「びっくりするほどお米も野菜もおいしく、伊万里より津南のほうが断然勝っています。このままの津南でいいと感じています」
津南町に住んで17 年目。来年、18年間住んだ伊万里時代と 同じになる。
「結婚する前、親から言われたんです、雪が1bも積もるような所に行ってはだめだと。とても、1bばかりではなく、3bも4bも積もるんだよとは言えなかったです。もう、すっかり津南人ですよ」
自宅は、伊万里焼 の工場が並ぶ地域だった。
「朝、学校に行く時、工場に勤める大勢の人たちとすれ違いながら通っていましたね。母はそんな工場のひとつで絵付けをしていましたが、私は焼き物をしたとか、そういう経験はありません。学校で習ったとかいうこともなかったですね。今は、家で少しは安物の伊万里焼も使っています」
職場では、きのこ部の事務。津南町の特産品では最も生産額が高い部門での一端を担っている。9年のベテラン。
「とてもベテランなどとは言えません。もっと大ベテランが多くいますから。それより、水がいい津南で育つおいしいキノコを、もっともっと全国の家庭で食べてほしいと思いますね」
ナメコをはじめ、シイタケ、マイタケ、エノキ ダケが主。
「生産者の気持ちが伝わるような津南産キノコです。できれば、伊万里焼の食器にキノコをあげて食べてみたら、なんて思ったりもしたこともありました。津南と伊万里を結ぶ、なんて、ちょっとむりがあるかな」
昨年、正月休みに合わせ、家族で九州旅行を楽しんできた。
「津南に来たばかりの頃は、子どもたちが遊べる場や大型のショッピングセンターなどがほしいと思いましたが、すくすく広場もあるし夜遅くまで開いているショッピングセンターもあるし、あとは、いかに元気を出していけるか、でしょうか」