きままな人生を、と言っては失礼か。自宅は津南町所平だが、昨年の正月から堂平にあ った空家を借り、一人暮らしを始めている。
「自宅も近いし、農業があるわけでもないんで、家を継ぐとか、家の農業を手伝わなければならないとかないんで、いっそ、自分ひとりで生活した方がいいかなと。自分なりの生き方かな」
一人暮らしなので当 然、炊事、洗濯、掃除 は自分で。生活環境に凝ることもなく、「目線の自立」といった感じだ。
「リフォームとか、好きならいろいろやっちゃうんだろうけど、悪いところだけ直した程度。必要な時に、必要なことをすればいい」
趣味は「車いじり」。趣味と実益を兼ね、高卒後、すぐに今の職場に就いた。
「学生時代からバイクや車に興味があったから、すぐに車関係の仕事に就いたんだ。親父と社長が知り合いで、縁故就職みたいなもんだな。近所の人たちが対象の仕事が大半なので、地域に溶け込んだ仕事をしてるって感じだな」
車の整備や鉄骨小屋などの溶接が主な仕事。6年余の経験で腕も、信頼も厚い。
「鉄に関係した様々な仕事をしている。春先は雪で壊れた『外屋』やドーム型車庫など、鉄骨の溶接などが多い。溶接技師の資格を取っているので、もうまかされっぱなしになっている」
2年半ほど前から、車のパフォーマンス・レース「ドリフト」に出場している。加速をつけて、後輪を横滑りさせてカーブを切るテクニックだ。レースに臨む車はスプリンター「86」。
車の形式からの愛称。
「車関係のことは非常にお金がかかる。だから、ムリをせず、楽しむ範囲でしかしない。一応は、横転してもつぶれないようにしてある。なぜレースか。うーん、やはり、あの緊張感かな」