だ。
「この弁当を待っているお年寄りの顔が浮かぶようです。食べる人の身になって作っていますよ」
家族はじめ、地域住民の食事による健康づくりに関心を高めている。
「健康は、第一に食事にあると思います。バランスよい食事をしていきましょう」
料理が大好きで、昭和58年に発足した津南町食生活改善推進協議会の土台作りを担った。
「若い頃は、決して体が丈夫な方ではなかったんです。何より、健康が第一ですからね、料理が好きだったこともあり、食生活には関心がありました」
津南町社会福祉協議会の老人給食が始まって、調理ボランティアに参加。18年余りになる。現在、第7班の班長。
「栄養士は薄味を考え、食べるお年寄りはかなり塩っぱいものを求めているのが現実です。そこで、作る私たちがどうするか、ここが腕の見せ所です。たまに『塩を手にしていないと食べられない』などと言う人もいますからね」
青、赤など、見た目の よさにも気を使う。
「大切なことです。見た目より味、とはいうものの、まず見て食べたいと思わせることが大事ですね。色とりどりであれば、それだけ栄養などのバランスも取れているといえますからね。見た目よし、味よしが、最高ですが、頑張ります」
平成11年から精神障害者通所授産施設・すみれ工房で、味噌汁ボラにも取り組んでいる。町食推のメンバーが主体だ。
「本当に喜んでもらっています。メンバーが順番に月2回実施していますが、やりがいがあります」
健康第一。
「健康が町の医療費軽減にもつながります。バランスよい食事にしましょう」